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END OF THE WORLD ONLINE  作者: 岸村改
88/103

第87話/レべリングするとよくあるよね、こういう事。

「はぁ、はぁ、はぁ。も、もう無理。」


「いいから、速く走るなの!」


前回、フィールドボスの【クリュティオス:レベル35】と目が有ってから必死に逃げているわけだが・・・そろそろ体力が限界です。


正直、リアルじゃ一歩も歩いてないのに、疲れるってどうなのよ?


恐るべし、VR。


「ガァァァ!」


「うおっ!ちょ、マジで勘弁してよ!」


少しでも休もうとすればこの通り、俺の身長よりもでかい棍棒が降ってくる。


一応、おっさんとシノが攻撃してるはずなんだが・・・HPバー全然減ってない気がするのは気のせいか?


「おい!おっさん!全然HPバー減ってない様に見えるのは気のせいか!?」


「わかっておるが、お前さんを追って動きまわるからなかなか大技が決められん!何とか連れてこれんか?」


マジで?・・・ぶっちゃけ逃げるだけで限界ですよ?


というか、そもそも大きさが違うからか、俺が全力で逃げた距離を一歩で詰めて来るんだけど・・・。


正直、この状況でどうしろと?


「殿っ!避けるなの!」


「へ?ブッ!」


横薙ぎ・・・だ・・と?


今まで振り下ろし攻撃しか無かったから、油断してた。


突然の横薙ぎ攻撃を喰らった俺は、思いっきり吹っ飛ばされた。


HPバーは辛うじて、赤色のゾーン半ばで何とか止まったけど・・・。


ぶっちゃけ、これピンチじゃね?


おまけに吹っ飛ばされた衝撃で、頭がふらふらする。


「殿、生きてるなの!?」


「生きてるけど、ふらふらする。クリュティオスは?」


駆け寄ってきたシノからポーションを受け取りつつ、どうにか体を起こす。


どうやら、おっさん一人で押さえているみたいだが、破られるのも時間の問題だろう。


「シノ。秘奥義は使えないのか?」


「使えるけど、多分効かないなの。」


シノによれば、クリュティオスは炎属性らしい。


秘奥義【幻凍打滅】は氷属性の為、相性が悪いらしい。


「ぐおっ!」


「おっさん!」


マジかよ・・・壁のおっさんがふっ飛ばされるとか。


あれ?壁が吹っ飛んだ?ってことは・・・。


「ガァァァ!」


「やっぱりか!」


おっさんを吹っ飛ばしたクリュティオスは、そのままこちらへと突進してくる。


こっちのHPバーの回復率は、ようやくイエローからグリーンになろうと言う所。


あれ?これ・・・攻撃喰らったら終わりじゃね?


そう思った俺に向かって迫ってくる棍棒が、俺が意識を失う前に見た最後の光景だった。

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