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ミミは地に伏しながらも、震える腕を地面につけた。

その瞬間、魔力が爆発し、彼女の身体を覆い始める。


「……魔人の力、見せてあげる」


猫耳の魔紋が髪に浮かび、影が尾のように揺れる。

四肢に黒い爪が形成され、瞳が赤く輝いた。


「影装・猫哭爪えいそう・びょうこくそう――」


星夜が一歩後退する。

「……なんだ、これ……魔力が……生きてる……!」


ミミは跳躍。

影が地面を裂き、爪が星夜の星紋を狙う。


星夜が刀を構える。

「星閃・狂閃型――一刀流・裂界!」


刃と爪がぶつかり、空間が爆発。

だが、ミミの爪は星夜の肩を裂き、血が舞う。


「……っ、速い……!」


ミミは叫ぶ。

「父の命を奪ったあなたを殺す!」


刀を逆手に構え、跳躍。

「一刀流・逆閃・星紋崩し!」


刃が爪を裂き、ミミの魔紋が砕ける。


星夜は膝をつき、呼吸が浅くなっていた。


だが――彼は刀を握り直し、空を見上げる。


「……天に刻め、六つの断罪――」


その瞬間、空に三重の六芒星が浮かび上がる。

星紋が回転し、光が収束し、柱となって地上へと降り注ぐ。


「――グランシャリオ」


ミミの影装が砕け、猫哭爪が光に焼かれる。

彼女は叫びながら、光の中に崩れ落ちる。


星夜は膝を崩しながらも、最後の力を振り絞る。

刀を逆手に構え、跳躍。


「……これで、終わりだ……!」


刃が振り下ろされる。

だがその瞬間――ミミの瞳が赤く輝いた。


「影契・猫爪縛魂――」


影が星夜の足元から立ち上がり、爪の形を成す。

その爪が星夜の胸元に突き刺さり、契約紋が輝く。


星夜の刃がミミの肩を裂く。

ミミの爪が星夜の心核に触れる。


二人の人力と魔力が交差し、空間が軋む。


星夜の胸元に魔族の契約紋が浮かび、力が逆流する。

彼は膝を崩し、その場に倒れた。


ーー・ーー・ーー・ーー・ーー・ーー・ーー・ーー・ーー・ーー・


悪魔の三人が到着した時にはそこには誰も居なかった


「おい。ここでアネキはたたかってたんだよな!?」

あたりを見回してもそこは戦闘が終わったとの焦げ臭い匂いにひび割れた地面。

何一つ残っていなかった。


「ミミネェの魔力痕がここにあるけど。この崩れてるかけらって。」

そこにあったのは魔力石が粉々になったものだった

「あのガキに負けた・・・。」

ジルグンドがイグスの首元を掴む。

「そんなわけねぇだろうが!」

大きな声で怒鳴るが動揺していた、顔には冷や汗が出ていて少し足が震えていた。

3人は静まり、少しの沈黙が続く。


「一旦戻って、お兄様に報告しましょ。」

ネルメルの一言で2人は顔を合わせ、急いで城に戻る。


城の中も争った跡があり、メイドや兵士たちが後片付けをしていた。

その光景を見て3人は人族に負けたと実感していた。

王座に着くと家族がそろっていた。


「よく戻った。これで皆そろったな。」

魔王ガリルが話始める。

「アニキ!これを見てくれ!!」

魔力石を皆に見えるように手を伸ばす。

周りの家族は血の気を引き、見ただけですぐわかった。

魔人ミミの魔力石だと。


「皆よく聞け。私たちは負けた。人族に。家族がこの一年で4人失った。

私たちが築いてきた地位はもうないと思え。」


周りの家族が誰も口を出さず、よく喋るジルグンドさえ黙っていた

「これから何が起こるかは分からないが覚悟しておけ。」

そういうとガリルは王座の間を出て行った。


周りの者も何も言わず部屋に戻っていった。


ーー・ーー・ーー・ーー・ーー・ーー・ーー・ーー・ーー・ーー・


この騒動は全世界へと伝わった。

”魔神王が死んだ”っと。

さらに戦力が落ち。魔界の中枢を担っていた国は全世界の標的になってしまった。

この魔界には大きく分けて11つの国が確認されている。その国をまとめていたのが【ヴェル=ノクス】と言われているという都市だった。

この歴史上魔神王が居なかったという時代はなかった。

魔界では次はだれが上に立つのか。それとも魔神王という地位が現れるまで待つのか。魔界ではあちこちで自分が一番強いと戦争が始まっていた。

さらに。魔神王を殺したのが少年とも話が広がっており、その姿は鬼のようだったと。その話は誇張され広がり、その少年に着いた名は【鬼神】と名付けられていた。

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