俺の昭和がばぶってはじける
時代は令和。
ポケベルが発売された当時はよもやこんな時代になるとは令和すごいな。
スマホ、AI、デジタル漫画。
紙媒体で出版させれる漫画をデジタルで描いているという矛盾というか二律背反、原点非回帰。
いろいろ、メタっていてやばい。
やばいって言っている時点で俺がやばい。
俺は統夜。16歳。親に命名されたこのキラキラ名前。まさに令和の申し子。
そんな俺にも、弱点はある。それは基本的思考が昭和なこと。
昭和ってなんだだよ。大正の次は昭和。日本史年表をみれば史実として瞭然なこと。
でも、昭和な思考とか何なの。まあ母親が「とうやは考えが昭和だねえ」と口癖のように俺に言い聞かてくれたおかげでこのセンテンスは暗記している。刷り込み反復、洗脳、やばい宗教のようだ。
なんでもやばい〇〇と言っておけば世の中のコニュにケーションは完結するといっても過言ではない。
「考えい方が昭和」
今、このセンテンスがなんで俺の脳内にリフレインしているかというと、いきなりのメタ展開で絵申し訳ないのだけれども、人の死体が目の前にある件について。
夜を統べる男。それが俺統夜さん。今日も今日とてその中二設定で夜の街を闊歩していた夏休みの直前。
暦にすれば6月。あるいは7月。といったところか。スマホの時計を見れば今の年月日など即分かるだが不幸なことにスマホのバッテリーは切れている。なんでだろう。いやいや本当になんでだろう。朝起きた時は満タンだった俺のスマホバッテリー。なんでこうなった。もつ時は3日くらい余裕でもつのにいざ減りだるとどうにも止まらないスマホバッテリー。もう質量保存の法則を無視しすぎてやばい。ああ、現実逃避していてもやっぱりあるやん。死体。人間がいきなり死ぬとか欝展開すぎんだろう。でも、人一人が死んでいるリアル。警察に通報しても第一発見者。そして任意同行。というか、俺が犯人説が一番有力だよな。
仕方ねえ。本当に不本意だがこの謎を解かなきゃ、俺はどうやら逮捕されるらしい。この基本設定は絶対だ。なんで絶対かというと、だいたい漫画で学んだ。人生に必要な情報はほぼ漫画に載っている。これは断定できる。
そろそろ、本題に戻ろう。人が一人死んでいる。第一発見者は俺。限りなく犯人な俺。
安心してほしい。IQ180の天才でもなければ、高校生探偵で真実はいつも一つが決め台詞のミステリー漫画の主人公じゃない俺は読者を置きざりにはしない。というか、できない。みんなで一緒にこの謎を解き明かしていこう。
「すごい」
グロテスクな描写で大変申し訳ないが、死体は基本真っ赤である。普通にはきそうなんですが。帰りたい。色相が濁っちゃう。目の前にある現実をアニメ化しないとメンタル死んじゃう。よしよし、がんばれ俺。真っ赤な死体を死ぬほど頑張って観察しようと努める俺。遺体の性別は女性。年齢は20代半ばか。なんでそんな事わかるのかというと、死体には母性の象徴。おっぱいがあったのだ。年齢は顔見ればなんとなく分かる。血まみれの死体の割には顔がきれいなのが幸いした。いや、人間が死んでいるんだぞ。幸いしたとか不謹慎すぎるだろ。SNSなら炎上必至。ほんとうにごめんなさい。出血も酷いが腹部に刺さっている刃物のような物。仮にこの凶器を包丁・と呼ぶことにする。が、腹部の大動脈を切り裂き、そして失血して死に至る・。大体こんなもんだろう。え?あれ?ものすごいシンプルなんだけども。動機とかアリバイとか無いのでせうか。途方に暮れる俺。
「あーあ、これ俺犯人確定案件じゃん」
そして、二つ目の事件が起きた。
第一章 「気づき」
一般高校生が突如殺人に巻き込まれ、謎を解き明かしていく物語。そんな展開を希望した読者には大変申し訳ない。110番。そうおまわりんさんを呼びました。だって、ラノベ主人公でも漫画主人子でもない俺。ふつう普通。でか、。たりまえ体操な展開。自分が主人公なんて思っている人に言おう。それ、幻想ですぞ。
そして、おまわりさんがきました。
「君が第一発見者なの?」
婦警さんキター。あ、でもLGBTQがワールドスタンダードの令和。婦警さんとか、ぶっちゃけありえないんですけど。とにかく、女性おまわりさんが来ました。この人メインヒロインなんじゃね。物語の時系列的に。
「まあ、そうなりますね」
上記の雑念をゼロコンマ三秒で脳内処理し、なんとも詰まらん答えで返す俺。でも、許してほしい。だってこのおまわりさんめっちゃ美人なんですよ。
「ふーん。キミ。本当に死体見たの初めて?なんかすごく落ち着いて見えるけども」訝し気に俺の瞳を覗き込むおまわりさん。
「はい。初めてです。、めっちゃ怖いです」
ああ、息をするように嘘を吐いてしまった。でも、許してほしい。つい先ほど前に真っ赤な死体見ましたとか言ったら、確実に容疑者リストのTOPになってしまうから。普通の高校生には起こりえないから。これは言わば優しいウソなのである。
「そっかあ」
端的に答えるおまわりさん。かわいい。しかも東京国立大学卒でエリートらしい。結婚してほしいんですけど。息をするようにおまわりさんの基本情報を収集した俺グッジョブすぎるだろ。というか、俺を見る目がやばい。かわいいけど
「兎角はじめ{34さい)男性・・・」
早く帰りたいので、適当に対応してたらおまわりさんは補足説明しだしました。メインヒロインじゃなくて説明キャラだったか。
「見てわかる通り、首つ釣り自殺。他殺の可能性は無し。ただなんでこの場所で自殺したのかしら」
不思議すぎると辺りを一瞥するおまわりさん。トニカクカワイイんですけど。まあ、不思議がるのも無理はない。自殺。他殺の可能性無し。なんて、もう解決したといっても過言ではないこの現場。ただ、たった一つの事実がこの自殺を不可能犯罪に。そして完全犯罪に昇華させている。
[あーあ、このショッピングモールで自殺とか無理ゲーじゃん」ぼやく俺。
おまわりさんも、何やらかわいく考え中の模様。先ほどの真っ赤な死体事件。「血の夏休み」の始まり。そして、不可能犯罪「物理的にありえないんでえすけれども事件」これらの事件が俺をミステリーン漫画主人公へ誘うなんつって。
回想
状況整理。「血の夏休み」俺が最初に遭遇した事件。俺の自己紹介もすんでないのに起こった事件なのであんまり掘り下げられなかったけれども、俺が最初に遭遇した不可能犯罪。現場の状況がすでに俺的に詰んでいた。まず、被害者「間々間麻利衣{24さい}アパルト店員」被害者の詳細は第二の事件でトニカクカワイイエリートおまわりさんに後付けで教えてもらった。
現場。県立高等学校校庭。文化祭の後夜祭に使われるキャンプファイアー。
もちろん、死体から半径20メートル圏内に何もなし。校庭にのど真ん中に死体が突如現れた程度の認識で良いかと。
被害者;間々間麻利衣{24さい}アパレル店員
もちろん、俺との面識はない。たぶん。
第一発見者;俺。不幸にも俺が無駄にチャリで駆け回ったら遭遇しちゃった。
死因。腹部大動脈損傷による失血死。不謹慎だと思うけどあんだけ血が出てれば死んじゃうよね。
被害者はセミロングの茶髪。ネイル盛り盛り」。化粧は濃くなく。生まれもった素材を生かす程度。
交友関係。良好。高校を卒業してから衣服関連の専門t学校に進学。その天真爛漫な性格から男女ともに人気あり。天然のすけこまし。
殺人現場;完全殺人。校庭のど真んなかに突如現れた死メラに何も映ってなくいきなりど真ん中に死体が現れたという警察の見解あり。第一発見者、不幸にも俺。帰りたい
状況整理。不可能犯罪「物理的にありえないんでえすけれども事件」
被害者「兎角はじめ」職業不詳。
現場、市内所ピングモール。広いエントランス」の真ん中に首つり死体。当然泰一発見者は俺。帰りたい。当然現場雄編の防犯カメラ映像はなく以下略。まあ防犯カメラに記録なしというのが〚血の夏休み」と共通している。というか、ミステリー漫画の主人公ならばこの時点でミッシングリンクに気づかないと進行状困るんだが、まったく思いつかんので基本知らん。これが凡人マインド。
「意義あり!」トニカクカワイイおまわりさんが叫ぶ。かっこいい濡れる。
「「被告人の発言に矛盾があります」マジか。たのもしすぎる。
「血の夏休み」」「物理的ににありえないんでえすけれども事件」」一見何の関連性もない事件ですが、たった一点において矛盾があります」
おお感激。すげえまじか濡れるって、おーい被告人俺やん。のりつっこみを思わずしてしまうおれにトニカクカワイイおまわりさんが追撃をする。
「先ほど、被告人はたまたま。そうたまたま「第一発見者になったw」といいっておりますが、ふざけんな死ねよと思わざるを得ませんどこのアニメ主人公だよと」
「被告人。。。」裁判チョーが俺の発言を促す。
「確かにその二つの事件の第一発見者は俺です。ただ一言宜しいでしょうか。」
すごいミラクルきたよこれと、むしろどや顔でかえしてやったぞ。
「こめんなさい。もう飽きました」
すごく投げやりに言う俺。でも、本当にこの事件はとけちまったので。
ご都合展開すぎて申し訳ないが、この物語は第一章で終わらせてもらう。
「@