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詩集 泥中の花のように  作者: 真朱マロ
是々非々 日々はこれで良し
3/10

わたしには なにもない

わたしには なにもない


空を飛ぶ翼も

地を駆ける四肢も

はるか遠くを見通す眼も

寒さを防ぐ毛皮すら持たない


わたしにできることといえば


空は見上げるだけで

地はゆるゆると歩くだけで

遥か遠くはあこがれるだけで

寒さを防ぐためには服を着こんで

そんなこんな のんべんだらりとした日常だけで


ああ でも

眼鏡のレンズ越しの空は 美しい青で

鈍足で踏みしめる大地は 小さな花が咲いて

あこがれを言葉に変えて ありふれた詩をつむいで

ふかふかの毛布と 疲れを受け止める枕と あたたかな布団と


美しいものも 優しいものも

意外と身近にあふれていたり


特別 良くもないけど

特別 悪くはないから


わりあい 気にいってるのも本当で


これがわたし なんて

胸をはるのは ちょいと難しいけど


今のわたしで 勘弁してやらぁ

なんて うそぶくぐらいしてもいい気がして


特別なものは わたしには

なにひとつとして ないけれど


かみさま かみさま

これが幸せって奴ですか?


昨日も 今日も

特別に変わらない一日であること


ただそれだけで 笑っていられる

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