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END OF THE WORLD ONLINE  作者: 岸村改
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第49話/弓兵、それは・・・アチャー。

「・・・取り込み中すまないが、私もPTに入れて貰えるだろうか?」


お?傷心してたら、何か知らないが、声をかけられた。


PTに入りたいのか・・・ん?これで、6人揃うんじゃね?


よっしゃ、これで6人目ゲッ・・・うわぁ、すげー断りたい。


だってさ、銀髪に金と赤のオッドアイ、おまけに黒いスーツの上から赤いコート着た男なんて・・・どう見ても痛い人だろ!


しかも俺より身長あるし・・・180センチはあるんじゃないか、これ?


とりあえずここは丁重にお断りを・・・ん?どうした、おっさん。


「お前さん、断るつもりなら辞めておけ。そろそろメンバーが揃わないと、参加できなくなるぞ。」


おっと!そうだった、参加できないなら意味がない。


仕方がない、痛い人っぽいけど・・・6人目ってことで!


「ふむ、感謝する。」


うっわ、めちゃくちゃ偉そうですよ、この人。


そういえばこの人、職業何だろう・・・おっと!ミーティングがいつの間にか、かなり進んでる。


俺、ほとんど話聞いてなかったぞ!?


「・・・お前さん。そんな調子で大丈夫か?」


問題ない!・・・とは言えないな、それで作戦はどんな感じで?


おっさんの説明によると、どうやら前線で壁になるのは聖龍騎士団と黒龍騎士団らしい。


何て言うか、そのギルド名・・・もう少し何かいいのなかったのか。


騎士団ってのはわかるけど、すごく黒歴史になりそう。


残りは基本、遊撃部隊となるらしい。


6人PTが組めて無い人たちは、基本的にはボスの取り巻きの迎撃になるそうだ。


危ない危ない、危うく取り巻き担当になる所だった。


というか、6人PTじゃなくても参加できるんじゃん・・・おっさん。


それと重要な経験値とドロップ品の扱いは、経験値は均等分配でドロップ品は手に入れた人の物だそうだ。


ほうほう、つまり戦闘そっちのけで拾いまくれば・・・一攫千金?


「それは無理だと思いますよ?」


あ、やっぱり?


まぁする気もないけど。


そもそも考えたらこのゲーム、アイテムストレージに直接GETしてる事が多い気が・・・。


とりあえず、ここまでがミーティングの進行した内容らしい。


「よし!これで大体決まったかな?他に、何かある人はいるか?」


「はいはーい!私達のギルド、桜花狂乱も前線で壁に参加したいと思いまーす!」


手を上げて意見してるのは・・・桃華か?


どうやら桜花狂乱も壁メンバーに入るみたいだな・・・というか周りざわつき過ぎだろ。


一体、何をそんなに騒いでいるんだ?


「おい!あれって!ヴォーカルの桃華だろ?俺、ファンなんだよ。」


「ああ、噂通り美少女ばっかりだな。最近、ボスエリアでよく見かけるって噂があったけど、まさか一緒になるなんて。」


いや・・・夢壊すようで悪いが、あの中の一人は男だぞ?


それに桃華も基本、残念な人だし・・・。


というか、最近ボスエリアに出没してたのか、知らなかったな。


まぁ知ってた所で、やる事は変わらないけど。


桃華を交えたミーティングの結果、壁の部隊が常に入れ替わっていく事で、ダメージを分散する事になった様だ。


その際、遠距離攻撃を持っている人が可能な限り、援護する事になるようだけど・・・。


遠距離攻撃か・・・このPTだとアシュレーの担当かな?


でも、アシュレーって広域攻撃だよな・・・味方毎巻き込みとか発生しそうだな。


ん?赤い人、手なんて上げてどうした?


いや、名前知らないから赤い人って勝手に呼ぶ事にしたのだけどな。


お?アリューから指名される・・・一体、何を発言するつもりなのだろうか、この見た目痛い人。


「ふむ。私はアーチャーなのだが、一つ確認したい。」


「弓兵ですか・・・それで確認とは?」


へ~!この赤い人、弓兵なのか!


という事は、アシュレーと合わせてこのPTは遠距離攻撃が二人か。


「ああ、援護の為にターゲットを取って、遠距離攻撃をということだが・・・勢い余って、倒してしまっても、かまわんだろう?」


「・・・え、ええ。倒せるなら別にかまいませんけど・・・。」


うわぁ、何この痛いセリフ。


ダメだ、この人アーチャーじゃなくて、アチャーな人だ。


そもそも何処から来るんだよ、その自身。


思いっきり、場が凍ったぞ!


「フラグ、キタコレ!」


「マジ、アーチャーさんぱねーっす!」


「そこに痺れる!憧れる!」


え?何あの集団・・・というか、よく見たら二次元崇高会の奴らじゃないか。


一体、今まで何処に居たのやら・・・本当にこいつら、存在感薄いな。


あんなド派手な半被着てるから目立つはずなのに。


「ふっ。止してくれ。私はただ、事実を言ったまでだ。」


何このアチャーな人、マジで痛い人じゃん。


もう、こいつはアチャーと呼ぶとしよう、うん!キャラ名知らないしな!知りたくないけど・・・ん?


何だろう、妙に周りからの目線が痛い気が・・・というか、シノと凛とおっさん、それにアシュレーは何処行った?


ん~っと・・・あ!居た!あれ?シノ、いつ忍び装束に戻ったし。


それにしても何でそんな離れた所で、戦闘準備してるんだ?


周りの痛い視線+離れるPTメンバー=はっ!?まさか!


このアチャーのせいで俺まで痛い人に見られてるんじゃ・・・やっぱりか!


ちょっ!俺は関係無いですよ!痛いのはこの人だけですよ!


ダメだ・・・どうやら手遅れの様だ。


なんか、俺までセットで見られてるみたいだ・・・。


もう二次元崇高会に入ればよかったのに、この痛い人。


「・・・え、え~っと、作戦も決まった所で、行きましょうか!みなさん!頑張りましょう!」


おー!って声援を送りたいところだけど・・・何だこの微妙な雰囲気。


本当に、こんなのでクリアできるのだろうか?


それにしてもミーティング、長かったな・・・後アチャーな人、俺から離れて頼むから。

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