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どうして僕が単細胞に?  作者: 稗田阿礼
第五章 彷徨える魔女編
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14.帝都1



 私は暗殺ギルドを去った後、すぐにマーレの町を出ることにした。流石にあのメイドは追ってくることはないと思うが、帝国情報部とやらが私のことを追ってくる可能性は大いにある。なぜなら、あのメイドは私が魔法を隠蔽していても私の位置を割り出せていたから。


 それにしてもなぜあのメイドはわざわざ私に会いに来たのだろう。私が皇帝を暗殺するとわかっていたならあの場で始末してるはずだ。つまり、他の理由があったのだろう。私が魔女だからというのが一番可能性が高いが、確証はない。


 まあ、そんなことはどうでもいい。大事なのは私が無事であり、追手が来ないことである。追手の手配には時間がかかるだろうし、そいつが私の位置を捕縛できるかはわからない。ただ、皇帝の暗殺を企てた人に追手がかからないなんてありえないし、全国指名手配になるのが道理というものだろう。だから、私はこの町から一刻も早く立ち去らなければいけない。




 私は風を切って全速力で走って町の出口の方へ向かった。どうやら帝国に入国するのは大変なようだが都市間の移動は特に関所とかはないらしい。入ってしまえばどこにでも行けるのだ。マーレは城塞都市ではあるが、国境には関所のようなものがあるが逆側はかつての城門の名残があるだけだった。顔パスの城門を私は駆け抜けていった。


 マーレの周りにもだだっ広い草原が広がっていた。ただ、これまでとは違うのは街道があるということ、そして多くの馬車が往来しているということだ。乗合馬車もあるようだが、私は走ったほうが速い。私はなるべく気配を隠しつつ街道を走っていった。


 一瞬街道を逸れたところを走ろうと思ったが、街道を見失いたくはないし、それに草原だからどうせ人に見られる。それならば、街道をいったほうが賢明だろう。



 走り続けて丸一日で私は次の町に着いた。夜通し走り続けたから足がジンジンするが、それだけだ。どうやら、肉体的にはどんなけ走っても疲れはするが、それ以上のことは起こらないらしい。しかし、それでは精神的に参ってしまいそうなので私はこの町で少し休むことにした。それに情報収集もしなければいけない。私が目指している龍大陸の情報も知りたい。




「ふーむ。」


 私は図書館の一角で地図を見ていた。


「どうしてこんなに正確なの・・・?」


 時代設定にしては精巧すぎる地図だったのだ。細かい地図だと等高線から建物の配置まで、日本の国土地理院がつくっているレベルの地図だった。それに帝国以外の地図も精巧につくられているのだ。そもそも、帝国の文明レベルがおかしい気がする。そして、歪だ。こんな精巧なものがつくれるのは測量技術があるからだ。それを他国の分まで作っているとなるとおかしい。それにこんなに一般に公開しているのはおかしい。本来地図というものはものによっては最高の軍事機密になるのだ。


「魔法で片づけられるものではないわね・・・スキルでもあるのかな。」



 これ以上考えても無駄だ。だが、帝国は敵に回したらやばい国家だと言うことは再確認できた。


 一刻も早くこの国を出て行くのがいいわね・・・


 大まかなルートは三つだった。一つは陸路で龍大陸に入るルート、これは帝国を敵に回した私にとってはリスクが大きすぎるルートだ。二つ目は海路で大日皇国に渡って龍大陸に入るルートだ。これは帝都から船を乗れば行けるらしい。そして、三つ目は海路で自由国家ワリムに渡って龍大陸に入るルートだ。これはこの町キースから東に行った港町から船に乗ればいいらしい。しかし、自由国家ワリムは最近まで帝国領であったため、帝国の影響を強く受けている。私が逃げてもそちらで手配される可能性は捨てきれない。


「でも、帝都に行くのも危険な気がするな。」


 帝都はここから世界最大の砂漠であるペルム砂漠を越えたところにある。砂漠を越えるのは問題ないが相手の懐に入っていくのは不安しかない。


「どのルートもリスクがあるか・・・」


 まず、陸路でいくルートはないとして、あと二つはどうしよう・・・両方リスクがあるのなら、近いほうがいいだろう。


「大日皇国を通るルートにしますか・・・」


 私は図書館をあとにしたのだった。


いつも読んでいただきありがとうございます。

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