22.作戦会議?1
ということで・・・
「ピンチです。」
「知ってるわよ。そんなことより、レイは私と別れてから元気にしてたかしら?」
そんなことよりって、しかも、なんか元カノ感がすごい。
「元気に・・・してなかった。」
「えっ?」
「いや、なんか死にかけてばっかりしてたから。」
「いい加減慣れるかしら。海の中でも死にかけていたでしょう?」
「そうだけどさ。でも、普通はなれるものじゃないでしょ?」
「私もよく昔は死にかけたかしら。」
「この世界の常識が恐ろしいのか、それが自然界の摂理なのか。」
「すべては弱肉強食かしら、龍は比較的違うけど・・・」
「いや、その龍に襲われようとしてるんですけど。逆に、弱肉強食の世界だったら仲間が殺されても仕返しに来ないのか・・・」
「その通りかしら。人間と龍が唯一頭脳を持っているから、国家という概念があるのよ。人間は氷龍のせいで領土を失って今は散り散りになっているけど・・・」
「龍が恐竜みたいに知能がなければなあ。」
「それはどうにもならないかしら。」
レヴィは雪原でくつろぎながらそう言った。
「それより、ここにいたらやばいんじゃない?」
『どこにいてもたぶんすぐに襲われますよ。何なら、さっきから偵察しに来てますから、位置は完全にばれています。』
「龍から逃れる方法は倒すしかないかしら。それに私もそろそろ氷龍をどうにかしようと思っていたの。」
「えっ、なんで?」
「つまらなすぎるからよ。それにレイが倒したいって言ってたのも理由のうちかしら。」
「レヴィ・・・」
「それに倒したらレイと過ごせる時間が増えそうだからかしら?」
「レヴィ・・・」
僕は少し呆れていた。まあ、協力してくれるのはありがたいし、正直この世界の友達は一人しかいないんだけど・・・
「レヴィって友達いないの?」
「みんな私を恐れてしまうの、なぜかしら?」
「強いから・・・かな?」
「そう・・・」
なんか可哀想だ。ぼっちって・・・僕はずっとライちゃんもいたし、学校では友達がいたから一人になったことはないけど、孤独って寂しそう。それが、龍の場合では時間のスパンが違う。かれこれ、千年間ボッチって言うこともあり得るのだ。
いやー、僕だったら耐えられなくて死ぬかも・・・レヴィにはもうちょっと優しくしてあげよう。
「でも、レイがいるから寂しくないかしら。」
「レヴィ・・・」
少し恥ずかしそうに言ってくるのが、かわいい。人間になるだけこんなに愛くるしく思えるのだろうか?
『浮気ですか?』
いちいちうるさい。別にかわいいって言ったから好きとか言うわけじゃないぞ。思考が小学生レベルなんだよ。
友達として好き・・・みたいな。恥ずかしいから言わせないでよ。
『マスターが勝手にしゃべり始めただけですよ。』
あーあー、何も聞こえないな。
『大人げないですね。』
「って、こんな話してる場合かあ!こっちは命の危機が迫ってるの。」
「知ってるかしら。」
『どうしようもないので、作戦はこうです。正面突破、以上。』
「雑、作戦が雑!本当に勝てるの?敵の戦力分析とかしなくていいの?」
『ステータスはこちらです。』
「個体名:氷龍王 カタラード LV.382
スキル:全異常状態無効、全魔法無効、物理攻撃無効、自然影響無効、氷魔法(極)、光魔法(中)、闇魔法(上)、水魔法(下)、風魔法(極)、雷魔法(下)、空間魔法(上)、龍王、鉄壁、剛腕、威風堂々、絶対零度、強欲、憤怒
称号:強欲の王、憤怒の王、覇王、氷の支配者、威風堂々、絶対零度、神徒
ステータス:HP-9,800,000 MP-11,200,000 PA-54,300,000 MA-12,000,000 PD-10,600,000 MD-13,500,000 SP-88,000,000 LP-76,500,000」
へ、これ倒せるの?ステータスガチでインフレしまくってるし。しかも、魔法、物理攻撃、異常状態無効ってどうやって倒すの?
『前にも申し上げましたが、防御力を上回る攻撃力で攻撃すれば、ダメージは入ります。』
「いや、でも、無理くね?」
『今は無理ですよ。』
「なんか考えがあるんだね?」
『その通りです。』
レイさんがどや顔をしている気がしたのだった。
いつもよんでいただきありがとうございます。
レヴィアタン地味に好きなんですよね・・・
ここからは当分の間、登場します!
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