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END OF THE WORLD ONLINE  作者: 岸村改
93/103

第92話/これが所謂穴場って奴か!

「くらえ!ブレイクアロー!」


アチャーから放たれた矢が、目の前の集団を殲滅していく。


しかし、アチャ甘いな。少し敵が残ってるぞ!ん?


「行って!サンダーニードル!」


残った敵に、アシュレーの放った雷の槍が次々と突き刺さった。


わぉ!アシュレー、いつの間にそんな技覚えたの?


「ふぅ。KAINお兄さん!こっちは片付きました!」


うん、アシュレーいい笑顔。


でも雷で焼けた肉の匂いの中、その笑顔は・・・正直、怖いよ?


さて、俺達が何をしているかと言えば、レベル上げである。


まぁ俺が弱くてコンテニューになったので、アチャーの提案でまずはマイナスを無くす為に始めたわけだ。


メンバーは、アチャーとアシュレー、そして俺。


CBは何か調べる事があるとかで、何処かに行ってしまった。



レベル上げを始めて、3時間位経ってるわけだが・・・俺は痛感する事が一つ。


皆、強過ぎじゃね?


おかしいな?俺も一応レべ上げ頑張ってたはずなのに・・・この差は何?


何よりも驚いたのは、アシュレーが魔法のバリエーションを大幅に増えてた事だ。


この間まで範囲魔法しかなったのに、いつの間に。


とは言えPTを組んでる以上、俺も頑張らねば。


いつまでも経験値ドレインばかりでは、申し訳ないしね!


「さて、こっちも続きといきま・・・ぐふっ。」


「ルガァァ!」


ちょっ!まっ!待って、お願い待って!ラッシュやめて、俺死んじゃう!


俺が対峙しているのは【ガガール】というカンガルーみたいなモンスター1体。


え?何で一対一の対決してるかって?


理由は二つ。


一つ目は、この間の死亡で武器を無くした事。


2つ目は、このモンスターが、基本的にはパンチ攻撃しかしてこない事。



まぁこれもアチャーの提案なんだけどね。


ただ・・・ラッシュがあるなんて聞いてないんだけど。


「いい加減にしろ!このカンガルーモドキが!」


「ルガッ!」


ラッシュの切れ目に殴ったのに、ガードしやがった。


こいつ、できる!


って!バカな事やってる場合じゃなかった!


こうなったら仕方がない。アレをやるか。


「ルガァァ!」


「今だ!」


ガガールのストレートパンチをしゃがんで避けた俺は、そのまま足払いをかけた。


すぐさまを立ちあがると、バランスを崩して倒れたガガールめがけて殴る!


そりゃもう、ひたすら殴る!


「打つべし!打つべし!打つべし!」


まぁボクシングだったら蹴りは反則だけど、これはゲームだからいいよね?


「ル、ルガッ・・・。」


30発程殴った所でようやく、ガガールの体は砕けけて消えた。


「ビクトリー!」


「マスター。言っては何だが、それはいくらなんでもアレではないかね?」


え?ダメだった?


でも、相手モンスターだし・・・ほら、俺武器無いし!


「えっと~・・・KAINお兄さんの言う事もわかるんですけど見た目が。」


ま、まぁ確かに、見た目は仰向けに倒れた相手にまたがって、ひたすら後頭部を殴ってるからな。


・・・まぁ勝ったからOKって事で!


ちなみに、俺がラッシュを受けても死ななかったのは、例のヒートバトルのおかげだったり。


いや、殴り合いするにはあのスキルは有効だな。




「それで、マスター。経験値の方はどうだ?」


そういえば、殴り合いに集中してて見てなかったな。


<ステータス>

  LV:24

  HP:1250/1250

  MP:1250/1250

経験値:-7509/14400

 名前:KAIN

 職業:剣豪lv6

ギルド:無所属

コール:440000c

特殊項目

ペット:九尾狐


「ん~?やっぱりまだマイナスだけど・・・え?」


あれ?なんかボスラッシュしてた時よりも、効率よくないかここ?


え?どういう事?


アチャーを見たら、なんかニヤって顔してるし。


「ふっ。気づいたか。ここのエリアは隠しエリアで、実は経験値5倍なのだ。」


「私も、ルシファーさんに初めて連れてきた貰った時は、驚いたんですよ。」


なるほど、通りでアシュレーが急成長してるわけだが。


というか、初めからここに案内してくれればよかったんじゃ・・・。

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