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END OF THE WORLD ONLINE  作者: 岸村改
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第31話/希望が見えた!・・・しかし、ここから動けない。

「はぁ。この刀どうしたものか・・・。」


俺は今、リムタウンのオープンカフェでカモミールティーを飲んでいる。


・・・まさか、ハーブティー類まで有るとは思わなかったが、開発者グッジョブ!


あの後、動けるようになったシノはリムタウンに着くなり、急いでログアウトしてしまった。


何でも、夕飯の時間がやばいのだとか・・・。


ちなみに俺は、シノがログアウトしたのがリアル時間の20時だったので夕飯は諦めた。


まぁどの道、食堂に行った所でろくな物は残ってないだろう。


前に遅れた時は何故か、ポップコーンの塩味が一袋だけあったが・・・。


そうそうシノがログアウト時に、ペット関係の新情報を発覚。


ペットはステータス画面の項目を選択すると、アイテムストレージに特殊なカプセルに入れた状態で保存できる様だ。


ログアウトの際に、チノをどうするか散々迷ったシノがたまたま発見したのだが・・・ぶっちゃけカプセルにしまうとか、何処のポケットの中のモンスター達だよ。


ちなみに玉藻はカプセルに入る事を拒否した為、今も人型で向いの席に座っている。


何気に抹茶ラテを飲んでいるが、支払いはどうするつもりだろうか?


「ふむ。わらわが主は、人を殺めたことよりも愛刀の無残な姿に傷心中とわのぅ。」


一方的に襲ってきて、逆にやられた奴の事よりも、そりゃ刀の方が大事だろ?


だって、これなくなったら俺、侍じゃなくて残念なコスプレイヤーだし・・・。


「はぁ・・・主よ。その刀、別に折れたわけではなかろう?ならば、修理すればよいのではないかぇ?」


え?修理できるの?何処で?


「はて、何処だったかのぅ?町を散策中にそのような言葉を耳にしたのは、確かなのじゃが・・・。」


僅かな希望が見えた!これで、勝てる!


いや、俺は何と戦っているんだろうか?


それにしても、玉藻は何処かで聞いたと言うが・・・ぶっちゃけこの町でかいから特定できるかどうか。


よし、困った時はこれしかないな。


『助けて、CBえも~ん!』


『きゃ。KAIN?もう!いきなり脅かさないでよ。』


おっと、何か取り込み中だったのだろうか?


CBに念話で武器の修理について聞こうと思ったのだが・・・予想以上に驚かれた。


というかCBえもんって、言っておいて何だけど語呂悪いな。


『武器の修理?それなら町の鍛冶屋で一応できるけど・・・もしかして修理するのはあの刀?』


ふむふむ、町の鍛冶屋か・・・そういえば行った事無いな。


ん?刀だとまずいのか?


『ん~・・・多分だけど、レアリティが高いからNPCだと失敗して壊れちゃうかも・・・。』


な・・・ん・・ですと?


CBの説明によると、レアリティによってNPCの修理では、成功率が変わっていくらしい。


レアリティが高ければ高いほど、成功率が落ちていくとの事。


それって・・・俺の刀はもう修理不可ってことにならないか?


『そうでもないよ。【パステージュ山脈】で必要な鉱石を取って来てから、一般ユーザーの鍛冶屋さんに頼めば大丈夫だと思うよ?』


なるほど。どのゲームでもNPCよりもユーザースキルの方が上と言う事か。


しかも、CBが言うにはうまくいけば強化されるかもしれないとの事。


これは・・・行くしかないな!


『よし、ちょっと【パステージュ山脈】まで行ってくるぜ!』


『ごめんね、KAIN。僕もギルド戦が無ければ手伝いに行けたんだけど・・・。』


そこまで気にしなくてもいいのに・・・というか、ものすごくCBが悔しそうにしてるんだが、何故?


ともかく、CBはギルド戦をがんばってくれ!鉱石くらいなら俺でも取れるだろう・・・多分。


『うん。ありがとう。僕、頑張るね!KAINもドラゴンに気をつけてね。あ!そろそろ始まるからまたね。』


え?ドラゴン?


何それ、聞いてないんだけど・・・。


そういえば【パステージュ山脈】って、レベルの高いダンジョンなのだろうか?


まぁ玉藻も居るし、何とかなるだろう!


「主よ、すまぬがわらわは行かぬぞ?【パステージュ山脈】は暑いゆぇ、苦手なのじゃ。主の無事をここで祈っておく故、許したもう。」


な・・ん・だと?


しかも俺が何か言う前に、さらりと席を立つと人混みに溶けて行った。


・・・思いっきり逃げやがったな、あの不良狐。


仕方ない、一人で頑張るか・・・あ!清算お願いします。


「カモミールティーと抹茶ラテで、800cになります。」


やっぱり玉藻の分も俺が掃う事になるのね・・・あ。


現在の所持金:500c・・・やべ~足りない。


玉藻、戻ってこーい!


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