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不人気と言われようともデバッファーを極める ~攻撃スキルが無くても戦えます~  作者: 功刀


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クエスト探し

「さて。何かいいクエストは無いかな」


 クエスト掲示板を眺めつつ、良さそうなクエストを探していた。

 けど今の俺にできるクエストは限られているだろうな。

 討伐系はほぼ無理だし。となると、出来そうなのは収集系だろうか。


 この中で収集系のクエストは……


「あっ! ガイ君だぁ!」

「ん? ああ。サクラじゃないか」


 サクラは離れた所で俺を見つけたようで、すぐに近寄ってきた。


「偶然だな。いつの間に来てたんだ」

「うん。ついさっきログインしたんだよー。それで町を歩いていたらガイ君を見つけたの!」

「なるほどな」

「ガイ君はここで何してるの?」

「あれだよ」

「?」


 クエストが貼ってある掲示板を指さす。


「ああいうクエスト一覧を見て、何か出来そうなやつがないか探してたんだ」

「へぇ~」

「おっ。あれがいいかも」


 クエスト表を一つ手に取り、確認してみることに。


 ―――――――――――――――――――――――

【収集クエスト】ビックホーンの角の収集


 ■達成条件

 ビッグホーンから入手できる『ビックホーンの角』を5個納品する。


 ■報酬

 13000G


 ■推奨レベル

 10以上

 ―――――――――――――――――――――――


 推奨レベル的に丁度いいし、なにより報酬がうまい。

 他のクエストは1000~3000G(ゴルド)前後しかないのに対し、これは13000G(ゴルド)も貰える。

 なかなか美味しいクエストだと思う。


「それにするの?」

「うん。収集系だし。俺でも出来そう――って、そうか勘違いしてた。よく見たらこれ違うわ」

「え? ど、どうしたの?」

「収集系を選んだつもりなんだけどな。内容が討伐系と変わんないんだよ」


 このクエストはビックホーンの角というアイテムを集めるという内容だが、その入手先が問題だ。

 よく見ると、ビッグホーンとやらのモンスターのドロップ品ということらしい。つまり、モンスターを倒す必要があるってことだ。

 これでは討伐系と一緒だ。


「ったく。紛らわしいなこれ。最初から討伐って書いとけばいいのに」

「よ、よく分からないけど、見間違いは誰にでもあるよ!」


 まぁ、「収集」というワードしか見てなかった俺が悪かったんだけどな。

 仕方ない。別のクエストを…………いや待てよ?

 今はサクラも一緒居るんだし、もしかしてこのクエストでもいけるんじゃないか?


「なぁサクラ。もしよかったらなんだけど、一緒にこのクエスト受けてみないか?」

「え、ええ? 私が?」

「ああ。クエストを達成すれば金も手に入るし、モンスター倒せば経験値も稼げる。まだ初めて間もないサクラなら美味しいと思うんだ」

「な、なるほどぉ」

「というか手伝って欲しいだ。俺だけだとキツいからな」

「…………うん! がんばる! 私もガイ君と一緒に戦うよ!」

「よっしゃ。決まりだな。マジでサンキューな」

「また一緒にがんばろうね!」


 犬みたいな子だな。

 それはともかく、これで準備ができたわけだ。

 さっさとクエストを引き受けて出発しよう。


 近くにある冒険者ギルドに入り、受付へと進んだ。

 近くのクエストカウンターへと移動した。ここで申請することで、正式にクエストを受注することができるみたいだ。

 カウンターの向こう側にはNPCの女性職員が立っていて、そこに話しかけることにした。


「すいません。このクエスト受けたいんですけど」

「はい。こちらのクエストですね。承りました。では指定のアイテムが揃い次第、再度こちらまでお越しください。報酬をお渡しします」

「分かりました」


 このあたりは他のゲームと大差ない仕様かな。


「あ、そういえば聞きたいことがあるんですけど」

「はい。なんでしょう?」

「このクエストに書いてあるビッグホーンってモンスターは、どこにに生息してるんですか?」

「それでしたら『北の森』に生息しています。討伐推奨レベルは10以上となっておりますので、まだ達していない方は、他のプレイヤーとパーティを組むことをお勧めいたします」

「なるほど」


 親切なNPCだな。

 てっきり自分で探せ!とか言われると思ってた。


「あぅ。私のレベルだと全然足りないよぉ……」

「ん? そういやサクラって、レベルいくつなんだ」

「……4」

「そ、そうか」


 そういや最初のサクラはスライムすら手こずるレベルだったもんな。全然稼げてなかったわけか。

 その後は手伝ったとはいえ、まだ俺よりも低かったわけか。


「と、とりあえずやってみようよ。別にレベルが低いから駄目とかいうわけじゃないんだし」

「う、うん。ごめんね。私あまり上手じゃないから……」

「大丈夫だって。徐々に慣れていけばいいさ。俺もできる限りサポートするからさ」

「ありがとね。どこまでいけるか分からないけど、足引っ張らないようにがんばるから!」

「何事もチャレンジだよ。んじゃ行ってみるとするか」

「おー」


 サクラとPTを組み、この場から離れることにした。

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