第二話 明治帝の巨大冷蔵庫
第二話です。
また駄々をこねて、今回は無駄なものを購入するようです、、
連邦発足から2年後、、、
大日本帝国連邦は近代化の一歩を図っていた。
憲法制定により刑法や民法、商法などの法典も制定されるようになった。また、帝国議会が設けられ、世論が政治に反映させられるようになった。帝国議会は衆議院と貴族院の二つに分けられ、衆議院は選挙で選ばれた者で構成され、貴族院は華族(公家や元大名など)と士族たちによって構成されていた。元々は士族は貴族院には入っていなかったのだが、明治天皇の、
「士族にはガス抜きが必要だな!」
との一言で決まった。ちなみに士族はいくつかの地域に分けられた中から議員を選出する様式となっている。人数が圧倒的に多いため、各地に士族たちの議員選出のためだけの選挙が独自に作られたりした。
また、衆議院への投票は当時は税金を15円以上納める25歳以上の男性に限られたため、有権者が人口比率の1.1%に過ぎなかった。
とはいえ、議会がこれで始動したこともあり、府県制や群制が進められ、地方政治なども確立されるようになる。
また当時の日本は工業や軍隊の近代化にも努めた。国営企業の設置や海外からの工場誘致、資金提供などにより、工業の近代化を推し進めた。特に明治天皇は造船に関心を示し、蒸気船の独自建造が始まった。(なお、初めの頃は外国人が設計を担当)後の呉海軍工廠や横須賀海軍工廠である。
また軍隊に関しては真っ先に近代化が図られ、大量の武器が海外に発注されたり、国内で新規開発がなされたりされた。ちなみに海外では大量の武器の輸出で大いに稼いだそう、、、
なお、初期の頃(新政府発足時)において、明治天皇が陸軍の一個師団を直ちに創設され、ハワイに親善交流のために送られたということがあり、近年では明治天皇はハワイにおける白人のクーデターを知っていたのではないかと言われているが、真相は不明だ。
ちなみに憲法発布により、近代的法制度が整備できていないというヨーロッパ諸国の言い分が無くなり、1885年に不平等条約の一部改正に成功することとなる。
そして大きな事件が起こる。
日本がアメリカにアラスカおよびアリューシャン列島の購入を打診してきたのである。
当時のアメリカに大統領、スティーブン・グロバー・クリーブランドはこう言っている。
「不良債権を日本が買う!? 素晴らしいではないか!」
当時就任して間もない大統領であったスティーブン・グロバー・クリーブランドは、この要求を大いに喜んだとされる。アラスカは元々はロシア領であり、アメリカが1867年に現在の貨幣価値で1億2300万ドルで購入された。購入当時は「巨大な保冷庫を購入した」などと国民に非難されていたこともあり、大統領であったスティーブン・グロバー・クリーブランドは即座に交渉テーブルを用意したとされている。日本の提示した額は現在の貨幣価値でおよそ500億円。当時の国家予算が8300万円程だったので、どれほどやばかったかがわかる。いわゆる赤字だ。
これを25回に分けて払うと言うのだ。アメリカとしては不可能だとしてひと蹴りしようとしたが、日本政府ははじめに20億を支払った。一回目の分と言い張って。これに対してアメリカはアラスカとアリューシャン列島の売却を決定。翌年の1886年、日本とアメリカの間で購入の条約が調印された。
ちなみにこの20億はどこから出てきたのかと言うと、朝鮮開国後の1880年代に朝鮮半島北部の鉱山権益を取得。金鉱山を発見したことにより、国家予算を超える金額を用意することができた。この事は当時は秘密にされ、石炭の採掘と世界に言い張っていた。また、この計画を提案したのは明治天皇だと言われているが、実態は不明だ。
この購入に対して日本国内では領土拡大だと大いに盛り上がり、アメリカ国内でも不良債権がおよそ4倍で売れたことに国民は大いに喜び、大統領の支持率が伸びる結果となった。ただし、一部では領土損失と訴える国民もいたが、ごく少数に留まった。
また、日本国内では国民が喜んだが、政府は金がないので心底嘆いたが、それもすぐに収まった。秘密裏に送り込まれた政府の調査団が金が取れ得ることを確認したからだ。これに対して政府は大量の移民を向かわせることとなる。
現代ではいわゆる裏ゴールドラッシュと呼ばれている。
これにより、政府は朝鮮半島とアラスカからの大量の金塊を手に入れることとなり、債権の支払いが行えるようになったのと、国家予算が少しだが上乗せさせられるようになった。(債権費は国家予算に含まれていなかった)
そうした中、時代は1890年に進むこととなる、、、
次回は日清あたりかなぁ?
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