★第11話 第一種目:クラス対抗モグラたたき!?
完全修正(2025.03.24)終
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ついに始まった体育祭。この学校ではガチの運動会というよりかは、クラスで協力するバラエティー要素が高いとのこと。やる競技は色々あるけど、その中から3つがランダムで抽選される。
布紙「てことでー抽選てかランダムで選んだ結果はー…はい!第1種目は、クラス対抗モグラたたき合戦でーす!」
「モグラ…」
小神「叩き?」
布紙先生のくじ引き抽選により、第1種目はモグラたたきと決まった。モグラたたきと言えば、ゲームセンターによくあるあれだ。穴の中からモグラが出てきて、それを叩き沢山ポイントをゲットしてハイスコアを目指すやつ。どっちかというとワニを叩くゲームの方がよく置いてあるイメージだけど…。
布紙「ルールは出てきたモグラ似の敵を倒すだけ!簡単でしょ。モグラの見た目によってもらえるポイントが変動するから、よーく見て戦うのも戦略だね★」
すごい簡潔なルール説明…。とにかく、種類を見極めながらポイントを取る必要があると。布紙先生は今回の種目で相手するモグラの見た目をAIで映し出す。その見た目はまず茶色(1点)と灰色(3点)の2種類の体毛がいて、灰色の方が得点が高め。そして、帽子かサングラスを着けていたら5点。関西のおばさんみたいなヒョウ柄服は10点。金色が50点。
意外にポイント配点決めててビックリ。
「(でもなんでヒョウ柄チョイス…)」
布紙「それじゃあ、会場設営の時間だ。2.3年生は解散!1年の初心者たちは、担任の先生の所にクラスで集まろうね~」
布紙先生の命令で、2、3年生はすぐにグラウンドからいなくなった。普通科・工業科関係無く、瞬く間に会場には1年生だけになった。先輩たちの行動力が凄い…。
次に1年生は自分の担任の先生のところに集まる。僕たちQ組は水島先生に、隣のR組は数学教師の天王寺先生のところへ。
小神「他のクラスと随分離れてるね」
水島「設営と言ってただろ。それの為だ」
突如として大きな音が地面から聞こえてきた。ドゴンと何か土のような壁がどんどん生えてくる。場所を組み立てるように一つ一つの壁が並んでいく。形ができあがれば、まるでシミュレーションのように場面が変わる。僕たちはこの出来上がる過程を知っている…!
「これ…」
河野「実力試しの時と同じみたいんね。これはあのオーリーさんの最新技術…解析したいんね」
「河野さんは機械好きだね」
河野「もちろん。機械やテクノロジーはこの先人類を支える叡智の結晶だもんね」
水島「(どっちかっていうと、能力なんだけどなコレ…)」
気が付けば、さっきまでグラウンドだった場所が、見知らぬゲームセンターのような場所になっていた。壁にはモグラとか可愛いイラストが描かれていて、僕たちがいる場所を中心にして、全方向に斜めのモグラが出てくるであろう大きな穴がいくつもある。モグラが出てくるにしては大きい穴過ぎない??遠目から見ても人の身長を軽く超える幅だ。
布紙『はいよー!君たちどうだい?うちのエース、オーリーさんの仮想空間は』
大きなモニターが出現し、そこには布紙先生が放送室のような場所でマイクを持っているのが分かる。隣には英語科の恋山先生もいる。というか、この仮想空間って観客席の人はどう見えてるのかな?
布紙『あ、仮想空間の外側は単なる家にしか見えてないんだよね。観客の人達にはクラスごとに見れるミニモニターをプレゼントしてるから。そっから観戦してるよ』
恋山『ちなみに、貴方達はモグラを倒すのと一緒に、観客席の皆様が見てもらえるような戦いをしてくださいね。きっと良いことがあるわ』
恋山先生の意味深な言葉…。いつも恋山先生は多くを語らない。勉強の解説以外の解説をしないっていうのが正しいけど、多くの観客に見てもらえるような戦いをする…
布紙『観戦はこの学校外でも、テレビ局の力を借りて中継しちゃうよ!遠くの人達にも伝わるくらいの戦いを見せてあげようね☆彡。まあどうせ、勇星には視聴率で勝てないんだけど…』
小神「急に落ち込んだよ…この先生」
勇星は色々強すぎるから仕方ない。
そんなことより、今僕たちがやるべきことは、このモグラたたきで得点を稼ぐこと。目指せ学年ナンバーワン!
水島「お前ら、俺の手を煩わせるようなことはするなよ」
釣瓶「いよーし!頑張るぞ皆!」
多白「はい。目標は高く、1位目指して頑張りましょう」
布紙『準備はいいかい?未来の勇者たち。それじゃあスタート!!!!!』
此処だけの話
※多白さんは弟のこと可愛がりすぎて、若干距離をとられてる
※河野さんのお父さんは川で河童を見たらしい
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