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45 VS黒ローブ戦③

 いつも通りの戦い方でも簡単に勝てると思う、けどいつも通りにやってる時間なんて俺には全くない。


 今すぐにでもこの戦いを終わらせる、そんな勢いで俺は戦わないといけない。


 剣も魔法も、今の俺に使えるものだけど、しっかりと極めてるわけではない。


 使えることを、チートのような強さで使っているだけ。


 きっと、そんなものじゃダメな気がする。


 全力を出して、下手くそなりにも戦う。


 リーナを迎えに行くんだ!


 「準備ができたようだな。だが、その前に貴様の名前を聞いておくとしよう。世界を変えるものたちと戦った勇敢な少年として名を残すために、な」


 「名前。ナギル・ナツナギです (?) それと名を残す気なんてないですよ、ちゃんと待ってる人がいるところに帰るので」


 「ふははは。その気持ち、へし折ってやるとしようか」


 そう言いながら黒ローブは武器を構えてくる、武器は黒い剣だ。


 そして俺も剣を構える。


 数秒、俺と黒ローブはその場で止まっていたが、その後すぐ同時に動いた。


 一瞬で俺と黒ローブの距離は縮まる。


 振り下ろされてきた黒ローブの剣の動きに対して、俺は下から剣を持っていく、結果2本の剣は弾き返し合い、反動で後ろへさがる。


 が、すぐに黒ローブは剣の位置を変え横からの攻撃に変えてくる。


 俺のそれに相対する動きで、反対側からの横からの攻撃で、黒ローブの剣を弾き返した。


 「反応はしっかりとできるみたいだが、本気を出させてもらうぞ」


 黒ローブがそう言うと同時に、また一撃繰り出してきた。


 剣で弾き返そうとしたが、弾き返すことが出来ずそのまま攻撃を剣で受けてしまった。


 言葉通り、本気を出してきたのか!?


 だけど、俺も負けじと剣を力強く振りきる。


 「!?」


 俺のしっかりなっていない剣の技術から繰り出された威力を受け止めた黒ローブは、驚きの反応を見せた。


 このまま押し切る!


 ーーファイアボール。


 無言で唱えた『ファイアボール』は超至近距離で黒ローブに当たる。


 爆炎と煙は当たり一面にゆっくりと広がっていく。


 やったのか?


 そう思ったのはフラグになってしまったみたいで、煙の中から黒ローブがゆっくりと姿を現してきたのである。


 「なかなか、だな」


 『ファイアボール』を直撃して全くダメージが入っていない時点で、意味がなかったみたいだ。


 何より『ファイアボール』が直撃しているはずなのに、黒いローブにまで全くのダメージが入っていなかったのだ。


 しかしそんな考えていることにはお構いなしに黒ローブは再び攻撃を仕掛けてきた。


 俺はそれに反射するように、剣でしっかりと弾き返す。


 そこから俺と黒ローブは、何度も何度も剣で攻撃し合っていった。


 「時間はそろそろ、か」


 すると黒ローブはまた攻撃やめて、つぶやいたのだ。


 何がそろそろなのだろうか、と疑問に思った俺は問いかける。


 「どういうことですか?」


 「そのままだ。王都洗礼の時がやってくる」


 え、本当にどういうことだ、目の前の黒ローブは何を言ってるんだ?


 全く意味の理解できないことに対して、俺はどうにか理解しようと脳を働かせ答えを出すことにした、戦いの最中なんだけど。


 王都を滅ぼすのは、目の前にいる黒ローブじゃないってことになるんだよな。


 その場合だと、仲間がもう1人いて、そのもう1人の仲間が王都にいるってことになるんだよな。


 となると、ここでこの黒ローブを倒したところで、王都の危機は収まることはないし、リーナや他のお世話になって人たちに危険が及ぶことは絶対ってことになる。


 それだけはダメだし、絶対に阻止しないといけない。


 「理解できたみたいだな」


 俺の顔色を伺っていた黒ローブは、俺の焦ってイル表情を見れたことが嬉しかったのかニヤリとしてきたような気がした。


 だけど、そんなこと気にしている時間はない。


 「絶対に守るって決めてるんだ!」


 そう口にすると同時に俺の意識はどこか遠くの方にいってしまった。


 そこからの記憶は全く覚えていないし、自分が何をしたのかもわからない。


 そして俺は、戦いが終わって数秒後に意識を戻すことになってしまう。

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