表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ココロの怪物  作者: 道路に転がった空き缶
2/4

第二話 感染の拡大

目が覚めた。ふと、壁に掛けてある壁掛け時計を見てみるとPM3:00だった。寝過ごし過ぎた―と反省するが、正直学校はたまにしか行っていない。昨日はたまにのひとつだ。


もう、学校はあきらめてそっとテレビのリモコンを取出しいつもの4チャンネルゴゴビビットという変なニュース名の番組を見ることにした。・・・・正直に言うとこのニュース番組はいつもわかりやすく解説してくれる人がいて非常に助かっているのだ。

「ニュースの時間。ゴゴ! ビビッ!!」と、CGで描かれた文字が現れ、ニュースキャスターと解説が数人いる。


「えーニュースの時間ゴゴビビの司会 坂口 はじめです。では、今日はちょっと明るいニュースがなくてですね…..えーこの映像をご覧下さい。」


と、映像に切り替わる。どうやら舞台は日本のようだ。日本の標識が見える。すると、文字がテレビの下部に現れた。

『オオサカでテロか? 謎の黒い酸素ベストを着た男が南口の駅のホームで白い煙を吐きだし、乗客に危害を加えました。』


駅のホームの映像に切り替わる。

『被害を受けた乗客はおよそ27名で、その27名になぞの症状がみられる模様です。』

駅と言えば女性にとって最悪な痴漢や体液問題がいろいろあげられるが、今回は日本での珍しいテロのようだ。


『謎の症状とは?その真相に迫ります。 CMのあとです。』



「「「さぁ!今が安い旬の北海道産のカニがなんと―! ***¥ お安いでしょう!?」」」


「「NSCのパソコンは高度でどこの技術よりも負けないハイスペックPC―」」


「「ダナソンの掃除機はほかの`どの’掃除機よりも`確実’にゴミを吸い取ります―」」

たしかダナソンって最初にほかのどの掃除機よりもってアピールして他の電機会社からめちゃめちゃ批判を受けていたな。。 まぁ結果的にダナソンは*ほかのどの掃除機よりも*

*確実に*

というイメージを日本国民に付けたからもう無駄だわな。 さすが外国業界せこいやりかたするわ。みんな頑張ってるのにな。


はぁ・・人の不幸を棚に上げて広告で金を稼ぐなんてさすがテレビ業界と皮肉をついて冷蔵庫に向かい、牛乳瓶をぐびぐびと飲み干した。


『オオサカのテロ。謎の症状に迫る―』

お?!いよいよかと思ってテレビの前に飛び込む。

『その謎の症状とは?。』


「えーですね。その事件があった駅で27名が被害にあいましてー謎の症状が現れていると。 そうですよね? 医学史研究会の田中小五郎さん。」


「あ、はい。 そうですね・・えー現地にいる私の部下はこう分析結果を出しました。それは―」

白衣を着た50代くらいの男性が声を上げた。



「「それは―?」」

「記憶喪失障害と後頭葉不全です。「「ハイ?。」」 要するにですねー一時的なものか永久的なものかは詳しくはわからないのですが、記憶がすべてなくなってしまったのです。」


「はぁー・・・ってことは赤ちゃんの様の状態にってことですかな?」

「まぁそんなかんじです。 ですが、次の症状が非常に厄介でして・・」


「後頭葉というと記憶や思考そして分析能力などいろいろな人間的な部分を支えている一部の脳ですよね。 それらが人間の脳から一切取り払われたらどうなるのか。ということです。」


司会者は一瞬セリフに困るがすぐに答える。「うーん。 ちょっと発言するのが恥ずかしいのですが、ゾンビみたいになる・・・んでしょうか?」


「そうですね・・大正解です。まさしくその通りで、お子様を育てている方はご存じのとおり思考部分がまだ未発達ということで最初人は前頭葉で行動したりします。泣き、叫び、笑い、怒りその小さな未発達の感情を生かして体での行動を示します。」


「たとえば?・・・ちょっと私の頭ではよく理解できないのですが・・」


「たとえばですね・・食欲。赤ちゃんは何でも噛んでこれは食べれるか、食べれないかを判断します。要するに「「体ですべてを体感するのか。」」そういうことです。」


「それの大人バージョンってことか・・。」

「はい・・それが一番最悪のケースを想定していまして、大人は全般的な筋肉が非常に優れていて1人取り押さえるのにも3人ほどの人が必要になり、これがまた噛むんですよ。私の部下たちも噛まれまして、現在近くの大学病院の隔離棟で数人治療を受けています。」


画面が切り替わる。

『テロの白いガス。ウイルスか。』

外国の方の医者っぽい人が口を開く。「ウイルスというよりデスネ・・細菌バクテリアの方が近い気がしますネ。このテロに使われたウイルスは接触感染型デシテ・・。いわゆる感染者との直接的な接触、および触れた物に付着した菌をタトエバ 鼻をほじる行為や頭をひっかくなどの行為で体内に侵入シマスネ。」


「接触を避ける場合はどうすればよいのでしょうか。?」

「そうデスネェ。極力は感染者との接触を避けたりそういう鼻をほじるなどの行為を全面的にヒカエレバ避けることが出来るかもしれまセン。」


「では、次のニュースはアメリカのテキサス州のハンバーガー食べ歩きコーナー!!」

周囲から歓声と拍手が聞こえてくるが、特に面白そうでもないのでテレビの電源をオフにした。


今の俺の顔は真っ青な状態だ。間違いない。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ