第78話/なんとなくで入力・・・何故、通ったし。
「ふむ。そういえば主よ。先程の戦闘でこんな物を手に入れたが、要るかぇ?」
玉藻のブラッシングしていたら、唐突にクリアブルーの六角水柱を2つ渡された。
それにしても、玉藻・・・今何処から取り出した?
俺には、尻尾の付け根から取り出したように見えたんだけど・・・。
「ん~?何だろうこれ?」
詳しく見てみると、六角水柱にはそれぞれ【忘却】・【都】と書いてある。
見てもいてもさっぱりわからないので、大人しくアイテム説明を見てみる事にする。
「主よ、何かわかったかぇ?」
「・・・うん。どうやらこれ、アクセスキーみたいだ。」
説明を見る限り、どうやら転送門で使うらしい。
というか、おっさん・・・ランダムアクセスじゃないじゃん。
ちゃんと行き先のヒントとなるアイテム出てるし・・・。
「ほぅ。して、使い方は如何様にするのかぇ?」
お?玉藻も興味あるのか・・・。
「どうやら、中に書かれているキーワードを正しく組み合わせると、隠しエリアに行けるみたいだな・・・行くか?」
「無論じゃ。して、そのきーわーど。とやらは何処を示しておるのかぇ?」
・・・何処だろう?
というか、そもそも転送門って、キーワード3つ要るんじゃなかったか?
玉藻に説明した所、とりあえず転送門まで行く事になった。
え?何で、【プチパイア:レベル12】を探さないかって?
玉藻が言うには、ボスモンスター以上のレアモンスターだそうで、探すのが面倒だからだそうだ。
というわけで、一番近かった【リムタウン】へ来たのは良いのだが・・・。
「さすがは、マスターだな。あの玉藻御前すらも、こうして従えるとは。いやはや、君は恐ろしい男だ。」
「・・・主よ。余り言いたくはないがのぅ。友人関係はちと、選んだほうが良いのではないかぇ?」
いや、何でここに居るのさ、アチャー。
しかも、遭って早々に人型の玉藻を紹介したら、何かよくわかんない暴走してるし。
玉藻御前って所はあっているんだけどさ・・・。
玉藻は玉藻で、アチャーの行動に呆れてる感じだ。
・・・まぁ友人関係を選びたくなるのはわかるんだけどね。
この性格が無ければ、良い弓兵なのに。
「それでアチャー。ここで何してるんだ?」
「ふむ。何、レディからの言いつけ通り、こうして例のプログラムが居るエリアを手当たり次第、探しているだけだ。」
ああ。そういえば、おっさんとアチャーはエリア捜索担当だったな。
それにしては、おっさんが居ない気がする。
アチャーが言うには、効率を考えて別れて探しているとの事。
・・・一人で行動とか、もし遭遇したらどうするつもりなんだろうか、この人達。
「我が主よ。わらわが退屈する前に、そろそろ本来の目的を果たすべ気に思うのじゃがのぅ?」
「・・・本来の目的?どういうことだ、マスター。」
ああ。玉藻の奴、本当に退屈なんだな。
何処から取り出したか、扇子で口元を隠しながら欠伸をしている。
欠伸で微かに目に涙を浮かべて、狐耳をピクピク動かしてる姿が・・・やばい、可愛い。
おっと、これ以上玉藻を待たせるのもあれなので、事の経緯をアチャーに説明しつつ、アクセスキーの言葉を入力してみる。
≪キーワードを入力してください。:【忘却】【都】【】≫
「あ~・・・やっぱり、あと一つ何か入れないとダメか。」
「ふむ。こういうのはどうかね?【忘却】【の】【都】」
・・・いや、単純過ぎるだろ、それ。
もっと捻ろうよ。
というか、いつもはあれだけ痛い発言してるのに、何でこんな時だけまともなのさ。
「主よ、考えている時間が無駄じゃ。考えている間に手当たり次第試せば良いではないかぇ?ほれ、この様にのぅ。」
「え?」
≪【忘却】【都】【市】:キーワードが認証されました。≫
≪ MOVE ≫
そんなシステムボイスを聞きながら、俺達は何処か知らない所へ転送された。




