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第十九話 北欧で密かに抵抗する国々と空を駆ける日の丸

第十九話です。

もしかして初めてタイトル予告通りかもしれない、、、

ちなみにいつもより長めです。

フィンランドからスタート!

フィンランド、バルト三国戦線、、、


開戦直後、フィンランドに侵攻したソ連は、絶望的な状態に陥っていた。

スターリンが旧領奪還を掲げて開戦した対フィンランド戦であるが、士気の違いやアジアのシベリア戦線、さらにはバルト三国参戦によって、多方面戦線が構築され、戦力分散。さらには占領地のパルチザンやそれによる補給の悪化によって戦線の多くで停滞、もしくは押されるという状態に陥っていた。

これに対して、スターリンは、


「なんで、我々人民の軍が押されているんだァ!?」


と、叫んでいた模様。ちなみに叫んでも戦況は変わらなかったものの、一時的にシベリア戦線を放棄して、フィンランドおよびバルト三国に対しての戦力を増やす事により、バルト三国の戦線については、ドイツ軍が東プロイセン側から進撃してきたこともあり、なんとか押し込むことになる、、、


とは言え、フィンランド戦線はあまり進んでいなかった。

理由としては、ノルウェー北部に撤退したノルウェー軍とその他の連合国軍残党が生き残っており、またノルウェーのノールカップに港があることから、連合国からの支援物資が比較的受けやすかったこともありノルウェーからのドイツ軍とフィンランド南部からのソ連軍に抵抗することができた。また、連合国軍の協力の元、ソ連領のコラ半島全土の制圧に成功している。

それでも数的劣勢なのは変わりなかったのだが、フィンランド兵はスキー部隊による撹乱や後に白い死神とソ連軍から恐れられるシモ・ヘイヘなどの活躍、連合国軍残党の強固な防衛陣地などにより、1940年頃は、あまり前線が大きく動かず、ただただソ連兵の屍の山が積み重なっていくこととなる、、、


ちなみにフィンランド方面の連合国とフィンランド兵士の多くは、主にフィンランドが開発したスオミKP/-31を使用していた。このスオミKP/-31は、フィンランド軍があまり分隊支援火器にマシンガンがない代わりに開発されたのだが、フィンランドだけでは生産が追いついていなかったときに、ある国が目をつけた。

日本である。正確には昭和天皇が命じてライセンス生産されたのだが、なぜこの銃に目をつけたのかというと、明治天皇が生前に開発すらされていなかったこの銃を後に生産するよう言い残していたと言われているが、詳細は不明である。とはいえ、この銃の性能は当時日本軍で使用されていた38式歩兵小銃よりも使い勝手が良く、新型の99式小銃と共に、第二次世界大戦の日本軍の主力兵器として活躍していくこととなる。(補足だが、フィンランドでこの銃の弾を生産し、すぐに戦場に補充することができるので、北欧で立て篭もる連合国軍兵士たちに多く支給された)

ちなみに、白い死神ことシモ・ヘイヘも愛用し、


「この銃はいくらあってもいい! たくさん送ってくれ!」


と言うほど、絶賛されている。

ちなみに日本がもしライセンス生産をしていなかったなら、そこまでスオミは量産されることはなかっただろうと現代では言われている、、、



話は変わってヨーロッパのドイツへ。

フランスを下したドイツは、次にイギリスを狙うことになる。

だが、


「海軍戦力が全然ないではないか! カイザーの海軍時代の面影は、一体どこに行ったのだ!」


ヒトラーは自国の海軍戦力に心底嘆いていた。

事実、再建されたドイツ海軍は、装甲艦と呼ばれる巡洋艦のような船体に戦艦クラス(28.3cmだから、他国の戦艦に搭載している砲よりも小口径)を搭載した艦や、Uボートでお馴染みの潜水艦など、規模がイギリスや日本、さらにはフランスよりも小さく、そのため連合国の拠点であるイギリス本土に攻めいることが出来なかった。

ヒトラーは、


「フランスの艦隊さえあれば、あの艦隊さえあれば!」


と何度も言っていたが、フランス海軍はほとんどが自由フランスに参加したため、ヴィシーフランスに海軍戦力はほとんど残されていなかった。

ちなみに海外の植民地もほとんど自由フランスに付いたため、植民地からの資源輸入ができないことに、ドイツはやや資源不足に陥ることとなる。


あの国から輸入を行うまでは、、、



そんな話はさておき、ドイツはイギリスとフランスの間にあるドーバー海峡の制海権および制空権を確保するため、当時優勢であった空軍力で制空権を確保しようとし、それを阻止しようとする連合国軍と熾烈な航空戦が行われた。現代でも有名なバトル・オブ・ブリテンの始まりである。


ドイツ空軍はその圧倒的な航空戦力で制空権を確保しに行くが当初予想されていた戦力よりも、連合国軍の戦力が多く、大きな被害を出してしまう。

イギリス空軍と日本陸軍航空隊の最新戦闘機であるスーパーマリン スピットファイア、それと日本海軍航空隊の新型戦闘機である。(ちなみにイギリスに送られた零戦は、主に日本海軍の義勇兵が使用。イギリス軍や自由フランスなどのヨーロッパ各国にレンドリースされた機体は、主に日本陸軍も使用している日本製スピリットファイアを使用していた)


イギリス本土防空のために日本から送られた戦闘機は、日本海軍航空隊も使用していた零式艦上戦闘機。通称零戦である。

この戦闘機は前作の九六式艦上戦闘機に続き三菱の堀越二郎技師を設計主務者として開発されたのだが、昭和天皇および政府の横槍により、イギリスの技術も流用することとなり、身軽な軽戦闘機から、やや重い重戦闘機に計画が変更された。

エンジンは初めは載せるのが躊躇されていた金星。兵装はイギリス空軍も採用しているブローニング機関銃を翼内に四挺。(戦時中に20ミリに変更) 機体は超々ジュラルミンが使用され、さらには肉抜きによる重量を削減や、ボルトやねじなどに至るまで開発時は徹底していたのだが、防弾性能が著しく低かったため、防弾用の装甲板が増設された。ちなみに、この装甲板の追加により生存率が飛躍的に上昇したものの、これらの重量増加により、パイロットからは空飛ぶ棺桶と揶揄された。

が、、、人命最優先と昭和天皇が命じたことにより、このまま正式採用された。

ちなみに海軍は零戦を使用したが、陸軍の航空隊はイギリスからのスーパーマリン スピットファイアのライセンス生産品を使用していたので、これらもイギリスに大量にレンドリースされている。


この大量の戦闘機により、ドイツ空軍は大きく損耗し、最終的には連合国軍の勝利で幕を閉じた、、、


補足だが、日本海軍の一部はヨーロッパに派遣されており、イギリス海軍や空軍と共に、ドイツのUボートを狩りまくっていた。

また、1940年のノルウェー沖海戦では、日本の巡洋戦艦伊吹と鞍馬(第一次世界大戦時は30センチ砲四基八門だったが、改装により36センチ砲に改装された)がナルヴィクから撤退した一部の連合国軍部隊を乗せた船団をイギリス空母グローリアスなどのその他艦艇を逃し、ドイツ艦隊を迎撃。イギリス海軍の駆逐艦アカスタを失うが、ドイツ海軍のシャルンホルストとグナイゼナウに損害を与え、輸送船団を無事イギリスまで送ることに成功するなどの活躍を見せた。(損傷したシャルンホルストとグナイゼナウは修理のため、長期間ドックから動けなかった)

これらにより、ヨーロッパ(主にイギリス)の補給はなんとか守られることとなる。



また、シベリア戦線では、日本軍がソ連の敗残兵を追撃するような一方的な戦いとなっていたため、イルクーツクやモンゴル首都のウランバートルをも占領する破竹の勢いで、前線を押し上げていた。(ソ連はこの頃フィンランドとバルト三国に集中していた)


また、中国方面では、重慶や武漢など、中国の内陸主要都市を占領し、中華民国はほぼ崩壊していたが、それでも抵抗は続き、中華民国軍はゲリラ戦を展開。それに中国共産党も合わさったことにより、連合国軍は、延々とゲリラと戦い続けることとなる、、、


そんな感じで1940年から1941年はアジアは連合国優勢。ヨーロッパは枢軸国優勢。ソ連はあちこちで敗戦。となっていた。



そんな中、突然あの国が動き出した、、、


1941年12月8日 布哇州真珠湾。

平和を保っていたその軍港で、悲劇が起きた、、、


アメリカ海軍の奇襲攻撃。真珠湾攻撃から始まる太平洋戦争の開戦である、、、

シモ・ヘイヘやスターリン、ヒトラーがこんなこと言ったのかはわかりません。単純に作者が深夜テンションで書いたらこうなりました、、、

ちなみに明治帝がスオミのファンだっただけで、日本で量産されました。


あと、零戦の魔改造バージョンと実際の零戦、みなさんはどちらの方が良いですかね?

ちなみに海軍と陸軍の仲は、いつも通り悪いです。天皇のお陰で、やや改善したかなぐらい、、、


あと、ロンメル君はもうすぐ話に出る予定です。完全に忘れてた、、、

次回、パールハーバー。


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― 新着の感想 ―
[気になる点] シモ・ヘイヘは狙撃兵でしょ?短機関銃なんか欲しがるかなぁ? 日本海軍航空隊の新型戦闘機?震電?烈風?
[気になる点] 零戦の設計変更の点で、重量増加して勿論の如く運動性能も下がるが、スピファのマーリンエンジンに比べ発動効率の悪い空冷の金星なんて積んだ零戦(?)をイギリス軍は受け取る理由があったのかしら…
2022/12/16 17:48 ぱまぱまぱま
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