第69話/嵐の前の静けさ・・・静けさ?
リッキーの散歩も兼ねて、ゆっくり帰ってきた俺だが・・・。
やっぱり、実家は地獄でしかなかったようだ。
自宅へ戻る来夢と別れて、魔窟のダンジョン:実家に入ったわけだが・・・。
家に着くなり、学校関係の質問攻め&帰還拒否に対するお小言が俺を待っていた・・・なんでさ。
まぁその辺りはうまく聞き流し、時間という尊いものを犠牲に死がならも、俺は安全エリアに到達できた。
・・・すげーゲーム脳的な事言っているが、要は自室に避難しただけなんだけどな。
それにしても、暇だ。
実家に戻る事を考えてなかったので、PC関係は全て寮に持って行ったままなので、正直やる事がない。
「全く、こんな暇になるならノーパくらい買っておけばよかった。」
まぁLINKSを購入した事で、現状財布は火の車なんだけどな・・・。
しかし、本当にやる事がないな、庭でリッキーの相手でもするか。
・・・十分な散歩をしてきたので、問題ない!俺にもそう思ってた時期がありました。
何で、犬ってこんなに元気なんだろう?
「リッキー。ちょっと、タンマ!マジで、死ぬ。」
「わふっ?」
いや、首傾げるなよ・・・というか、言葉わかってるのか?
ちょっと暇つぶしに相手するつもりが・・・気が付いたら俺、汗だくなんだけど。
普通、動物って熱いと動かないじゃないのか?
俺が止まる度に、飛びかかってくるとか・・・正直、運動不足の俺には辛いです。
「その様子では、リッキーに翻弄されたようだね、誡君。」
「ん?ああ、おじさん。ゆめちゃんも一緒ですか、ども。」
声をかけてきたのはお隣さん・・・というか、来夢の両親だな。
ちなみに、ゆめちゃんとは、来夢の母親の事だ。
まぁ、本来ならもっと違う呼び方が正しいのだろうが、小さい頃に本人からこう呼ぶように言われてるので仕方ない。
しかもこの人、見た目が若過ぎて・・・正直、違和感が無いんだよな。
ぶっちゃけ、現役高校生と言われても通るだろうな。
というかこの人、本当に人間か?俺が小さい時から見た目変わらないぞ?
「今日はお世話になりますね、誡君。」
「ああ、と言う事は、今日の会場は家ですか・・・。」
俺の家と来夢の家は、何故か時たまこうしてお互いの家で宴会を開いている。
まぁ親同士が元々幼馴染らしく、仲が良いのが原因なのだが・・・。
それにしてもこうしてみると・・・おじさんが捕まらないか心配だな。
傍から見たら、女子高生とおっさんの危ない関係に見えるぜ?
さて、下らない事考えても仕方がないし、飯の前に風呂入るとするか。
・・・リッキー、いい加減足から降りてくれ。