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脳筋聖女、転生死神を殴る。  作者: ドスパラリンチョ
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転生死神、攻略本を引き裂く。

 この世界の神には、色々と不公平が存在する。どれくらいの不公平さかと言うと、裕福な家の一人っ子と貧乏な家の6人兄弟の末っ子と同じくらいの不公平さだ。

 その良い方の神は、ルート分岐じーさんやその他戦神や愛神などの人々の益となす神たちだ。その神たちは天界で自由気ままな生活ができる。ルート分岐のじーさんみたいに変な道具の開発もできるし、旅行の神が商品運搬会社を経営してていたりする。戦神が人の子にちょっかいを出したりもするらしい。そんな勝ち組の生活を送っている益神とは違って俺のような死神や疫病神や貧乏神などの人々に害を与える神は天界で贅沢な生活ができない。それどころか俺たち害神はわざわざ天界から地上に降りなければいけない。しかもそうなれば自分の身は自分で守らなくちゃならなくなってくる。俺が転生する世界にはモンスターだの神たちの敵である魔神だのがいるらしい。そんな奴らから元ニートの俺はどうやって身を守れっていうんだよ。おじいさんが言うには「チート能力なりがあるから大丈夫じゃよ」とのことだったのだが、俺の前の代の死神はなんかヤバいやつに殺されたらしいからそんなことは信用ができない。

 話を戻すが、害神は地上に降りなければいけないけど、そんな中の唯一の救いが「直接手を下さなくても良い」ということだ。つまりどういうことかと言うと、例えば疫病神は自分で病気を流行らせなくていいし、死神は自分で人を死なせなくていい。それじゃあ病気なり死なりはどうすんのかと言うと、それは俺たち害神が存在するだけでいいらしい。俺たちが存在することにより、人々は勝手に死に、勝手に病気にかかる。そんなお手軽設定らしい。それを聞いて俺は「良かった」なんて呟くと、おじいさんが「お主は人でも殺しそうな顔をしてるけどな」って言われたが、おじいさんには俺がそれ言われて結構傷つくってことを考えてほしかったりもする。

 そして今俺は。おじいさんに「ここで待ってなさい。そうすればその世界に行ける」って言われて連れてこられた部屋で、またもやおじいさんに「お主の世界に比べたら何にもない世界だからせめてこれを持っていくのじゃ」って言われてチート能力とチート武器と一緒に持たされたゲーム機で遊びながら絶賛転生待ちだ。

(っちゅーかさっきからののこのロード画面みたいな部屋は何なんだよ。こんにゃろ、壁にわざわざ『なうろーでぃんぐ~』なんて書きやがって。どうしてこういう所だけちゃんとできてんだよ。さっきのじーさんの低クオリティは何だったんだよ。)

 俺は心の中でそんな悪態をつきながらもゲーム機のスティックをカチャカチャ動かした。

 おじいさんがくれたゲームは、「飛び出せ! 音速ハリネズミの里」なんていう謎なゲームだ。そのゲームは日本の某ゲーム会社のゲームのパクリみたいな名前してるくせに、よくできているのが気に入らない。どんなゲームかというと、音速で動くハリネズミが先住民の二足歩行の動物たちを自慢の針で蹂躙しながら村を作るという子供向けではないような内容になっている。

「ああ、クソ、このクソ熊野郎! ポケットにジンベエザメ捻じ込もうとするなよ! ...はぁ? 入ったんだけど。意味分かんねー。意味分かんねーけど取りあえずこの熊は死刑でいいな。」

 俺が一人でいることにだんだん寂しくなってきて独り言を呟きながらゲームをしていると、やがてチーンという音がして壁に書かれている「なうろーでぃんぐ~」が消えた。そして、アニメでよくいる機械たちの抑揚のない声のようなものが流れていく。

「それでは、今から転生を開始します。くれぐれも『世界の渦』に巻き込まれないようにしてください。巻き込まれてしまえばもう二度と戻ってこれません。」

(おい。今地味に怖いこと言わなかったか?)

 俺がそんなことを訝しんでいる間に周りがウィンウィンウィンウィンウィンウィンと何かが回転するような音に包まれていく。そして...。

「開始。」

 という機械音声の合図とともに猛烈な浮遊感が俺を襲った。もうジェットコースター何て目じゃない浮遊感だ。なんか内臓が飛び出てきそうな感じもする。

「おいおいおい! これけっこうやべーんじゃねえの!? おいじーさん! どうなってやがる! 聞こえてんのか!」

 俺はだんだん意識が遠のいていくのを感じながら、おじいさんに叫んだりもしたが、もちろん返事は来ることはなかった。



「...ここどこだよ。」

 俺は呆然としながらそんなことを呟いた。頭がガンガン叩かれているような感じがする。

 俺はあの後どうやら失神したようだ。まあそりゃそうだろう。あんな浮遊感に耐えられるような人間がもしこの世にいるのならば、俺はそいつのパンツを引き裂いて河原にさらせられる自身がある。

 頭の痛みが落ち着いてくると、俺はあたりを見回してみた。そこには、おじいさんにもらったチート武器とゲーム機と1冊の本が放っぽかれていた。

 武器とゲーム機には心当たりがあったが、本には心当たりがなかった俺はその本を手に取り、そして思わず顔をしかめた。

 その本には「ネタバレ注意!! ルート分岐の神が教える異世界完全攻略本」と書いてあったからだ。

 俺はその本を迷わず引き裂いた。

どうも、ドスパラリンチョです。

まず、今回の妥協を許してほしい。本当は今回はもう少し書けた気がするのだが、何て言ったって眠い。昨日徹夜で輪の都攻略してたのがかなり響いている次第でございます。

ということで今回も内容がかなりひっちゃかめっちゃかになっているかもしれませんが、それはコメントで教えてくださればいいかなと思っています。自分で探す気はないぜベイベー

あと、昨日康弘編は終わるといったな。あれは嘘だ。

それでは、今日はこれくらいで終わります。

読んでくれた方、ありがとうございました!

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