緊急会議
4年前戦争で敗北した人族は小さな子供の奪い合いの結果1人を失い、2人の生き残りがいる。
その2人は【地球の心臓】の1つ絆の玉核である。
絆の玉核は珍しく2人で1つの玉核であり、
本体と分体に分かれており、分体は【望月星夜】で絆の玉核で本体は別にいる。
望月の本体の名前は【愛宮咲】2人の内の1人である。
愛宮はこの人界において王の称号をもつもう1人の天使の力を受け継いでいる【露詰舞葉】に修行をつけてもらっていた。
彼女は露詰一族の長女であり継承者である。
この力は代々受け継がれており、選ばれるものは【人力】が強いものにしか受け継がれなく7つの天使の力の内1つを継承することができる。露詰は天使の力の【カシエル】の力を宿している。
「今日は私達が使っている能力の説明するね」
愛宮はポカーンとした顔で
「え~。いや~だ~」と駄々をこねる。
それは仕方ないことだ。
愛宮はまだ6才だ。能力と伝えられても何のことかも理解してない。
「大丈夫よ!簡単に説明するね」
と丸い装置をポケットから取り出し映像を流し始めた。
「この世界にはね。2つの世界が存在するの。1つは私達が住んでるここ【人界】とゲートの向こう側
【魔界】が存在するのよ!魔界はねすっごく怖い魔物達が住んでる世界でそこで住むってなると凄く強くないと生きていけないのよそれが魔界よ」
と映像を流しながら説明する。
愛宮は涙目にながら指をさし1つの映像に質問をする。
「あのおおきなまものがあみちゃんをつれてったの?」
言葉が喉を詰まらせる。まさか4年前の出来事を覚えているとは思ってはいなかった。2歳だった愛宮は気絶していたと聞いていた彼女は全部説明していいのか戸惑った。
「そうね。さきちゃんはどこまで覚えてるの?」
と近づき肩を寄せると愛宮から初めて聞く内容だった。
愛宮を守ったのがあみちゃんと言われていたもう1人の【地球の心臓】の心の玉核の【幻中杏美】だった。
玉核を奪われていた時助けに行こうとしていたのが望月だった。
その時望月から大きなマークが浮かび上がってたと泣き泣き話していた。
その後の記憶はないと語った。
「ごめんね。こんな辛いこと思い出させちゃって。怖かったわよね。今日はこの話やめましょっか」
と立ち上がろうとしたとき愛宮は泣くのを我慢しながら質問する。
「またくるぅ?」
とその時露詰は唇がブルブル震えたが噛みしめて次はないと強く伝えた。
時計をみると16:00を過ぎていた。
「もうこんな時間ね。せいちゃんを迎えに行く?」
と聞くと飛び上がり笑顔で走り出していった。
彼女は後を追うようについていった。2分程走ると望月がいる部屋にたどり着いた。
愛宮のほうが先につき望月に抱き着いていた。
「オフロいこーよー!」と大きな声で望月に伝えていた。
「いかねーよー!いまからのうりょくのほんよむんだよ!」
愛宮は駄々をこねてお風呂場に連れて行こうとしていた。
杉山と露詰は笑顔でその光景を見ていた。
その時露詰はさっき愛宮が話していたことを杉山に伝えた。
頷きながら納得したかのように会議に呼ばれているから一緒に行くように露詰にも伝え
「2人とも後で部屋に行くから!ちゃんとしとくのよ!」
と大きな声で露詰は2人に声をかけると
「わーてるよー」
と返事が返ってきて2人は会議に向かった。
会議の部屋の前まで来るとさっきの大男が立っていた。
「突然お呼びして申し訳ありません。露詰様もお越し頂きありがとうございます。もう皆様がお待ちしております。」
「ふぅ。戦争じゃなければいいんじゃけどな。」
と会議室の扉を開くとモニター越しも含め皆揃っていた。
会議では何人もの人がすでに座っている。
東西南北と4つの大陸には1人ずつ支部があり、支部長が存在する。
その者たちはモニター越しから会議に参加をしていた。
この会議にはもう2人いた。
1人はこの浮遊島の本部長とその秘書だ。
この浮遊島【能力開発部署】は大きな島で一つの町として大勢人が住める場所である。その浮遊島は各大陸の支部の本拠地としても使われており、そこのトップが本部長となる。
本部長の秘書が話し出した。
「今回緊急会議に参加していただき誠にありがとうございます。時間がないので早速本題に行かせていただきます。今日サウススノースの上空でゲートが開き、今も対処をしてるとのことです。サウススノーン部署の八田剛様説明していただけますか」
と話し出す。周りの空気を少しピリ突き出した。
ゲートというのは開くものではない。魔力瞬間移動装置というものがない限り開くものではなく、それは【人界】【魔界】と2つの世界でも4つしか存在していない。
その内の1つは人界の人族が管理している。そのゲートがサウススノースの上空で開いているとのこと。なぜゲートが開いているのか目的がわからないが誰が明けたのかはわかっていた。
魔神王の下の3人いる内の1人。
【三大邪曲魔人】と呼ばれている魔人ジェイデル・ビー・マロンが空で待機しているとのことだった。