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END OF THE WORLD ONLINE  作者: 岸村改
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第33話/掘っても掘っても・・・石炭ばかり。これがロマンの厳しさか!

相変わらず、転送に100c使ってやってきました、【パスティージュ山脈】!


・・・の入り口なんだけどね。


「はい、KAIN。あんたの分の【アイスロック】と【つるはし】。」


おお!あれだな、つるはしを渡されると無性に掘りたくなるな。


あれ?でも待てよ?


普通、鉱山で発掘する時はピッケルなんじゃ・・・。


「一応、ピッケルもあるわよ?ただ、ここの鉱山でピッケルを使うのは無謀ね。」


凛が言うには、ピッケルでは刃先が短い為、いろいろひどい目に遭うそうだ。


いや、ひどい目って・・・そこを考慮していないのかよ、運営。


「とりあえず、この洞窟を抜けた先が【パスティージュ山脈】なんだけど・・・。」


ほうほう、つまりこの先に突っ込んで、手当たり次第掘ればいいんだな。


何だ、やっぱり簡単なお仕事じゃないか。


では、行くとするか!


「あ!ちょっ!だから、人の話を・・・。」


何か、後ろで凛が騒いでるが気にしない!


ちゃっちゃと掘って、刀を修復するんだ!



とりあえず、洞窟を抜けては見たんだけど・・・何これ、すげー暑い。


これならサウナの方がぶっちゃけ、マシじゃね?


【アイスロック】を凛から渡されてるから平気なはずなのに・・・。


この暑さ、何も無い状態で全裸になったら・・・確かに燃えるな。


まぁそんなことはどうでもいい!


要は短時間で鉱石を手に入れればいいわけだ!


よっしゃ!この辺りの壁でもまずは掘ってみますか!


せーの!・・・めちゃくちゃ痛い。


カンって弾かれる様な音がしただけで、全然掘れてないんですが・・・これ本当に掘れるのか?


反動で、手がやばいぞ?


ふむ。そういえば昔、誰かが言っていたな・・・発掘は男のロマン!だと。


なるほど、この手ごたえが男のロマンか!


ひたすら掘って服従させよと言う事か!


よろしい、ならば発掘だ!


ひたすら、掘る掘る掘る掘る掘る掘る掘る掘る掘る掘る掘る掘る掘る掘る掘る掘る掘る掘る掘る掘るっ!


・・・先生、ロマンの道は厳しいです。


これだけ掘ってるのに、親指サイズの穴しか開かないってどういう事!?


しかも、何かすげー息切れして・・・あ、やばい。意識が・・・。


「ちょっ!何やってるのよあんた!暑さでやられてるじゃない。早く【アイスロック】使いなさいよ!」


へ?アイスロック?いやいや、ちゃんと持ってるよ?・・・あ、だめだ意識が途切れる。



「・・・ここは?」


「洞窟の外よ。あんた、やっぱり馬鹿でしょ?」


気がついたら石の上に寝かされてました。


どうやら、気を失った所を凛が運び出してくれたらしい・・・よく筋力あるな。


それと倒れた原因も説明してくれた。


どうやら俺は【アイスロック】を持っていただけで、使用してなかったようだ。


凛に言われるままに、アイテムストレージを開いて起動してみると、まるでクーラー全開の部屋に居る様な涼しさを全身に感じる。


ついでの説明によると発掘ができる場所は決まっていて、岩場の割れ目以外をいくら掘ろうとも鉱石は出ないそうだ。


なるほど、俺のロマンは無駄に終わったわけか。


やっぱり説明は大事だな。


「凛、ひどいじゃないか。最初に説明してくれればいいものを。」


「説明しようとした瞬間、いきなり全力疾走で洞窟に突っ込んだあんたがそれを言う?」


ふむ、説明しようとしてくれてたのか・・・すまぬ。


しかし、あれは仕方なかったんだ、あんな洞窟見せられたらワクワクするのは当然だろう?


・・・どうやら凛には分かって貰えなかったようで、思いっきり殴られた。


ともかく一回目の失敗を教訓に、今度は凛が指定する割れ目をひたすら掘る事にする。


掘る!掘る!とにかく掘る!お?何か黒い塊が落ちてきた。


≪【石炭】を入手しました。≫


拾ったら、そんなシステムボイスが流れてきた。


なんだ、鉱石は鉱石でも石炭か・・・これ修理に使えるの?


ひたすら掘ってる俺を監視していた、凛に聞いて見たら使えないとの事。


しかたない、後で売ってお金に変えよう。・・・凛に借りてる分もあるしな。


ともかく修理に使える鉱石を求めて俺は、再びひたすら掘る作業に戻る。


しかし、さっきから出てくるには出てくるんだけど・・・何故、石炭ばかり?


そういえば、最初に凛がピッケルが無謀だと言った理由が分かった。


割れ目に撃ち込む度に、岩の破片がすごい勢いで飛んでくるのだ。


しかも、ダメージ判定あるし・・・これ、ピッケルでやったら間違いなく死ぬんじゃね?


そうなると、ピッケルは何に使うんだろうか?


まぁ今は気にしてもしょうがないか・・・って、また石炭かよ。


「そろそろコツがつかめてきたかしら?石炭、今何個になった?」


石炭、今これで50個目ですけど・・・。


確かに、最初の頃よりも一撃で石炭を掘りあてれる様にはなってきたけど・・・石炭しか出ない。


こればかり出てもしょうがないと思うのだが・・・。


「よし!それじゃ本番行こうか!」


本番?どういう事?


凛が言うには、さっきから俺が必死になって掘っている場所は、比較的簡単に掘れる場所らしい。


そして、入り口に近いほど石炭しか出ないとの事。


つまり、俺が求めてる鉱石を掘るには、初めからダンジョンの奥へ行かないといけなかったらしい。


知っていたから無駄に凛は、掘らなかったのか・・・自分だけずるいぞ。


「でも、それだけの石炭を売れば、有る程度お金にはなるでしょ?まぁいいじゃない。」


くっ。資金枯渇では何も言い返せない・・・仕方ない奥でも頑張るか。

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