第308話:教王
「これは驚くべきことだぞ。三聖女様が自ら審議会を取り仕切るとはっ……」
「この目で見てもまだ信じられん。大きな式典でもお姿を現すことは稀だというのに」
「相も変わらずお美しい」
ドロワットにリンクス――双子の三聖女を前に、聖国ジャーダルクの重鎮たちは驚きを隠せず、静謐であるべき聖光破毀法院の大法廷がざわついていた。
(さて、あの若造がこの苦境をどう乗り切るつもりなのか、見物だな)
バタイユは少し離れた席に座るオリヴィエを、気づかれぬようさり気なく様子を窺う。五万もの兵を失うという大失態を演じておきながら、動じた様子が欠片も見受けられないオリヴィエのふてぶてしい態度に、顔にこそ出さぬものの、バタイユは内心で忌々しい奴めと毒づく。
「静粛に」
自分たちよりはるかに年下の少女にしか見えないリンクスの言葉に、普段は主要な都市で聖務と政務を取り仕切っている者たちが「ははっ」と慌てて頭を下げる。
「では審議に――」
静まり返ったのを確認したドロワットが本題へ入ろうとするが、何人かの者が挙手していた。そのうちの一人へ発言の許可を出す。
「発言の許可を与えていただきありがとうございます。またこのような場ではありますが、三聖女ドロワット・フォッド様、リンクス・フォッド様とお会いできた類稀なる幸運を光の女神イリガミットに――」
「前置きは必要ありません。必要なことだけを話しなさい」
「はっ。それでは早速、私を含めこの場にいる半数近くの者たちは『魔王、捕獲計画』についての詳細を知らされてはおりません。把握していることと言えば、『災厄の種』ユウ・サトウが魔王に認定されたことくらいのものです。高位の聖職位に就く私たちにすら徹底した情報封鎖を敷いていたことから、大規模な軍事作戦であることは推測できますが、逆に言えば――それだけしか知らない者たちもいるなかで審問会を進めるのは、いかがなものでしょうか?」
誰かがゴクリッ、と唾を飲み込む音が聞こえた。ただでさえ重苦しい空気のなか、聖職位の最高峰の一つ、三聖女に対して意見を述べたからである。
「あなたの言い分はもっともです」
「私たちに気を遣って、魔王認定と『魔王、捕獲計画』の失敗からおおよそのことを連想できるにもかかわらず、言葉を選んでいることも」
「心配せずとも、今からそのことについて説明します」
「安心しなさい。光の女神イリガミットの子たちよ」
ドロワットとリンクスが交互に話す。その言葉に発言した男だけでなく、周囲の者たちも安堵の表情を浮かべる。
「発端は最重要監視対象であった『災厄の種』ユウ・サトウが、その危険度から滅ぼすべき存在――魔王に認定されたことから始まります」
「ですがユウ・サトウはあまりにも危険な力を保有していたため、滅ぼすのではなく封印するのが最良と判断されました」
「『魔王、捕獲計画』の実行に五万の兵を、情報封鎖、操作や周辺諸国への働きかけなど、費やした時間、金銭、物資、人材は莫大な量になります」
「五万の兵を率いる将は聖騎士団副団長バラッシュを始め、『三剣』ガラハット、パーシヴァル、ラモラック、『聖拳』ドロス――」
次々に聖国ジャーダルク内でも屈指の猛者の名が挙げられていく。
「最後に三聖女テオドーラです」
「さ、三聖女様までもが参戦していたのかっ」
「最強の布陣ではないか。あのテオドーラ様……待て、ドロワット様は確か『魔王、捕獲計画』は失敗に終わったと仰っていたぞ。なぜバラッシュ副団長はこの場にいないのだ? それにテオドーラ様はご無事なのかっ!?」
再度、大法廷内がざわつく。
「静粛に」
「話はまだ終わっていません」
リンクスとドロワットの両名から淡い光が放たれる。神聖魔法第1位階『緊心緩和』である。席を立って騒ぐ者たちが落ち着きを取り戻し着席していく。
「現時点で五万の兵の生存は、ただの一人も確認できていません」
「その中には三聖女テオドーラも含まれています」
先ほどを超える騒ぎになるかと思えば、皆が声を失っていた。現実逃避するように頭を抱える者、椅子から崩れ落ちるように膝をつく者、とめどもなく涙を流し続ける者など様々であった。
「バタイユ枢機卿、ここまででなにか言うことは?」
「私からはなにもございません」
リンクスとバタイユは、互いに不思議そうな表情を浮かべる。
大法廷内が落ち着きを取り戻すまでに、しばしの時間を要した。それほど三聖女の一人を失ったということは衝撃的なことであり。また三聖女がイリガミット教の象徴の一つでもあるということの証明であった。
「オリヴィエ教国大司教、なにか申すことがあるのでは?」
静まり返った大法廷にバタイユの声が響く。
「私がですか?」
「他に誰がいる」
苛立つようにバタイユが答える。
「三聖女殿が取り仕切っているこの場で、指名されたわけでもないのに私が勝手に発言するわけにはいきません」
「いつ謝罪の言葉を述べるのかと待っておれば、知らぬ顔をし続けおって。よくも抜け抜けとそのようなことを言えるものだ。貴様は『魔王、捕獲計画』の立案者であり、総責任者でもあろう。これだけの大失態を演じておいて、責任がないとは言わさんぞ」
バタイユの言葉に大法廷内が騒然となる。皆が神敵でも見るかのような殺気の篭った眼で、オリヴィエを睨みつけた。
「先ほどからバタイユ枢機卿はなにを仰るのですか。どうやら日頃の聖務や此度の件で心を乱されているご様子。ここは一度、退席して休まれてはいかがでしょう?」
「私の気が触れたとでも?」
「ええ、私にはそう見えます。なにしろ仰ることは支離滅裂で、ご自身のしでかした失態を私に押しつけるのですから」
「なにをっ。貴様は――」
「オリヴィエ教国大司教の仰るとおりです」
「――リンクス様? あなたまでなにを仰るのですか」
オリヴィエとバタイユの会話に割って入ったリンクスの手には、紙の束が見えた。その紙の束を大法廷にいる者たちに向かって掲げる。
「バタイユ枢機卿、これはあなたが立案し、提出した『魔王、捕獲計画』の関連書類です」
「そんな馬鹿なっ……」
書類には確かにバタイユの筆跡で書かれたサインや印が押されていた。
「『魔王、捕獲計画』とは、バタイユ枢機卿が進めていた計画だったのかっ!?」
「その失態の責をオリヴィエ教国大司教へ擦りつけようと?」
「しかし、あまりにも無理があるのではないだろうか。あのバタイユ枢機卿がこのような稚拙な真似をするとは、とてもではないが思えん。それにあの書類には『魔王降臨計画』と書かれているではないか」
「だが、三聖女様がお持ちの書類には、バタイユ枢機卿のサインと印が押されているではないか」
「う、うむ」
先ほどまでオリヴィエへ憎悪を向けていた者たちが、困惑するように静観する。
「言い逃れはできませんよ」
「こちらの書類は教王よりお預かりしたモノです」
(確かに私が作成し、教王へ提出したモノだが――それは他ならぬ教王自身が否決したではないかっ)
「それだけではありません。こちらの書類に押されている聖印と教王のサインは偽造されたモノです」
「あなたには書類偽造、枢機卿の立場を利用した越権行為を始めとする三十四もの罪が問われています」
「今回の審問会は、あなたを糾弾するために開いたと言っても過言ではありません」
「私的な思惑で聖騎士団を動かし、五万にもおよぶ兵を失い。そのうえ三聖女テオドーラ・サンチェスまで――バタイユ枢機卿、あなたが聖国ジャーダルクへ与えた損失は計り知れません」
バタイユが抗議する隙を与えずに、リンクスとドロワットは矢継ぎ早に責め立てる。
「ですが今のあなたを見ていると、まともに受け答えできるとは思えません」
「よって処罰が決定するまで、謹慎を申しつけます」
「くれぐれも浅慮な行動に出ないように」
「これにて審問会を閉廷といたします」
バタイユは様々な感情の篭った眼を自分に向けながら退出していく者たちではなく。自分に見向きもせず、大法廷を退出するオリヴィエの後ろ姿を目で追った。
(オリヴィエめ、このままでは終わらさんぞ)
審問会から三日後、謹慎しているはずのバタイユの姿は聖都ファルティマの屋敷ではなく、数十はある隠れ家の一つにあった。
「お主、このような場所にいてよいのか?」
老人とは思えないほどの偉丈夫な男が、バタイユへ話しかける。その傍には顔まで黒装束で身を固めた者たちが二十ほど、その中でただ一人、顔を黒い布で覆われていない男の顔は傷だらけであった。
「屋敷には替え玉を置いておる」
「バレればお主といえど、タダではすまんぞ」
いくらバタイユが枢機卿とはいえ、三十四もの罪に問われている最中に謹慎を破って外出すればどうなるかなど明白である。
「どちらにせよ。このままではひと月もせぬうちに、枢機卿の聖職位を含むすべての権限を剥ぎ取られる。そうなれば、もはやオリヴィエの野望を止めることなどできん」
精神的な疲労のためか、バタイユの顔はこの三日で驚くほど老け込んでいた。
「オリヴィエ・ドゥラランドか。俺やタモスがいくら調べても、わずかな手掛かりすら得ることができない恐ろしい相手だ」
「そもそも先代の教国大司教が急死したとき華が動いていれば、このようなことにはなっていなかったのだ」
「そう言われてもな。オリヴィエが殺った証拠がない」
「なにを甘いことを申しておる。証拠など、あとでいかようにでもなったであろう」
バタイユの派閥であった先代教国大司教が急死した際に、後任を自分の派閥から送り込もうとしたバタイユであったが、教王は話すら聞こうともせずにオリヴィエを教国大司教に任命したのだ。どこの誰ともわからぬ若造を、教国大司教に大抜擢したことに誰もが驚いた。
バタイユもただ黙って指をくわえていたわけではない。オリヴィエの懐柔や正体を探ろうと幾度となく仕掛けたのだが、そのすべては空振りに終わる。
「フハハッ。仮にも枢機卿が、証拠などいかようにでもなるとは拙いだろう」
「くだらん。今は言い争っている場合ではない。そんなことくらい、お主とてわかっているであろう。
ベシエール、教王はまず間違いなくオリヴィエめに操られておる」
「ほほう……。あの教王を操るなど、並大抵の相手ではないな」
「私のほうで『魅了』『誘惑』を解除できる固有スキルを有する者を七名用意した。いずれも一流の使い手ばかりだ」
「俺のほうは華から二十だ。タモスを含め、全員が花びらの手練ればかりだぞ」
「よもやベシエール、お主と手を組むことになろうとはな」
「言うな言うな。俺だって長年に亘って政敵だった相手と共闘するなど思ってもみなかった」
「今の私でもジャーダルク宮殿までなら、戦わずともたどり着くことは可能だ。だが、その先は――」
「ならばその先は俺の出番だな。俺やタモス、一部の華だけが知る抜け道がある。まあ、それでも戦闘は避けれんだろうがな」
「私がジャーダルク宮殿に放っている密偵の一人から、教王はここ数日は神託の間に篭っていることがわかっている」
「よりにもよって、ジャーダルク宮殿の最深部か……」
「だが、この機会を逃せば――」
「次の機会はない……か」
「その通りだ。『魔王、捕獲計画』の失敗による聖騎士団の再編成や、三聖女テオドーラの安否確認で聖女派がごたついている今が、唯一にして最後の好機だろう」
「わかった。では実行は――」
「――今夜だ」
「なにも――かはっ」
ジャーダルク宮殿を護る精鋭の兵が、言葉を言い切ることもできずにベシエールの当て身によって無力化される。
「ハアハアッ。この聖浄の間を抜けた先の、ハアハアッ……聖光回廊を進めば……神託の間だ」
「息を切らしておるが大丈夫か?」
ベシエールがバタイユへ声をかける。小柄な老人は皺だらけの全身から汗を吹き出していた。
この聖浄の間にたどり着くまでに、バタイユが用意した私兵が六名、ベシエールが連れてきた二十の手練れのうち、すでに四名が命を落としていた。
「し、心配無用。今は聖国ジャーダルクの存亡がかかっておる!」
「政争にばかり情熱を注ぐいけ好かない爺と思っておったが、なかなかどうして気骨があるではないか」
「ぬ、抜かせっ。ぜえぜえ……」
「ワハハッ。タモス、バタイユが用意した者たちを一人たりとも失うでないぞ!」
「ベシエール様、お任せを」
顔中が傷だらけの男が無表情で応える。
「バタイユ枢機卿っ!? いったいこれはなんの――ごふっ……」
「すまんがこれも聖国ジャーダルクのため、黙って死んでくれ」
ベシエールの右拳が鎧ごと兵士の胸部を貫く。貫いた右手には心の臓が握られていた。
「あれだ! あれが神託の間に通じる扉だ」
細かな装飾が施された巨大な扉は、千年以上の歴史を感じさせるに十分な存在感を示していた。このようなときでなければ、バタイユですら感じ入ったであろう。
「この先に入れるのは教王のみ」
「それはいい。邪魔者はいないと、ふん!!」
ベシエールたちが巨大な扉を開いていく。その先には一人の女性が佇んでおり、ゆったりとした動作でバタイユたちのほうへ振り返る。
そこには――ステラが立っていた。いや、ステラに似てはいるが、年齢は二回りほど若く見える。だが、そのステラに似た女性を見るなりバタイユは目に涙を浮かべる。
「なんの騒ぎですか」
「教王。このバタイユ、微力ながら救いに参りました」
バタイユは教王に向かって深々と頭を下げると、後ろに控える者たちへ合図を出す。その合図に併せて、七名の術者が一斉に『誘惑』『魅了』を解除する固有スキルを発動させる。黄、赤、青、緑、様々な色の光が、強力な解除の力を伴って教王の身体を通り抜けていく。
「こ、これは……っ!?」
「いったい……どういうことだ?」
術者たちが戸惑いの表情を浮かべ、バタイユへ説明を求めるように振り返る。
「どうした? 教王の洗脳は解けたのか?」
「――せん」
「なに?」
「この御方は…………教王様は――」
術者が言葉を言い切るよりも先に、教王が魔力を解放する。
「いかん! 皆の者、私の後ろへ」
尋常ではない魔力の奔流であった。魔力を解放しただけにもかかわらず、バタイユよりも前にいた七名の術者の身体は、この世から欠片も残らず消し飛んでしまう。
「ぜぇぜぇ…………」
教王の魔力から、ベシエールたちを護るために結界を張り巡らせたバタイユは一気にMPを消費し、今にもその場で眠りたくなるほどの疲労感に襲われていた。
「私は操られてなどいません」
「ぜぇっ……ぜぇぜぇ…………そ、それではオリヴィエの企みを――」
「バタイユ、今はのんきに話している場合か。洗脳されていないのであれば、連れていくしかあるまい。タモス、手を貸せ」
「ハッ」
ベシエールは連れていくと言ったのだが、元は三聖女の一人であった教王だ。そう簡単にはいくまいと、わかっていた。
ベシエールたちが音もなく素早い動きで教王を取り囲んでいく。だが、タモスはベシエールの背後に立っていた。
「タモス、なにを――ちっ」
ベシエールの背後から、タモスがダガーで刺突を放つ。間一髪で躱したベシエールは油断なく構えを取る。
「躱されたっす」
タモスの顔をした者から、少女の声が飛び出す。
「てめえ……タモスはどうした?」
「もちろん殺したっすよ」
悪気が一切ない声色で、フフは答える。
「俺が気づけないほどの幻影魔法か。いつからタモスとすり替わっていた?」
「そんな前のこと覚えてないっすよ」
ベシエールは内心で「最悪だ」と呟いた。いつからタモスと入れ替わっていたのかはわからないが、ベシエールたちの動きが筒抜けだったことは間違いないのだ。
「神託の間を血で穢すことをお許しください」
教王の前に跪く一人の騎士がいた。間違いなくベシエールの手の者が包囲していたはずなのに、誰一人としてその存在に気づけなかったのだ。
「『聖槍』ドグランっ」
バタイユがそう呟いた瞬間――黄金の武具を纏う騎士の上半身が消えた。同時に教王を取り囲んでいた者たちが、胸から血を噴き出し倒れていく。
「こりゃどういうこった?」
ドグランの攻撃を躱しきれなかったのだろう。ベシエールの左腕が、肩の付け根から吹き飛んでいた。他の者たちは胸に穿たれた一撃で絶命していた。戦技『心頭滅却』や薬などで痛覚を遮断し、少々の傷であれば再生するはずの自分の部下たちが、胸を一突きされただけで身動きもせずに絶命しているのは、ベシエールには不可解であった。
「あ~。なんでドグランさんの攻撃は当たって、フフの攻撃は当たらなかったっすか?」
フフがドグランの周りをスキップするが、ドグランはベシエールから視線を外さない。
「罪を償うがいい」
「ヘッ。なんの罪だ?」
「ジャーダルク宮殿へ許可なく立ち入るだけでも大罪である。そのうえ神託の間へ入り、教王様の――教王様の御身体に触れようなどと…………許せんっ」
「ドグランさん、意地悪せずフフに教えてほしいっす」
「フフ、こうするんですよ」
その声にベシエールが気づいたときには、巨大な尾が自分の背中から胸にかけて貫いていた。
「な……ぐぷっ…………なんだ、そりゃ?」
ベシエールが神託の間の扉へ顔だけを無理やり向けると、そこにはオリヴィエとチンツィアが立っていた。
チンツィアの九つある尾の一つが、ベシエールが反応することもできないほどの速度で放たれたのだ。
「チンツィアさん、そんなのぜ~んぜん参考に――あいだっ!?」
ぶーぶー文句を垂れるフフの頭に、チンツィアが拳骨を落とす。
「ば、馬鹿なっ。し…………神聖なる、ごふっ……ジャーダルク宮殿に魔物が……入り、込む……など」
バタイユがチンツィアの正体に唖然とする。その胸には他の者たちと同様に穴が穿たれていた。バタイユは全力の神聖魔法で傷を癒そうとしているのだが、効果が驚くほどないのだ。その場での絶命こそ免れてるものの、そう長くは持たないだろうことはバタイユが一番わかっていた。
「きょ、教王…………なぜっ…………? なぜ、ですか?」
死ぬ前に教王の真意を聞かねば死んでも死にきれないと、バタイユは残るわずかな力を振り絞って問い質す。
「歪められた歴史を正すためです」
「ゆ……ゆがっ、た…………だす?」
「枢機卿であったあなたなら知っているでしょう。人族のために尽力し、身を捧げたにもかかわらず不当に貶められた少女がいたことを――私はサクラ・シノミヤの名誉を回復したいのです」
胸の痛みを忘れたかのように、バタイユの顔が苦痛から恐ろしいモノでも見るかのように教王へ釘付けになる。
「そ……そんな、ごとをっ…………すれ…………がふっ……せい、国ジャー、ダ……ルが、い……や、ひ、ひと、族が…………ほろ……び」
「それならそれで構いません。人族は代償を支払うべきです」
教王の言葉に対してバタイユはなにも言わない。ドグランは教王の前に跪くと。
「教王様、すでに死んでいます」
「そうですか」
目を見開いたまま息絶えたバタイユを、教王は手のひらでそっと瞼を閉じさせる。
「ご報告が一点、エヴァリーナ・フォッドがヒルフェ収容所について探っている模様です。いかがいたしましょう」
「放っておきなさい。あの子もそろそろ聖国ジャーダルクが抱える問題を知るべきでしょう」
教王が左腕を横に振るうと、バタイユたちの遺体が塵となって消えていく。
「協力に感謝するよ」
「始まりの勇者、あなたのためではありません」
「わかっている」
「すべては――」
「「――サクラ・シノミヤのために」」
オリヴィエと教王は光り輝く天井を見つめながら、そう呟くのであった。
名前 :ユウ・サトウ
種族 :人間
ジョブ:魔法戦士・付与士・剣聖
LV :69
HP :4752
MP :5307
力 :922
敏捷 :848
体力 :967
知力 :869
魔力 :938
運 :1
パッシブスキル
剣術LV8
斧術LV7
短剣術LV6
棍術LV6
体術LV8
槍術LV7
槌術LV8
盾術LV7
杖術LV6
投擲LV7
豪腕LV5
身体能力激化LV4
敏捷激化LV3
索敵LV7
統率LV7
威圧LV6
夜目LV6
属性耐性LV9 ↑UP
HP回復速度激化LV3
MP回復速度激化LV4
罠発見LV6
忍び足LV6
状態異常耐性LV9 ↑UP
剥ぎ取りLV6
皮膚硬化LV3
魔龍眼LV5
高速再生LV6 ↑UP
料理LV5
魔法耐性LV9 ↑UP
軽装備時、敏捷強化LV3
重装備時、防御力強化LV5
重装備時、筋力強化LV5
回避LV7
詠唱破棄
魔力強化LV7
消費MP激減LV3
調教LV7
騎乗LV5
剣装備時、攻撃力強化LV2
クリティカル確率上昇LV3
クリティカル威力上昇LV3
光の加護
闇の加護
アクティブスキル
剣技LV8
聖剣技LV4
暗黒剣LV3
闘技LV6
短剣技LV4
棍技LV5
杖技LV5
格闘技LV5
魔拳LV8
槍技LV6
盾技LV7
斧技LV6
槌技LV7
武技LV6
戦技LV5
白魔法LV8
黒魔法LV8
死霊魔法LV8
付与魔法LV7
暗黒魔法LV7
精霊魔法LV5
時空魔法LV7
召喚魔法LV7
古代魔法LV5
龍魔法LV5
神聖魔法LV3
魔法剣LV8
鍛冶屋LV5
錬金術LV8
盗むLV4
隠密LV6
鑑定LV4
解析LV3
咆哮LV6
開錠LV5
罠設置LV5
罠解除LV5
結界LV8
魔力覚醒LV7
ブレスLV5
従属強化LV7
従魔強化LV7
使役LV6
状態異常攻撃LV8
固有スキル
異界の魔眼LV5
強奪LV4
眷属従属LV3
ビーストキラー
聴覚上昇
再生
剛力
精霊の囁き
並列思考
開門
インセクトキラー
龍殺し
聖獣殺し
疾空無尽
虚空拳
装備
武器:黒竜・燭(3級):攻撃力激化・自動修復・黒竜の息吹
防具:飛行帽弐式(4級):盲目耐性強化・幻惑耐性上昇
:アダマンタイトの鎧(3級):物理耐性激化・HP回復速度強化・MP回復速度強化
:黒竜鱗のガントレット(3級):物理耐性激化・魔法耐性激化・闇耐性強化
:聖獣革のブーツ(3級):聖耐性激化・聖の加護
:黒竜鱗の盾(3級):物理耐性激化・魔法耐性激化・闇耐性強化
装飾:ミラージュの指輪(3級):解析に対して偽って表示する
黒竜剣・濡れ烏(3級):呪詛(遅延)・攻撃時にMP吸収(大)・斬撃時に対称の魔法耐性を半減・呪い(精神汚染・激痛・意識混濁・呼吸困難)
名前 :ニーナ・レバ
種族 :人間
ジョブ:シーフ・暗殺者・影法師
LV :46
HP :1609
MP :802
力 :507
敏捷 :732
体力 :464
知力 :195
魔力 :394
運 :22
パッシブスキル
索敵LV7
罠発見LV7
短剣術LV7
忍び足LV6
短剣二刀流LV6
暗殺術LV7
回避LV7
敏捷強化LV6
剥ぎ取りLV6
アクティブスキル
盗むLV5
潜伏LV7
罠解除LV7
隠密LV6
闘技LV3
短剣技LV6
暗殺技LV6
開錠LV7
鑑定LV6
罠設置LV5
影転移
影技LV5
固有スキル
魔導縮地
装備
武器:黒竜・爪(3級):切れ味激化・攻撃時に一定確率で猛毒状態 黒竜・牙(3級):貫通力激化・攻撃時に一定確率で麻痺
防具:聖獣革の鉢金(3級):攻撃力強化・防御力強化・HP回復速度強化・聖耐性激化・聖の加護
:黒竜革のジャケット(3級):竜耐性激化・物理耐性激化・自己修復
:カンダタの篭手(3級):斥候職系のステータス強化
:大盗賊の靴(3級):敏捷激化・斥候職スキル強化
装飾:鬼の腕輪(3級):腕力激化
:シスハのペンダント(5級):解析LV3まで防げる。またステータスの部分だけにブロックを掛けることも出来る
:竜の腕輪(4級):全能力上昇
:韋駄天のピアス(3級):敏捷激化
:幻魔のピアス(3級):幻惑無効
:闇烏の襟巻き(3級):暗闇無効・夜目強化・気配遮断
予備武器:白竜光牙(3級):聖光属性・攻撃時にHP・MP吸収(中)
:ミスリルダガー(4級):攻撃時にMP吸収(微小)
:ダマスカスダガー(4級):攻撃時にHP吸収(微小)
予備装飾:黄金糸のスカーフ(4級):物理耐性強化・火水耐性強化
:妖精のピアス(4級):幻惑耐性強化
:小人のピアス(5級):敏捷上昇
名前:レナ・フォーマ
種族 :人間
ジョブ:魔術師・魔女・賢者
LV :47
HP :710
MP :3038
力 :119
敏捷 :180
体力 :144
知力 :736
魔力 :771
運 :16
パッシブスキル
杖術LV6
詠唱破棄
MP回復速度激化LV2
魔力強化LV7
消費MP半減
杖装備時魔力強化LV4
杖装備時知力上昇LV1 NEW!
ローブ装備時、知力強化LV2
ローブ装備時、魔力上昇LV2
魔法耐性LV7
知力強化LV1
アクティブスキル
白魔法LV6
黒魔法LV7
付与魔法LV3
古代魔法LV1
精霊魔法LV1
神聖魔法LV1
暗黒魔法LV1
召喚魔法LV1
結界LV7
魔力覚醒LV6
杖技LV3
固有スキル
なし
装備
武器:龍芒星の杖・五式(2級):魔力激化・知力激化・消費MP激減・四大属性激化・精魂 ミスリルの箒(4級):魔力強化・詠唱速度上昇・MP回復速度上昇・風の加護
防具:黒竜の帽子(3級):竜耐性強化・MP回復速度激化・物理耐性強化
:ミスリルのローブ(4級):魔法耐性強化
:天魔ゾフィーヌの手袋(3級):魔眼無効・魔耐性激化・黒魔法強化・暗黒魔法激化
:アークデーモンのマント(3級):魔法耐性激化・MP回復速度強化・消費MP減少
:大魔女の靴(4級):魔力強化・MP回復速度強化・魔法耐性強化
装飾:
:木龍の指輪(3級):魔法耐性強化・体力激化
:木龍珠のアミュレット(3級):物理耐性激化・体力強化
:強命の指輪(3級):HP500増幅・HP8%上昇
:聖天使のピアス(4級):白魔法上昇・神聖魔法強化・聖耐性強化
:闇のピアス(4級):闇耐性強化・呪い耐性強化
:闇のネックレス(3級):闇耐性激化・呪い耐性激化
:闇のアンクレット(4級):闇耐性強化・呪い耐性強化
:魔王セーンの指輪(3級):第5位階までの魔法攻撃吸収MP変換
闇シリーズのセット効果
地水火風耐性強化・MP300上昇
名前 :マリファ・ナグツ
種族 :ダークエルフ
ジョブ:調教士・虫使い・樹霊術士
LV :46
HP :1189
MP :1224
力 :393
敏捷 :434
体力 :449
知力 :402
魔力 :501
運 :3
パッシブスキル
弓術LV3
マリスの魔眼LV6
調教LV6
操虫術LV6 ↑UP
身体能力強化LV3
木の加護
詠唱速度上昇LV4
無詠唱LV4
料理LV2
アクティブスキル
弓技LV3
精霊魔法LV3
従属強化LV6
使役LV6
従魔強化LV6
騎乗LV4
樹霊魔法LV4
虫召喚
固有スキル
なし
武器:神霊樹の弓(3級):幽体系に大ダメージ・身体能力強化・命中率激化・樹霊魔法強化
防具:風竜革のジャケット(3級):敏捷激化・重量軽減・魔法耐性強化
:霊樹の靴(4級):恐慌耐性強化・魔力上昇
:女王蟲クインの手甲(2級):斬撃半減・打撃半減・従魔(虫・蟲系のみ)激化・従属(虫・蟲系のみ)激化
装飾:黒竜のチョーカー(3級):筋力激化・竜耐性強化・物理耐性強化
:黒竜のバングル(3級):物理耐性激化・魔法耐性激化
:アーティスのアミュレット(4級):聖・闇耐性上昇 恐慌耐性強化
:木龍の腕輪(3級):全能力強化・魔法耐性強化
:獣魔の指輪(4級):従魔強化・使役強化
:使役の指輪(4級):従魔の支配力強化
戦利品
聖剣デュランダル
アイギスの盾




