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白 と 黒

 また夢を見た。


「ここはどこだ…?」


 今度は景色がはっきりしている。

空には色とりどりの星があり、太陽のようなものが浮かんでいる。

大地は真っ白で草木が一本も生えていない。

そこに不自然にも"建物"がポツンと建っている。


 その"建物"は、どこか不思議な感じだった。

まるで、礼を誘っているように感じたのだ。

礼は白い大地を歩いていき、"建物"の前についた。


「とりあえず中に入ってみるか…」

(なにかでないといいけど…)


 中に入ってみるとそこには、何もなかった。

ただ無駄に広い空間だった。広さは、礼の目では先は見えないくらい広い。壁は白く、床も白い。目がチカチカして痛かった。


 しばし歩いていると、何か見えた。

よく目を凝らすと奥に、黒と白の大きな扉がある。礼には開けれそうもないくらい大きい。しかし何故か礼は開けれそうな気がしてならなかった。なぜそう思ったのかはわからないがとりあえず、扉の前まで歩く。


「さあ…開けるぞ…何もでてきませんように…」


 ギギぃと重苦しい音をたて、扉は開いた。


 礼は何か出てくるのかと思い、ビシィと礼流戦闘スタイルを取った。が、出てくる気配はない。


「なんだ…おどかすなよ…」

 

 扉の先 今度は、先ほどとは対象的に黒い空間だった。

壁も黒く、床も黒い。光もわずかしか入り込んでいない。


「クッソ…まだ先があったのかよ…」


 礼はそうぼやきつつも黒い空間にただひたすら歩き続けた。歩き続けて、10分くらい経っただろうか。天井が崩れ光が差し込んでいてそこだけがはっきり見えていた。光が差し込んでいる地点に、ポツンと女の子が体育座りで座っている。


 女の子はどこか寂しげで、何かを待っているようだった。

礼は、心配になり近くまで急いで駆け寄った。


「おい!大丈夫か?」


 近くまで行くと女の子の姿がはっきり見えてきた。腰まで届く銀髪に、身長は150後半くらいだろうか。女性にしては少し大きい方だ。どこか守ってあげたくなるような美少女だ。    

女の子はこちらを見て、驚いたようにつむっていた目を開いた。

礼は、その目を見てぎょっとした。


 目に色がなかったのだ。黒目もなく白目もない。何か光を失っていて、濁っていた。


 そう思いつつも礼はまた彼女に問いかける


「どうしてここにいるの?」


彼女は心配そうに訪ねてくる礼を見てクスッと微笑んだ。まるで、花が咲いたように。


「待ってた」

 

 彼女はそういった。

その声は、先程の彼女の寂しげな印象とは異なりどこか楽しげだった。


 礼は少し驚きつつも言葉を続ける。


「誰を待ってたの?」


すると彼女は、ひまわりのような笑顔でこう答えた。


「あなたを待ってたの…すぐ会えるから…また後でね…」


「えっ なんていったの?ねえ 教えて?」


彼女はまたクスッと笑い、教えないとボソっとつぶやいた。


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


ジリリリリリリリリッッッ!


バシン!


「何だ夢か…」

(あの銀髪の女の子最後なんて言ったんだろう)


 礼は重い体を起こし、学校へ行く用意を済ませ家を出…

扉を開けた瞬間に出会っちまった。


「ハロハロー!礼ちゃん!今日も元気かい?私はヴェリー元気だぜ!なに?ボキャブラリーが少ないって?それはもともとじゃないか!あっはっは!」


 相変わらずの変人ぷりである。

礼は何事もなかったかのように横をスッと通る。

すると後ろから手が伸びてきたので、それをいなす。


「礼ちゃん!どうして私を避けるの!こんなに可愛い幼馴染がそばにいるっていうのに!」


 と、両手を上下にブンブン振って私可愛いですよアピールしてくる。そういや美少女といえば、


「なあ結、銀髪で少し背の高い美少女しらないか?後、目に光がないというか何というか…」


「今私のアピールを無視したよね!クッソぉぉ!まあいいや!うーん 銀髪で少し背の高い美少女…あっ!昨日礼ちゃんがナンパして玉砕したあの子!目に光はあるけど名前はたしか…わすれた!」


「いやナンパじゃないから」


 記憶に封印して忘れてた…

そういやあの子も銀髪だったな…今日学校行ったらもう一回話してみるか…


「てかなんでそんなこと聞くんだい!もしかして礼ちゃん…浮気か!そうなのか!私というものがありながら!」


 こいつの顔面に蹴りを入れたい…


「違う 夢であったんだ!ていうかまずお前は彼女ではない」

 

と真っ向から否定する。と、何故か結は顔を下に向けていた。


「そっか…礼ちゃん 会っちゃったんだ…」


「なんか言ったか?結?」


「ううん!なんでもないよ!よし!今日も元気に学校へいこう!いでよ!どこでも○ア!」


「いやでないから さっさと行くぞ。遅れたらどうするんだ。」


学校へ向かう途中馬鹿な会話を楽しみながら、二人は学校へ向かった。

















 

読んでいただきありがとうございます!

まず謝罪を。

具現者の説明をしようと思ったのですが、どうしてもこの話と分けたいと思ったので今回は説明できなかったです…大変申し訳ございません…

次に感謝を。

初ブックマークをいただき、なおPVも200超えました!ありがとうございます!今後も頑張っていきたいとおもいます!

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