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どうして僕が単細胞に?  作者: 稗田阿礼
第三章 多細胞編
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20.動き出した氷龍




「カタラード様、ベリーズが倒されました。」


 氷で作られた宮殿に大きな二体の氷龍がいた。


「何だと?」


「ベリーズが倒されました。」


「何者にだ?」

 もう一体の氷龍であるアランはびくびくしていた。彼の主君の怒りがひしひしと伝わってきていたのだった。

「それは現在調査中であります。ただ、強敵から奇襲を受けたという連絡を受けた後、連絡が途絶えましたので、何者かに倒されたと判断いたしました。

 恐らくは他の龍種かと思われます。」


「そうか・・・」


 カタラードの内心は穏やかではなかった。ベリーズは氷龍の中では中堅の方だった。レベルはまだ低かったが、将来の見込みがある若い龍だったのだ。


 それを倒すということは、相手は只者ではないはずだ。


「いかがいたしますか?」


 カタラードは悩んでいた。果たして自ら出向くべきかどうかを。中堅の氷龍を向かわせて返り討ちに会っては面目が立たない。


 それに、今まで氷龍に喧嘩を売ってくる奴などいなかった。相手は氷龍の報復を前提として、ベリーズを倒したのだろう。


 おそらく、相手はどこかの龍種だ、そうに違いない・・・もしかしたら、連合かもしれない。そうなると、カタラード自らが出て行かなければ、恐らくは勝てないだろう。


 カタラードは知っていた。氷龍がほかの龍たちによく思われていないことを。しかし、それらを力を示すことで自分たちは支配者として君臨していた。光龍を退けてからは、氷龍に喧嘩を売ってくるものはいなくなった。


 それに楯突く者が現れるとは・・・

 カタラードは久しぶりに胸が躍っていた。


「我が直接出向こう。戦意のある者はついてこい。諸君、戦争の時間だ。」


 カタラードはそう言って戦支度に取り掛かったのだった。



いつも読んでいただきありがとうございます。今日はもう一回投稿します。

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