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28 依頼に悩む

本日3つ目


 「ふぁー、眠いなぁー」


 誰よりも早くに朝から目を覚ました俺は、歯ブラシを使って歯を綺麗に磨いていた。


 べつに水魔法と光魔法の二つを使えば歯ブラシを使う意味なんてないのだが、日本人には歯を磨く習慣があるから、歯を磨きたくなってしまう。


 本当に磨きたくなってしまう!


 歯ブラシで磨いて口の中にあった汚れ入りのつばを袋の中に入れると、すぐに水魔法を使って口の中に水を入れた。


 そしてガラガラペっとやって、その水も袋に入れる。


 「んー、今日はエルも置いて行くか」


 ベッドの上でまだ眠そうに丸くなって寝ているエルを見ながら、俺はそう口にした。


 「じゃあ、言ってくるね」


 俺はリーナの頭を優しく撫でながらそう言い残すと、リーナとエルを起こさないようにクエストを受けるのに必要なものを手に持って部屋から出ていったのだった。


 部屋を出た俺は下の食堂へと移動をする。


 「おはよう、ユンちゃん」


 「ナギルさん、おはようございます!」


 いつものように朝から色々と仕事をしているユンちゃんは、俺のそう言い返すと目の前を走り去っていった。


 少し歩いて行って食堂へとやって来る。


 「おはようございます。フィナさん」


 「おはよう、ナギルくん。早起きなのね」


 「そうですね。クエスト受けてお金を稼いでおこうかなって」


 「そういうことなのね。でも、無理はしちゃだめよ。リーナちゃんが待ってるんだからね」


 「リーナのパパですから、リーナの前からいなくなるわけにはいきませんよ。ですけど、無理しない程度で頑張ってきますよ」


 「そうね」


 そんな朝の会話をしながら、数分経った後にフィナさんが出来たての朝飯を持って来てくれた。


 「ありがとうございますね。いただきます」


 手を合わせて俺は早速、フィナさんの作った朝飯を食べることにしたのだった。




 朝飯を食べ終わってから俺がやっていた場所は、冒険者ギルドである。


 「んー、どうしようかな」


 いつもよりも早い時間帯に冒険者ギルドにやって来たからか、冒険者ギルドには現在あまり人がいないのだ。


 そのせいでか、クエスト掲示板には今まで見たこともないようなクエストを目にすることが出来ていた。


 「本当にどうしよう。んー……んんー…………」


 クエスト掲示板にあるクエストを眺めながら、俺はうなる。


 「んー……んんー…………んんんー………………」


 唸る。唸る。めちゃくちゃ唸る。


 「……どうかされましたか?」


 そんなことをしていると、突然後ろから声を掛けられてしまった。


 「――はい!?」


 唸っていたことに慌てて気がつきながら、俺は声のした後ろの方を向きなおす。


 そして向きなおした瞬間俺の視界に入ってきたのは、一人の少女だった。受付嬢のね。


 だが、何手言えば良いのかわからなくて言葉が口から出てこない。


 ……。

 …………。

 ………………。


 あー、もしかして俺が唸りまくってたから声掛けたのかな? もしもそうだったら、本当に申し訳ないことをしてしまったな。


 「あの、何のクエストを受けるのか迷っていたんですよね?」


 すると口を開かずに黙っていた俺を見かねてか、受付嬢がそう言ってくる。


 もしもと思っていたのだけれど、もしものことではなかったみたいだ。


 「あ、はい。そんなところです」


 「そうですねー」


 そう言いながら、しばらくクエスト掲示板にあるクエストを見ていく受付嬢。


 もしかして俺の受けるクエストを選んでくれているのだろうかな?


 そんなことを持っていると、


 「これはどうですか?」


 クエスト掲示板に貼ってあった一枚のクエストを剥がしてきて、俺に見せてきた。


 えーっ、ゴブリンの牙を十本かぁー。ん? ゴブリンの持っている棍棒を持ってくると追加でお金を払ってくれるのか!


 んー、でも棍棒かぁー。手に入れることが出来たとしても持って帰ってくるのが大変そうだな。


 そんあことを考えながら受けようか悩んでいると、受付嬢が俺の顔を覗いてきた。


 「受けないんですか?」


 「え? あー……」


 どうしようか。ゴブリンに関してはシルルの森で見てるからどんな魔物なのかってことくらい分かってるから、何か情報を調べないといけないということはない。


 「んー……んんー…………んんんー………………んんんんー……………………」


 「……」


 唸りまくってどうしようかと考えることしばらく、このクエストを受けるか受けないかということを決めた!


 あ、少女が少し不気味そうな表情で俺を見てたな。


 「受けることにします」


 「あ、はい。 分かりました!」


 俺がそう言うと、受付嬢は元気にそう言ってきた。


 なんか、ぴょんぴょん跳ねて喜んでいるように俺には見えるのだが、なにかの幻覚なのだろうか。


 まあ、それは今はどうでもよくて。


 「それではカウンターに付いて来てもらっても良いですか?」


 受付嬢はそう俺に行ってくると、カウンターの方へと歩いて行き始める。


 「分かりました」


 そんな受付嬢の背中を見ながら、俺はそう口にして受付嬢の後を追いかけて行ったのだった。


 カウンターに着くと受付嬢が俺の到着を待っていたので、そのまま冒険者資格証とゴブリンのクエストを渡す。


 「しばらくお待ちください」


 笑顔でそう言ってきた受付嬢は、手続きをしていく。


 そこからしばらくして、


 「ナギル様、冒険者資格証をお返しします」


 手続きを済ませた受付嬢が俺の名前を呼びながら、冒険者資格証とゴブリンのクエストを返してきた。


 「ありがとうございます」


 そう言いながら、俺は冒険者資格証とゴブリンのクエストの二つを受け取る。


 「無事に帰ってくることをお待ちしております」


 「はい」


 笑顔でそう言ってくる受付嬢の言葉に俺は、そう言い返す。


 正直、ゴブリンは何度か倒しているので怖がることも恐れることもないだろう。


 よし、これで準備も整ったし、クエストに書いてあるところに行くとしようかな。


 「行くか」


 そういうことで、俺はゴブリンのクエストである、ゴブリンの牙十本を手に入れに冒険者ギルドを出発したのであった。


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