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詩集 泥中の花のように  作者: 真朱マロ
是々非々 日々はこれで良し
10/10

君へ

笑い虫がやってくるんだ

ときどき 泣き虫に形を変えることもあるけど


僕は本来 空が青いだとか

花が咲いたらきれいだとか

雨が降ったらカタツムリが出たとか

そういった些細なことを気に入って

嬉しいだの幸せだの笑う 退屈な性質

タチ

なのに


声だとか 文字だとか 絵とか

君が生み出した想いの卵を弾にして

全力でまっすぐに 撃ち込んでくるからさ

避けようもない速度で 僕の胸の奥に埋まってしまうんだ


容赦ないね 君ってやつは

ただの弾なら 気持ち良く天国に逝けたのに


弾になった君の想いってってやつは

ロケットランチャーには及ばないけれど

映画で見たリボルバーぐらいの破壊力があるからさ


君の卵で 撃ち砕かれた退屈も 壊れた無感動も

卵から孵った虫の幼生は 粉々でやわらかな餌にするのだろう


君の解き放った 笑い虫も泣き虫も

僕の中でムクムクと とんでもなく大きく育ってしまう


友よ 退屈を殺す偉大な友よ


君の生み出す想いの卵たちに

僕の中にある尊敬と 最大の敬意を捧げているよ


君が解き放った卵から生まれた

笑い虫と泣き虫に容赦なく踊らされて

面白おかしく調子っぱずれな歌なんて歌いながら

君への愛を叫んで 世界中にキスを贈りたくなるほどに


そう願わくば

君の心をむさぼる想いの虫に 僕もなりたい 

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