第二話
登場人物の名前はちょっと車好きな人なら
なんとなく由来が想像出来ると思います
奏星のこれまたテンプレ感ある
ラブコメ漫画の定番みたいな弁当に若干辟易していると
「あらあら、愛が溢れてるわね」
「ヒューヒュー」
外野がウルサいが黙って弁当を食べ始める
トロトロの卵に包まれたオムライスにスプーンを
差して一口、仄かに香るバターの香りに
細かく刻まれた鶏肉の食感が実にいい
「美味いな」
「でしょ~」
俺の素直な感想にさらに笑顔をこぼす奏星
奏星はこの学校の調理科に通っている
実家が喫茶店で調理師免許を習得して
お店を本格的に手伝うのが目標らしい
昔から実家の手伝いをしていた甲斐もあり
料理はめちゃウマい
「ところで、六良くんは今日から教習所?」
食事もある程度落ち着いた所で
翔子が話しかけてくる
「ああ、今日申し込みに行くよ」
「おう、俺も忘れんなよ」
無心で弁当がっついてたモリゾーが
空になった弁当箱を置いて会話に参加してくる
「2人はMTで取るんだっけ?」
「そうだな」
「おう、やっぱMTだろまあ俺は買うのはAT車だがなw」
「珍しいわよね、若者の車離れが~なんて言われてる中、こんだけ車に夢中って男子も」
「そういうしょこさんもバイク好きじゃん」
俺、モリゾーが車好きなのはご覧の通りな
訳だが翔子も意外なことにバイクが好きらしい
そのためかバイクや車に普通の女子より詳しかったりする
「それで免許取ったら何に乗りたいの?」
「むっくんは~インプたんに乗るんだもんね」
俺の代わりに奏星が答える
奏星も俺の影響かしょこさんと同じく普通の女子よりか
車なんかの知識があったりする
「ああ、ずっと夢だったからな」