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【TRPGゆうやけこやけシナリオ】曇天彩る傘の花

作者: ダルパンダ

ゆうやけこやけ シナリオ 曇天彩る傘の花


■登場人物

・男の子

名前:りょう

へんげ0、けもの1、おとな2、こども2

とても楽しみにしていたあじさい祭り(後述)が中止になってしまったため、残念がっている男の子

活発ではあるが、不安ごとを一人で抱え込みがちな男の子

へんげについてある程度知っている


・雑貨屋のおばちゃん

名前:フク

へんげ0、けもの1、おとな1、こども2

町にある駄菓子屋のおばちゃん。りょうくんが近頃元気がないのを気にしている

へんげについてよく知っている


・町長さん

へんげ1、けもの1、おとな2、こども1

一名町の町長さん。町のみんなが楽しみにしていたあじさい祭り(後述)が中止になってしまい、残念がっている。

今度、住民からの要望で、駅前商店街を中心に貸し傘を行おうとしているよう。

へんげについてある程度知っている


■ふしぎと想い

このシナリオで語り手が1つの場面に使用できるふしぎと想いはそれぞれ20点


■概要

・場面数:5


・あじさい祭り

雨緒寺で毎年行われている、小さなお祭り。

小さくとも、屋台も出たりしてそれなりに賑わうお祭りである。

今週末に開かれる予定だったのだが、今年はあじさいの生育不良で大きく開花がずれこみ、

屋台の出店の目途が立たなくなってしまったため、中止になってしまった。


■最初の場面

場所:雑貨屋


時間:昼


どういう場面:PCが駄菓子を選んでいると、ちょっと元気がないりょうくんがやってくる場面

この場面では、PCが雑貨屋にやってくる場面から始まります。

雑貨屋のフクおばあちゃんは、へんげについてよく知っているので、けものの状態でであってもビックリされることはありません。


導入例:PCたちは、駄菓子を買いに、フクおばあちゃんが営む雑貨屋へやってきました。

(フクおばあちゃんは、へんげについて知っているので、人間の姿にならなくてもきちんと接してくれることをPCたちは知っています。)


フクおばあちゃんはお店の奥にいるのか、まだ出てきません。

お店には、安いものだとサクサクしたコーン棒、高いものだと中華まん、さらに高いおばあちゃんお手製のやきそばといった、幅広いラインナップがPCたちを悩ませます。


(PCがフクおばあちゃんを呼ぶ等の行動をとるorしばらくお菓子選びに悩んだ後)

お店の奥からフクおばあちゃんがゆったりと出てきて、小上がりにこしかけながらPCたちに話しかけます

フクおばあちゃん:「おやおやいらっしゃい、今日はどんなお菓子が欲しいんだい?」

へんげの特徴が出ているPCがいた場合

フクおばあちゃん:「おやおやいらっしゃい、かわいいへんげさんたちがやってきたねえ」


(PCがお菓子を選び、購入するorそれからしばらく時間が経過した後)

少しさえない顔のりょうくんがお店にやってきます。(けものの特徴を残していたり、けものの状態で話しているとびっくりするかもしれません。)

フクおばあちゃん:「りょうくん、いらっしゃい。今日はしょぼくれてどうしたんだい?」

りょうくん「うーん、ちょっと、楽しみにしていたお祭りが中止になっちゃって・・・」


この際に、こどもが4またはおとなが4あるPCはこのお祭りについて知っていて、中止になったことも知っています。

こどもが4で知っていた場合→知り合いのお友達から聞いた。また、中止になったことも聞いた。

おとなが4で知っていた場合→お祭りのポスターを読んだ。また、中止のお知らせについても読んだ。


(PCがお祭りについて知っているor知らないロールの後)

フクおばあちゃん「あじさい祭り、そんなに楽しみにしていたのかい。それは残念だったねえ」


PCが知らなかった場合、フクおばあちゃんはPCに対してあじさい祭りの説明をします。


りょうくんがお菓子を買った後、フクおばあちゃんはサービスだよと言い、サクサクしたコーン棒をりょうくんに渡します。


それでもまだしょんぼりしているりょうくんがお店を出て、この場面は終了します。


■場面2

場所:雑貨屋


時間:昼


どういう場面:場面1の後になります。

ここの場面では、PCがフクおばあちゃんと一緒に別のイベントについて考える場面です。


フクおばあちゃん「お祭りが中止のままじゃかわいそうだから、何か別の案があればいいんだけどねえ・・・」

語り手は、PCに別のお祭りの案を考えてもらってください。


(PCがそれぞれ1つづつ案を出すorしばらく時間が経過したときor傘を使ったイベントについて触れられたとき)

フクおばあちゃん「そういえば、町長さんが今度貸し傘をするといっていたねえ。それで何かできないかしら。」

フクおばあちゃん「傘をあじさいの花に見立てて、飾り付けるなんてどうかしら。ペンはいくらでも貸してあげるよ。」


ある程度別の案が固まり、町長さんに会いに行くことになればこの場面は終了です。

また、町長さんの居場所はフクおばあちゃんが知っています。

この際、伝える方法や場所についてちょっと工夫してみるのも楽しいかもしれません。

伝える方法は、町の地図に〇などで場所を強調したものだったり、ただ場所の住所が記されたメモであったり...

町長さんの居場所は、自宅であったり、町役場であったり...

伝えた方法によって、場面3の描写が変わってきます。


ここでは、フクおばあちゃんから「町長の家の住所のメモ」と「町長の家の外観」を伝えられたとします。


■場面3

場所:商店街(雑貨屋から出た後)~?(2の場面にて、フクおばあちゃんが伝えた場所によって変わります。)

町長さんは、へんげについて知ってはいますが、いきなり目の前で耳や羽がはえたり、けものになってしまったらびっくりするでしょう。


時間:夕方


どういう場面:場面2の後になります。

ここの場面では、町長さんに会いに行くところから始まり、傘を貸してもらうところまでです。


町長さんに会いに行く描写ですが、場面2によって変わります。

例えば、言伝で伝えられたなら”おとな〇以上で覚えていられる”としてもいいですし、

紙に書いて渡して、自分たちでちゃんとたどり着けるか、それとも、迷ってしまって他人に聞きながらたどり着いたのか...


ここでは、場面2の通り、「町長の家の住所のメモ」と「町長の家の外観」を頼りに進めたとします。

おとな6以上で、町長の住所の近くまで来ることができ、

外観を確認することでたどり着くことができるでしょう。

もし、住所の近くにたどり着くことができなくても、町の人に聞くことでたどり着くことができるでしょう。


目的地についても、その場所によって会う手順は変わるでしょう。

町長さんの家であればインターホンを押し、

役場であれば受け付けの人に呼んでもらうことになるでしょう。


(町長さんと会って)

町長さん「いらっしゃい、私に何の御用かな?」


(へんげの特徴があるPCがいた場合)

町長さん「いらっしゃい、かわいいへんげたちが私に何の御用かな?」


(お祭りの話を聞いて)

町長さん「素晴らしい!丁度貸し傘はあるけれど、どれも透明で味気ないと思っていたんだ。ぜひ君たちの手できれいな模様をつけてほしい」

快く貸し傘を数十本借りることができ、この場面は終了します。



■場面4

場所:雑貨屋


時間:朝


どういう場面:場面3の翌日となります。

町長さんから借りた傘を、雑貨屋さんのペンを借りて彩る場面です。


(PCが傘を借りることができたことを確認したフクおばあちゃん)

フクおばあちゃん「よかった、無事借りることができたんだねえ、ペンはたくさんあるから自由に使っていいよ」


フクおばあちゃんから許可をもらったPCは、傘の絵付けを始めます。

各PCがどんなものを書きたいか決めた上で、出来上がるものは以下のようなものとなります。

へんげが1番高いPC:不思議な魅力を感じる絵

けものが1番高いPC:力強さを感じる絵

おとなが1番高いPC:きれいに整った絵

こどもが1番高いPC:かわいらしい絵

すべてが平均なPC:心温まる絵


(PCの書いた傘をそれぞれ見ながら)

フクおばあちゃん「よくかけたねえ、この絵は〇〇(上記の出来上がりの判定による)な絵だねぇ」


全員の絵が完成したところで、この場面は終了します。


■最後の場面

場所:雨緒寺


時間:夕方


どういう場面:お祭り当日。

場面4で作った傘をあじさいに添え、飾り付けた後となります。

いったん中止の知らせが出たにも関わらず、そこそこ人も集まり、

屋台も出ています。

りょうくんと町長さんもお祭りに来ているようです。

フクおばあちゃんはお店があり来ることができませんが、PCたちにお駄賃をくれます。(どの程度あげるかは語り手のあなたにお任せします。)


りょうくんは友達のみんなととても楽しそうにお祭りを満喫しているようです。

りょうくん「みんなのおかげでお祭りができるようになったって、フクおばあちゃんから聞いたよ!ありがとう!」

町長さんは祭りの中心から少し離れたところで、みんなのことを満足そうな顔で眺めています。

町長さん「やあ君たち!とても素敵な傘にしてくれてありがとう。みんなが楽しんでいるのも君たちのおかげだよ。」


PCたちが屋台などでお祭りを楽しんでいると、ぽつ、ぽつ、と雨が降り始めてきます。

(もし、PCの中にいたずらな狐がいたら、その狐が雨を降らしてくるかもしれませんが...)

すると、町長さんが

「皆さん、雨が降り始めてしまいましたが、幸いなことにここには綺麗な傘があります。ぜひそれを差して引き続きお祭りを楽しんでください。」

と呼びかけます。

みなさんが色を付けた傘が曇天のもとに鮮やかに咲き誇り、お祭りは続いていきます。


以上で当シナリオは終了となります。


■後日談

町の商店街などで、PC達が色を付けた傘が貸し傘として皆さんに使われ、雨が降るたびにその花は咲き誇ることでしょう。


■おわりに

最後の場面ですが、傘を飾り付けた後の開始としていますが、飾り付ける前として、PLに飾り付けるロールをさせても面白いかもしれません。

また、最後の場面のみを挙げましたが、その他の場面でも語り手の判断でお好きに改変してみてください。

NPCの発言も、必ず言わないといけないというものではありません。

ぜひ、あなたちだけの物語を紡ぎ、楽しんでください。

それでは、よきセッションとなることを願っています。

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