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45 少ない接点

よろしくお願いします。



 美成の両親へ意図せず交際の許可をもらってから一週間。

 特に変わった事は無く体調の変化、特に痛みも殆ど無く平穏な日々を送っていた。


「ねぇ、行きたい所リスト有ったでしょ?行けそうな所有ったら行こうよ」

「そうだな、まだ行けそうだからな」

 そう言って例のリストを開き検討する事にした。


 行先としては北海道、京都、阿蘇、飛騨高山、東北はSL銀河となっていてそれぞれに細かい行程などが掛かれていた。


「この中から選ぶ?」

「そうだな、でも京都は行ったからバツっと」

 そして東北のSL銀河は今年の運行が少し前に終わって居た様でこれもバツっと。

 残り3カ所から絞る為にキーワードを聞いてみた。


「キーワード?それじゃ~お酒!日本酒」

「そう来ると思ったよ」

「で、どこにする?」

「北海道は日本酒よりワインかな?阿蘇は九州だから焼酎か、そうすると飛騨か」

 そう言ってネットで飛騨高山を検索する。

 すると高山だけでも5軒以上が歩いて行ける範囲に有る様だ。


「飛騨にしようよ、けって~い!」

 美成が歓喜の様に決定を告げた。


「じゃあ後はあたしに任せて」

 例によって行程や宿の手配は彼女にお任せだ。



 その夜、二人の接点に付いて話していた。


「高校の時は殆ど話して無かったわよね?」

「俺は選択科目の時に助けて貰ったのを覚えてるよ」

「そう、それはあたしも覚えてる」

 選択科目でグループ分けした時に人数の関係で女子5人のグループに男1人追加される形になった。

 そして大体2週に1回はサボって居たので次の授業の前にはまずサボった分のノートを写させて貰って居たのだ。

 そのノートの提供者が夏川と井口だった。


「口数は少なかったけど、それでも色々話したよね」

「あの頃は他の男子とはほぼ喋ってないから、唯一喋った事のある男子だったよ」

「真面目だったからねぇ、それに比べて男どもは不真面目が8割くらいだったからお互い近寄り難い感じだったんだろうね」

「そんなに真面目ぶってなんか無いよ」

「まぁイメージ先行の結果かな」

 夏川にしろ井口にしろ密かに男子の中では話題になる事も無くは無かった。



 続いて運動会で応援団やってた話になった。

 運動会は文化祭の翌週で連投なので結構やる事あって大変だったのを思い出した。


「俺もお前も応援団に選ばれちゃったよな」

「そうそう、あれ恥ずかしかったぁ~チアの恰好」

「俺も基本的には人前で自己主張するの苦手でさ」

 まぁ良くある面倒な役回りを押し付けられるアレだ。


「でも学ラン着てクルクル何回もバクテンしてたじゃない、見てて楽しそうに見えたけど?」

「嫌々やってたんだけどね、俺しか出来ないって言うから…」

「凄かった、カッコ良かったよぉ」

「出来ればあの時に言って欲しかったな」

「ハハハ」

 見世物になってる様で嫌だったし、結局誰にも何も言われず終わったからなぁ。


「逆にお前のミニスカの方が目立ってたろ」

「あれホントにイヤァ、ちょっと動くと直ぐパンツ見えちゃうんだもん」

「え?そんなに?マジか、もっとちゃんと見ておくべきだったぁ」

「何それ、エッチ~、ホントはそんな気にもして無かったくせに~」

「だってさ、そんなに強烈な状況だと思ってなかったから自分の事でイッパイイッパイだったんだって」

 今更ながらちゃんと見ておきたかったなぁ。


「じゃあ今度写真持ってこようか?」

「え?パンチラの?」

「そんなのじゃないよ、もぅ」

「ハハハ、でも見たいな」

「じゃあ明日実家から持ってくるね」

「楽しみだなぁ、若き日のお前のアレヤコレヤ」

 呆れた様に美成はもぅと言ってキッチンへ向かい二人分のコーヒーを淹れた。



「そう言えば、あなた文化祭の時夜まで残って宴会してなかった?」

「あ~そう言えば一度遭遇したね、密かなプチ打ち上げ」

「打ち上げなの?」

「その日の作業が終わった意味でのお疲れ会かな、毎日やってたよ」

 文化祭の準備が終わった後に参加者が持ち回りで自腹500円の飲み物とお菓子を買ってきて皆でつまむと言う、多分大人の真似をしたかっただけだろう。


「でも女子に囲まれてたじゃん、何やってたの?」

「あぁ、まぁ、…良いかもう、何となく自然に打ち上げやる事になって、あの頃興味があった女子も参加してたからこれはチャンス!と思って…」

「エロ介」

「でも純粋な恋愛感情だよ?下心は有るけど…」

「で、誰なの?」

 あれ?追及されてる?


「だ、誰って…え~っと、G組の佐藤さん」

「え~?女子クラスじゃん、なんでウチのクラスの宴会に居るの?

「部活繋がりでウチのクラスの女子と帰りの待ち合せしたら、宴会が始まったからそのまま参加したって言ってた」

「部外者に奢ってたの?」

「そう言う事になりますかねぇ?」

 お近づきになれるなら安い物です。


「呆れた、男ってもぉ~」

「イヤイヤ、女子の方が多かったからね」

「あ~そうかぁ、じゃあ仕方ない、無罪放免とする!」

「ははぁ~、有り難き幸せ」

 昔の話で怒られるのは勘弁してくれ。


「でもあの時お前はなんで教室まで戻って来たの?」

「え?えっと、ねぇ」

「ん?」

「そのぉ、借りたスカートとスコートを机の上に置き忘れて来ちゃったから、そのぉ、そのまま次の日になったら誰かに見られちゃうと思って…」

「え?有ったかな?全然気が付かなかったけど?」

「見て無いなら気にしないで」

 むき出しな分けじゃないだろうに、そこまで恥ずかしいモノなのかねぇ?男には分からん。




不定期投稿ですが基本的に土曜日の20時を定期更新として1週間に1話以上を考えてます。

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