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どうして僕が単細胞に?  作者: 稗田阿礼
第三章 多細胞編
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31.最終決戦2



「ふう・・・」

 その光の中から難を危機一髪で逃れたカタラードが出てきた。


「やっぱ倒しきれなかったか・・・」


「ふっ、こんな魔法で我を倒しきれると思うな。」


 カタラードは強がりを言っていた。モノの数秒前には死にそうだったのだ。だが、まだはったりをいう余裕を持っていたのだ。

 だが、この攻撃によってカタラードは舐めてかかると自分がやられると思ったのだった。だから、彼はもう油断をするようなことはない。


「HPもMPもまだ半分しか削れてないな。」


 レイはそう呟いた。


「貴様といい、レヴィアタンといい、なぜ我のステータスがわかる?」


「スキルだよ、それ以外に考えられないでしょ?」


 別にこれは隠すことでもなかった。こっちにはレイさんがいて、あっちにはいないだけだ。それだけの違い。だが、それは戦況に与える影響は計り知れないものだと僕が一番理解してる。そもそも、レイさんがいなければ、ここまで来れなかったし、何もできなかっただろう。


『てへへ。』

 照れてる暇あったら倒す方法考えてよ。

『はーい。』

 今日はなんかレイさんが元気だ。


「ぬ・・・」

 カタラードはそのスキルが何なのかを知りたかったが、それは聞かないほうがいいと判断した。だが、レイが優れた情報系のスキルを持っていることは理解した。


「ふっ、久しぶりに本気を出さねばならないようだな。」


 カタラードはそう言ってレイの前に立ちふさがった。そして、予備動作もなくブレスを吐いた。


 その青白いブレスはレイを目掛けて放たれた。それは、通過した空気をも凍らせてその周囲もさえ凍らせてしまった。

 レイは間一髪で避けきれたものの、その冷気を浴びてしまった。


 くっそ、これだけでもダメージが入るのかよ。


『どうやら、難攻不落のガード外の攻撃ですね。』


 そして、カタラードは一瞬レイがひるんだのを見逃せなかった。そして、ブレスを連射して来たのだった。


 これじゃ、反撃する暇もないし。避けてもダメージ入るし、詰むぞ。


 実際僕は攻撃を避けて切れてはいたのに、冷気によってダメージがじわじわと入っていた。この動きを続けられたら、まずい。実にまずい。


 そして、何発も撃ち込まれたら必ず避けきれないものも出てきてしまう。


 カタラードの放ったブレスの一つが僕を直撃する。


 痛い、それに体が芯から凍っていくような感覚だ。


『難攻不落を発動しますか?』


 うん、今は回避速度を落として防御に徹したほうが賢明だな。


 僕のHPはすでに三分の一に減っていた。これ以上減るとやばいのだ。


『そもそも、さっきのブレスで三分の一くらい減りましたからね。』


 呑気にいうけど、それってもう一発食らったら終わりってことだよね?


『そうですね。難攻不落の効果が切れる前に倒さないと本気でやられます。』


 何分持つの?


『あと三分くらいでしょう。』


 つまり、あと三分で僕はカタラードをどうにかしないと死ぬってことだよね?


『その通りです。』


 とりあえず、雑談をしている場合ではない。僕はカタラードのブレスを一切無視して暗黒弾をカタラードに向かって放つ。その間、ブレスが僕に直撃するが、ダメージは入らない。


 やっぱ、難攻不落優秀すぎ。



 これに戸惑ったのが、カタラードだ。急に相手が自分の攻撃を受けつつ反撃して来たのだ。あのブレスは一発一発が強力で受け止めきれることができるはずがないのだ。それにそれまではレイは回避に専念していた。何がそのようなことをさせるようにしたのか、カタラードには理解不能だった。


 しかし、これは好機。相手が回避をしないのなら、スキル:絶対零度の発動確率も上がるはずだ。そう思い、カタラードはブレスに加え、無数の氷弾をレイに撃ち込む。


 レイはカタラードの攻撃の激しさが増したが、それでも攻撃をやめることはなかった。


 カタラードの死角から暗黒弾を撃ち込んだりして、HPをじわじわと削っていっていたのだった。


『このままでは・・・』


 わかってる。このペースだと先にこっちの難攻不落が破られてしまう。カタラードのMPはブレスなどによって消費はされているが思った以上に減っていない。状況はレイにとっては最悪だった。


 そして、カタラードにとってもあまりよくなかった。MPの消耗が激しい。それに我の攻撃が効いていない気がする。たとえ効いていたとしても効果は薄い・・・薄すぎる。倒れていないのが明らかにおかしい。


 こうして、二人は互いの不利を悟りながら、戦っていくのだった。


いつも読んでいただきありがとうございます。


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