眠ってください、隊長!!
私はアイビー=フォン=ビクトリアス
この緋神隊の隊長をしている。
「いつまで経っても終わらない……どうして任務から帰ってきたら書かなきゃいけない書類がとんでもなく増えてるのよ!!」
ガチャン!!
私が嘆いていると隊のみんながワラワラと隊長室に入ってきた。
隊員一同「さすがに眠ってください、隊長!!」
「分かってる、分かってるけど眠れないの!!」
隊員一同「それなら自分たちが隊長を眠らせます」
「ありがとう、みんな」
「私たちが隊長を必ず眠らせます!!」
「それではまずはこのリンナにお任せを。十八番の子守歌を歌います!!」
ダン!!
皆が口を揃えた時まるで時間がスローになったように
「やぁぁぁめぇぇぇぇろぉぉぉ」と叫んだ。
なぜならリンナが戦場で使う武器は"声"だからだ。
「ボォォォォエェェェェ!!」
「ギャァァァ!! おい、リンナ一旦黙れ!!」
「ボォォエェェ」
「黙れって言ってんだろリンナ!!」
「もう、分かりましたよ副隊長…………あれ、なんでみんな眠ってるの?」
「お前が気絶させたんだろうが!!」
「んっんん、ごめん気絶してた。リンナの声本当戦場では頼りになるけど、子守歌だけは本当やめてほしい……ので、私が隊長を眠らせます。さあ、みんなで遊ぼう!! 遊んで疲れて眠たくなりましょう!!」
「あのなケティ、アイビーはとっくに疲れてるんだよやるわけ……」
「よしやろう!! もう机に向かい続けるのは飽きてたんだ!! 全力で遊ぶぞ!!」
アイビーはそういって気絶してるやつらを叩き起こした。
それから四十分私たちは遊んだ。
眠るやつもいたが、アイビーは一向に眠たくなってない
「もういい私がやる」
「副隊長が……すみません、私眠ります。ふぁあ〜」
私がアイビーにやるのは小さい頃からのあれだ。
「アイビーちょっと来い」
「どうしたのラーラ?」
私はアイビーに教えた。
「他のやつに見られたく無いから来いって言ってんだよ」
「分かった分かった」
私はアイビーを副隊長室(自室)に連れて行った。
「ほら寝転がれ」
「うん……もしかして腕枕?」
「昔から私がしたら眠ってくれただろ。アイビーはいつも一人で背負い込みすぎなんだよ。もう少し私たちを頼れ、隊長になってから全く私を頼ってくれないじゃないか。さすがに寂しいし辛いんだぞ、わかるか? 私は副隊長である前に恋人なんだ……私にも背負わせてくれ」
「…………うん、ありがと」
アイビーは私に感謝を伝えて眠った。
「ほんと、そういうとこ変わらないよな」
チュッ
「おやすみアイビー、また明日」
翌日
「おはようラーラ……よく眠れたよありがと」
「感謝ならあいつらにも伝えてやってくれ」
隊員一同「隊長、副隊長……おっ、おはようございます」
「おはようみんな昨日は私を眠らせようとしてくれてありがとう。それじゃあ今日も頑張ろうか!!」
アイビーの言葉であいつらは嬉々として『頑張ります!!』と答えた。
本当あいつらもアイビーも……私の宝物だ。
絶対に私が護ってみせる。
おしまい
見つけて読んでいただきありがとうございます!!
お昼休憩の時に眠気に襲われた時に思いつきました