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31 予想外の出来事

 ウサギが冒険者ギルドの書類倉庫で泣いている時にはすでにナギルはというと――。


 ◇


 目の前に広がっている山の入り口。


 「ふぅー、やっと着いたなぁー」


 そんな山の入り口を見ながら、俺はそう口にした。


 俺が今持っているクエストによると、この先の山の中にゴブリンが大量にいるらしい。


 いや違うか。……ゴブリンが大量にいるというか、この先の山の中自体がゴブリンだけしか存在していない倉庫(?)的な感じだ。


 動物が一切存在してない、ゴブリンだけが存在している山。


 要するに、シルルの森のゴブリンだけしか存在していないバージョンみたいなものである。


 まあ、今目の前にあるのは山なんだけどね。


 「よし、ゴブリンの牙十本集めるとしますか」


 そう言って俺は、目の前にある山の入り口から中へと進んで行ったのであった。




 中に進んで行ってしばらくの時間が経った。


 すでに俺は、三体のゴブリンと遭遇をして、しっかり絶命させて、【自動解体】を使って、ゴブリンの牙六本を集めていた。


 


 それとだが、今回は魔法を使ってからゴブリンを倒すのではなく剣を使ってから倒すようにしている。


 大した理由ではないのだが、時間がある時くらい剣を使って、剣に慣れておかないとなって思ったんだ。


 だって魔法って、魔力がなくなると使えなくなるものだろう? たしか。


 だから、そういう時が訪れてしまった時の為にも、俺はこうしてゴブリン相手でも剣を使って戦うことにしたのである。


 ん? シルルにそう言われたからそんなことをしてるんじゃないのかって?


 まさか、そんなわけないだろう。


 今の時間帯、シルルは寝てるよ。というか、シルルと最近話してない気がする。


 忙しいのだろう。うん、忙しいから最近話してないんだろうな。


 と、まあ、そういうことで残りの七体のゴブリンを探して、このクエストを成功させますか!


 そう張り切りの意味を込めて、おぉー! っと手を挙げるのと同時に、視界の隅にある木と木の間から一体のゴブリンが疲れた感じで姿を現してきた。


 「怪我してるのか?」


 見たまんまのゴブリンの姿の感想を口に出した俺。


 まあ、どんな状態であろうとこのゴブリンを狩るのだが。


 ただ俺の発した声に反応して、怪我をしてボロボロな状態のゴブリンは俺の方を向いてくる。


 そのゴブリンは特に武器を持っているというわけではなく、素手という状態だ。


 そんなボロボロの状態のゴブリンは、フラフラとなりながらも俺を獲物だと認識した瞬間、襲い掛かろうとしてくる。


 ただ俺とゴブリンの間には、そこそこの間隔が空いている。


 襲い掛かろうとしているゴブリンを見ながら俺は、持っていた剣をしっかりと構えてゆっくりと待つ。


 そして、持っている剣をゴブリンを斬れるタイミングで、俺は一気に上から下へと剣を振り下ろした。


 一気に振り下ろされた俺の剣は、バッチリとしたタイミングだったのでゴブリンの体の皮膚を滑らかに斬ったのだ。


 切れてしまったゴブリンの肌はベラっと二つに分かれてしまう。


 そしてそのまま地面に向かって倒れていき、絶命した。


 「ふぅー」


 特に何もしていないし、剣を振っただけだが、俺は少し疲れてしまった雰囲気の声を出した。


 まあ、絶命させたから終わりというわけではなく、【自動解体】を使って牙を手に入れなくてはいけないのだ。


 「【自動解体】」


 そう口にすると死んでいたゴブリンの体の周りから光が出てくる。


 そして瞬きをする間に、光はどんどん小さくなっていき、そこにあったはずのゴブリンの体は無くなってしまっていた。


 その代わりと思わせるかのようにしてそこにあったのは、ゴブリンの牙二本だった。


 「よし、これで八本揃った。あと一体で十本だ!」


 地面に落ちている二本の牙を手に取って、素材袋に入れながら、俺はそう口にする。


 えーっと……。


 ゴブリンを見つけようと、俺は周りを見渡してみる。


 しかし、ここにはいないみたいだった。というか、俺の周りにはまったくゴブリンがいないみたいだった。


 そういうことで、それなりに歩けるようになっている道を、道に沿って進んで行くとしよう。


 ん? どうしてそんなことが分かるのかって?


 んー、俺にもしっかりとしたことはわからないんだけど、一定の範囲内にいる魔物とかの生命反応(?)的なものを頭が感じ取っちゃってるんだよね。


 何て言いたかったのか俺もわらないんだけど、もっと詳しく言うと、どの辺に魔物がいるかどうかとかが分かるんだよ。


 それ以外にも、人間の生命反応(?)も感じ取ることが出来る。


 どうでもいいことを言うかもしれないが、人間と魔物の生命反応(?)はまったく違うようになっている。


 人間の生命反応(?)は、なんというか優しい感じだ。


 逆に魔物の生命反応(?)は、なんというか優しくなくて刺々(とげとげ)しい感じである。


 まあ、頑張って言葉にしてみたんだが、ちゃんと伝わっているのなら幸いだ。


 そんなことを説明しながら俺は、目の前にあるそれなりに歩けそうな道を道に沿って歩いていると、突如として頭の中で一体の魔物の生命反応があった。


 方向は――前の方から!


 一定の範囲のどの辺にいるのかはわからないが、結構近いということが分かる。なにより、近づいてきていることが分かってしまう。


 鞘に直していた剣を取り出して、ゆっくりとその魔物が姿を現すのを待つ。


 まあ、魔物と言ってもゴブリン一体なのだがな。


 呑気にそう思っている間に、目の前の茂みから一体のゴブリンが姿を出してきた。


 ただ、そのゴブリン……めちゃくちゃな怪我を負っているのである。


 人間だったら、普通に動くこともできなさそうな怪我なのだ。


 まあ、一応どんな感じでめちゃくちゃな怪我なのか説明を入れておこう。


 先ほど俺が倒したゴブリンよりもボロボロな状態で、腹の部分と思えるの肉はえぐれて大量の血を流し、片目がなくなっている。


 「……あれ?」


 だがそれよりも気になってしまうことがあって、まったく俺の存在に気づいていないのだ。


 もしかしてそういう演技なのかって思うのだが、まさかそんなわけないよなっても思ってしまう。


 そんな時だった。


 「――っ!?」


 頭に今まで一度も経験したことのない辛すぎる頭痛が走ってしまったのだ。


 だが、辛すぎる頭痛が走った。では終わることはなく、頭の中でとてつもなく大きな魔物の生命反応(?)が起こってしまったのである。


 一瞬何が起こったのかわからなくなってしまうも、辛すぎる頭痛のせいで、その場に膝をついて座り込んでしまう。


 その間にも、とてつもなく大きな魔物の生命反応(?)はもの凄い勢いで俺がいる方向へと近づいて来ていた。


 正直言って、


 「……やばいな」


 そう口にしながら、俺はどうにかして立ち上がる。


 あとはこの場から少しでも離れること。


 そう俺が思った瞬間に、とてつもなく大きな魔物の生命反応(?)が姿を現してしまった。


 「ギャギャギャギャギャアアアアア!!!!!」


 そんな姿を現してきた魔物を見て、俺は言葉を失ってしまう。


 いや、だって、どこからどう見ても、ゴブリン・キングっていう魔物の似てるんだよ。


 現れたゴブリン・キングはそんな汚い声を上げながら、足元にいたゴブリンを持っていたデカすぎる棍棒でぐっちゃぐちゃに叩き潰す。


 その光景を見ながら俺は、動くこともできなくなってしまった。


 言い訳しちゃうけどさ、ゴブリンだけが生息してる山だってクエストには書いてあるんだよ! さすがに驚きすぎてビビっちゃうよ!


 っていうか、


 「これアクシデントだよね?絶対!」


こんなに長くなるはずではなかった。1500字にする予定やった!

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