表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
END OF THE WORLD ONLINE  作者: 岸村改
52/103

第51話/不屈の心は・・・ところで、心って代えが聞くの?

はい!絶賛、ピンチです。


何、この地獄絵図・・・。


イベントボスの名前を見ると、【皇帝ネロ:レベル60】とか書いてあるし。


レベル60とか・・・無理じゃね?


まぁでも前線メンバーなら何とかなる・・・のか?


ここから見る限り、斬り伏せられてる姿しか見えないんだけど・・・あ、また一人倒れた。


唯一、前線で【皇帝ネロ】の攻撃を受け切れているのは、アリューと桜花狂乱・それに黒い甲冑の男だけみたいなんですけど・・・。


後は皆、倒されるたびにポーションを使って、どうにか戦っている感じだし・・・やっぱり無理じゃね?これ。


まぁこっちはこっちで、予想外の数で押し寄せた取り巻きに必死なのだが。


【皇帝ネロ】が登場後、闘技場奥の扉が開いたと思ったら、中から半裸の剣闘士がわらわらと出て来るとか・・・何処のホラーだよ。


半裸の男に埋め尽くされるとか・・・精神的にいや過ぎるだろ、これ。


という事で現在、俺は取り巻き連中を連れ、全力疾走中!


やばい、マジできつい!乳酸出る!乳酸でちゃう!


って、バカやってる場合じゃないな・・・そろそろ合図しないと、マジで死ぬ。


「アシュレー!頼む!」


「はい!スティンガサンダー!」


うぉ!あっぶね!危うく、俺も雷を喰らう所だった。


それにしても、凄い威力だな・・・20体位居たのに全滅したよ。


まぁこれが今の俺にできる最大の戦い方なんだけどな。


ひたすら逃げ回って、取り巻きを集めたらアシュレーの範囲攻撃で潰してもらう!


つうか、戦いというか・・・囮じゃね?俺。


まぁあの混乱の中で、この作戦を考えた凛は凄いと思うけど。


おっと!次の剣闘士にタゲられたようだ・・・やべ、逃げなきゃ!


ちなみに、アシュレーの護衛は凛とシノが行っているので心配はない。


というか、これでアシュレーがやられたら俺、死亡フラグじゃね?


そうそう。アチャーな人が言うには、あの【皇帝ネロ】は男だそうだ。


何でも、【皇帝ネロ】って女装趣味があったらしい・・・無駄知識ばっかりあるな、あの人。


そういえば、そのアチャーな人は何処に行ったのだろうか?


さっきから見当たらないが・・・おっと、そろそろ溜まったかな?


「アシュレー!頼む!」


あれ?攻撃が来ない?


おーい!俺、このままだと死んじゃうんだけど・・・。


全く、一体何をして・・・って!シノが囲まれてる!?


しかもシノが囲まれた事で、アシュレーが無防備に晒されてるし・・・どうしてこうなった!?


アシュレーも一応は逃げ回ってるけど・・・あの紙装甲じゃ攻撃を受けたら死ぬだろう。


そうなったら、俺の死亡フラグ確定・・・。


やばい!何か、何かないか!・・・ん?あれは。


前方に、半被を着た塊を発見!


すげーこれだけ敵が居るのに、一切タゲられてない。


でも何故?・・・そうか!隠密スキルか!


ん?待てよ?


隠密スキルがあるなら、こっそりシノの応援に向って貰えばいいんじゃね?


それに確か、こいつらは・・・よし!


「おい、二次元崇高会!紳士のお前らを見込んで頼みがある!向こうで囲まれてる幼女を助けてくれ!」


「なんですと!?幼女にエロい危機が!わかりました。紳士として、全力で助けに向いましょう!」


いや、エロいとは言ってないんだが・・・流石、変態紳士。


まぁどちらにしても、これでシノが助かれば何とか・・・って、何で急にあいつらタゲられてるんだ!?


あ!会話で隠密が解けたのか・・・なるほど。


まぁ仮にもギルド戦出てるし、多少の壁くらいは・・・ダメだ、全力逃げてる。


あいつらがあのまま行くと、余計にシノ達がピンチになる気がするんだが・・・俺、選択間違えたかな?


っと!こっちも余裕が無くなってきたな、そろそろ追いつかれそうだ。


さっきから地味に攻撃を受けて、俺のHPバーも徐々に削れてるし・・・ん?あいつら何をやる気だ?


「同士よ!ここは私が!この不屈のエースが食い止めます。」


「くっ!すまない。」


あ、一人だけ止まった。


まさか、一人であの数を食い止める気か!?


てか、可能なのか?そんな事・・・こいつらそれなりに強いぞ?


「さぁ、ここは通しませんよ!不屈の心はこの胸に!」


・・・ダメだ。壁にもならねぇ。


てか何だよ、不屈の心って!


思いっきり、一撃死してるじゃん!気合だけかよ!


あれ?一撃死と不屈の心・・・どっかで聞いた様な。


あ!スキルカードか!


って!もしかして、一撃死回避を利用して、壁になろうとしたのかあいつ・・・いや、無理だろ。


「無茶しやがって!お前の死、無駄にはしない!エロいSSスクリーンショットは必ず!」


いや、俺が頼んだのは、シノの救出だから!SS取る必要無いから!


後、別にエロくないからな!・・・あ。


≪我の前にひれ伏せ!≫


いくら前を見てなかったからって、いきなり【皇帝ネロ】の前に出るってどうなのよ?


しかも、攻撃モーションが迫ってきてるし・・・これは死んだな。


「いいから、避けろ!」


何だろう攻撃喰らう瞬間に、あちゃーな人の声を聞いた気がするんだけど・・・まぁ気のせいだな、うん。


さて【皇帝ネロ】の攻撃をもろに受けて死ぬとか、また経験値マイナスか・・・あ、何か降ってくる。


あれは・・・矢?


というか、こっちに向って来てませんか?


「ちょっ!あぶね!」


ギリギリで横に転がったからいいものの、あのまま居たら死んでたぞ俺!?


まぁ代わりに俺を追ってた敵が、無残な姿になっているけど・・・って、あれ?俺、生きてる?何で?


≪スキルカード【不屈の心】が消失しました。≫


え?あれ?・・・もしかして、あのカードって使い捨てなのか!?


マジで?・・・なんだろう、ものすごく損した気がする。


そういえば、おっさんも何処行ったんだろう?

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ