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第五章 bike JT

「ポテチが食いたい……」

「こいつ大丈夫か……?」

 それはもちろん大丈夫なわけがない。何故なら一日もポテチを食べいないのだ。ポテチが食いたいポテチが食いたいポテチが食いたいポテチが食いたいポテチが食いたいポテチが食いたいポテチが食いたいポテチが食いたいポテチが食いたいポテチが食いたいポテチが食いたいポテチが食いたいポテチが食いたいポテチが食いたいポテチが食いたいポテチが食いたいポテチが食いたい。

 比奈斗ひなとは少しの間黙っていたがが僕に話しかけてきた。

「いちいち地図に沿っていくのめんどくさくね?」

「まぁそうだけど……」

「なら都市へ行こうぜ!」

「都市?」

「発展しまくった街だ。小さいころに一回行ったことがあるだけだけどな!」

「行く意味ある?」

「ある!最新の武器とかが手に入るんだ!」

「そ、そうなんだ……」


 比奈斗が目を輝かせて言ってきたので僕は都市へ行くことにした。そして歩き出そうとすると比奈斗が何かを取り出しながら言った。地図の意味なんてなかった。


「どうせならこれで一気に飛ぼう!」

 比奈斗は懐から謎のカプセルを取り出し、開けた。すると目の前に二人用の自転車が現れた。車体はくすんだニンジン色で、後部には謎の装飾が施されていた。どう見ても自転車じゃない。

「俺の試作品『bike JT(ジェット)』だ!」

「 シ、シサクヒン……!だと……!?ていうかどういう仕組み出てきてるの!?」

「これは機械を安全にそしてコンパクトに運ぶことに特化したカプセルなのさ!そこら辺で結構売ってるぞ」 


 なんで運搬業だけこんなにこの世界は発達しているのだろうか……


「さぁさぁ乗れ乗れ!」

 僕と比奈斗が乗り終わってから比奈斗に聞いた。


「急に壊れたりしないよね?」

「大丈夫!大丈夫!」

 比奈斗はエンジンをかけた。今思ったけどなんで自転車にエンジンあるんだよ……。そんなことを考えていると、急に自転車が狂ったように高速で走り出した。


「早いわ!」

「そっちのほうが早く着くだろ?」

 比奈斗がそんなことを言っていたら砂漠に入った。

「ここから1.5kmくらい先に橋があるぜ!」

 急に道案内を始めた。まぁ後に役立つと思うけど……。


――三分後……

 ついに橋らしきものが見えてきた。それと一緒に自転車?は『ガキガキ』と音が鳴っていた。

「本当にこの自転車大丈夫?」

「大丈夫だ!」

 比奈斗が言った途端、比奈斗は小声で付け足した。


「……たぶん」

「……え?」


――その途端、自転車が爆発!僕と比奈斗は橋の前まで飛ばされた。

「どこが大丈夫だよ!?」

 そんなことを言っていると比奈斗が先に橋へ行った。

「それより!橋を早く渡ろうぜ!」

 比奈斗が二、三歩進んだ途端比奈斗の足が急に止まった。


「橋がないだとぉぉぉぉぉぉ!?」

 比奈斗が叫んでいると近くにいた怪我を負った門番のおじさんが話しかけてきた。

「この橋は最近ここに『スルナト』の集団が攻めてきたんだよ。その時に崩れっちまった……」

「ねぇ比奈斗。スルナトって?」

「砂漠にすむ骨の魔物だよ。結構な強敵で特に闇魔法『グラン』を使ってくるのが厄介だ」

「へー。おじさん!この橋を直せる人はいないの?」

「ここから1kmくらい遠くの『カニス』って村にいる職人たちなら直せると思うな!」

「ありがとう!おじさん!」

 冒険でグリッチ行為はやっぱりだめか……。おじさんとの会話が終わってからふと気づいた。比奈斗がさっきから一言もしゃべってないからだ。


「比奈斗?どうしたの?」

 比奈斗の方に行くと比奈斗は片膝をついて号泣していた。

「うぁぁーーん!おれががんばってつくったじてんしゃがぁー!!」

 あれはちゃんと自転車だったらしい。僕たちが都市に着くまでにはかなり時間がかかりそうだ。

「とりあえずわーぷでハンドジャイまで戻ろう!」

「どりょくってひつようっだったのかなぁ?」



 一様比奈斗もわーぷは使えたらしい。僕たちはハンドジャイに戻った。橋まで来た意味は一体何だったのだろうか……。

「とりあえず、上吉さんにカニスの場所と行き方を教えてもらおう!」

 

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