Episode 7‐5
紅炎駒が目を覚ますと、そこは瓦礫の山と化した教会の中だった。
「いてて……一体どんだけ吹っ飛ばされたんだよ……」
マモンによるプラズマ攻撃をすんでのところでガードしたは良かったが、その勢いを殺しきれずにこの地点まで飛ばされてきたのだった。
奥のほうを見ると地下へ続く通路が目に入った。不思議と紅はその先にあるものが気になりだし、仲間のところへ帰るよりも歩みを進めることを優先した。地下通路を降りること数分、少し広い部屋に出た。そこにはまるで水族館の一室のような巨大な窓から見える水中の景色が拡がっていた。
「あれ……ここって確か教会だよな……ああそうか、すぐ近くに湖があるんだっけか」
だが驚くべきことはまだあった。
その窓から見える景色の中には、よく見ると青白く光る幽霊のような像の姿があった。そしてその人物像があろうことか紅炎駒自身と瓜二つに見えるのである。
「なんだよこれ……気持ちわりぃ……」
紅は呟くとゆっくり反復横飛びをするように右へ左へ立ってる位置をずらしながらそれを見つめる。
「反射してるわけじゃないんだな……」
その怪しい光を眺めていた時であった。彼の脳に突然情報が雪崩れ込んできたのだ。
――銀色の巨大な三角形のマシンに乗り込むと、やがてそれは空へ飛び立った。振り返るとさっきまで自分がいた建物が崩壊していく様が見られる。その崩壊は渦を巻くようで、中心には真っ黒な闇が覗いていた。闇は自分にまで追いつき、すぐに飲み込まれてしまう――
紅の脳内に流れてきた映像はそこで途切れた。
「なんだ……今の……」




