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どうして僕が単細胞に?  作者: 稗田阿礼
第三章 多細胞編
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11.三日でレベル上げって可能なの?




 今思い出すとアレは食料を見つけたときの眼差しだったんだな。

『鈍感すぎませんか?知ってますけど。』


 狩猟採取の時代が想像できなかっただけです。別に僕は悪くない。


『危機感がないんですよ。今までもそうです・・・』

 ぐちぐちと過去のことを掘り返された。レイさんの言っていることは正しいでもこっちの言い分もちゃんと聞いてほしい。


 それはそれとして、人間あんなので大丈夫なの?


『人類は昔からたくましく生きてたんですよ。』


 令和を生きていた僕にとっては全く想像ができない。なんでも便利すぎる時代だったからなあ。たぶん、金さえあれば一日中家から出ずに過ごせるからな。なんちゃらイーツとかあるし。頼んだことはないけど。


 まあ、令和が特殊なだけかな。だって縄文時代の方がそれ以降の時代に比べてはるかに長いのだ。技術が発展して、人の暮らしが楽になったのは産業革命以降とされている。


 でも、あれは生理的に無理だわ。人間になっても文化的な生活ができない気がする。


『マスターが技術を伝えればいいんですよ。』


 何、その手があったか。渡来人みたいだな。とりあえず人間にならないと何も始まらないな。


『結局そこに行きつきますよね。では、さっさとレベル上げしますよ。』


 やけにレイさんが積極的だ。でも、レベル上げって・・・百レべまででしょう?めっちゃ時間かかんない?


『たぶん三日で終わりますよ。』


 え、無理くね?



「個体名:原始の生物トカゲ レイ LV.3

スキル:レイ、下剋上、雲散霧消、難攻不落、自然回復、怠惰、暴食、傲慢、嫉妬、蘇生、系統、探知

称号:怠惰の王、暴食の王、傲慢の王、嫉妬の王、単細胞の王、野心家、蘇りし者、再生の支配者、闇の支配者、強運

眷属数:1,784,300,000

ステータス:HP-79 MP-87 PA-90 MA-13 PD-13 MD-21 SP-23 LP-136」


 確かに大罪系はもう四つも持ってるからステータスは千倍以上になってるはずなんだけど・・・だったらトカゲ弱すぎね?

『まあ、それはおいといてですね。スキルって強化されるんですよ。私みたいに。』


 なんかアナウンスでそんな感じのこと言ってたよな・・・だからレイさんが変わっていっている気がするのか。


『それは違いますけど。』


「究極スキル:雲散霧消・・・自分より格下の存在を完全に消すことができる。闇魔法の集大成というべきもの。習得したあらゆる魔法を必要とされるMPの半分で発動できるようになる。取得条件:闇魔法(極)の進化

 伝説スキル:自然回復・・・一時間でHPとMPが全回復するようになる。取得条件:スキルの統合。」


 むむ。なんかすごくなってない?MPが半分ってチートすぎるでしょ。それに一時間で全快もすごいなあ・・・


 しかし、その感動とは別にある一つの思考が頭をよぎる。

 レイさんが三日と言った根拠は恐らく二番目の自然回復のせい。もしかして、飲まず食わずで働かせるつもりなんじゃ・・・


『察しがいいですね。』


 まじかよ。この脳筋AIが。


 そして地獄の三日間が始まったのだった。


いつも読んでいただきありがとうございます。

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