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どうして僕が単細胞に?  作者: 稗田阿礼
第三章 多細胞編
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21.再開、そして・・・



 雪原でもたもたしていると、何かが飛んできた。


「レイ―。」


 それは僕の名前を叫んでいた。


 たぶん、知らない人だな。うん、知らない人のふりをしたほうがいい気がする。


 それは、僕の近くに大きなクレーターを作って落ちてきた。そして、舞い上がる粉雪の中から、一人の女性が出てきた。


 彼女は瞳、髪ともに紺色をしていて、白いワンピースを着ていた。うん、服が微妙いな。似合ってはいるけど。


「レイ・・・久しぶりかしら。」

 彼女は照れながら僕に近づいてくる。


「このしゃべり方・・・レヴィアタン?」

 いや、まじでくそ可愛いな。何でこんなに可愛いんだよ。まあ、ライちゃんの方が百倍、いや、一万倍くらい可愛いけどさ。


『すでに浮気ですか?』

 いや、これは浮気じゃないでしょ、


「そうよ・・・進化おめでとうかしら。」

「ありがとう。で、何でその姿でここにいるの?」


「ただ、おめでとうを言いに来ただけよ。別に全然会えてなくて悲しかったとかではないかしら。」


「絶対違うけど、認めないんだろうな。それに何で人化してるの?まあ、大体想像はつくけどさ。」


「先生にスキルをもらったのかしら、そして、レイが進化したから会いに来てほしいって言われたから来たのよ。」

 ふーん、レイさんがそんなことをね。


「久しぶりに会いたかったからいいんだけどね・・・」


「それより、どうやって龍に進化したのかしら?龍に進化なんて聞いたことがないわよ。」


「それはトカゲに進化した後、龍を一体倒して百レべになったら、強制的に進化したよ。」


「龍を倒す・・・かしら?」

「何か問題でも?」

「なんの龍種を倒したのかしら?」


 レヴィアタンが珍しく神妙な顔つきになっている。何か、あるのだろうか?

「氷龍だけど・・・」


「これは困ったことになったかしら。」


「えっ、なんで?」


「氷龍王カタラードは黙っていないかしら。」


 カタラードって確かこの単調な世界の諸悪の根源だったよね?

『はい、そうです。』


 あっ、なるほど。僕がその子分の一人を倒しちゃったから親分のカタラードが激おこぷんぷん丸になるってことね。カタラードって世界最強で誰も勝てないんだよね。ステータス化け物だったよね?


「やばくね。」


「やばいかしら。」


「ああああああああああ、何でレイさん先に言ってくれなかったの。こうなることくらいわかってたでしょ。」

 僕は顔面蒼白になっていた。


『気が付いていないマスターが悪いですよ。こうなることくらい、すぐに想像つくでしょう。はあ・・・』


 あああ、めっちゃ呆れられた。確かに気が付かなかった僕も悪いけどさあ、僕の性格を把握してるんだったら言ってくれてもいいんじゃない?


『マスターは何も考えなさすぎなんですよ。』


 ああ、ド正論すぎる。


「どうすればいい。やばい、やばい、まじでやばい。」


「下手したら、氷龍全員で攻めて来るかしら。」


「ほんとにピンチじゃん。」


「私が力を貸してあげてもいいかしら。ただ、水龍は動かせないわ。個人として力を貸すだけかしら。」


「うん、ありがとう。レヴィがいたら百人力だよ。」


「そうかしら・・・」

 レヴィはにやけていて嬉しそうにしていた。


 とりあえず、レヴィがいればどうにかなる。うん、絶対そうだ。僕はそう自分に言い聞かせたのだった。


いつも読んでいただきありがとうございます。

久しぶりにレヴィが登場しました!

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