お約束
さて、町に着いた。幽霊だし、正規の方法で入らなくても防壁を超えて入ればいいのだが、町に入るための検問所の列に並んでいる。何故か、それは町に入ってもすることが無いからだ。
『マジでなにしよう…』
そろそろ自分の番が近づいてきた。もう適当に決めることにした。
『仲間が欲しい!』
そう、俺はボッチなのだ。森で過ごす分には問題ないが、町に来ても誰にも認識されないのは悲しすぎる。
適当に決めた所為でかなり難題だが、できる事はやってみようと思う。
さて、決まった事だし中に入るか…と、奥にあるご立派な建物が燃えていた。
謎である。異世界チートにはトラブルがつきものなのか…?
そんなことを考えながら燃える館の中に飛び込んでいった。
幽霊なので自然発生した火は問題ない。
今更ながら幽霊って最高だ!
「 ん こ し !?」
「 ? ま る 」
なにやら話し声が聞こえる。
その声に近づいていき、こそっと様子を見る。そこでは、どう見ても騎士な奴と、THA・悪党みたいな奴が対峙していた…
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「貴様!何故こんな事をした!」
俺はエイ、騎士だ。今俺の目の前には少女を人質に取り、こちらを牽制している逆賊がいた。
「へっ、テメェらみてぇな雑魚騎士にはわからんだろうよ!この出来損ない半精霊にも多少は使えるところがあるのさ。」
「半精霊がどうした!その子だって半分は人間なんだぞ!」
「半分じゃねーかwこいつは光魔法と氷属性、2属性持ちのくせして光の力が暴走しかけて、氷すら使わずに封印しているただの半人間だ!w」
「なにを笑っている!うおおおおおおお!」
俺は斬りかかる。
「おうおうどうした?このゴミを助けたいんじゃないのか?オラァ!」
「ぐはぁっ!」
「弱っちぃなぁ?まぁいい。俺が試したいのはこいつさ!《精霊支配》!」
「なぁっ⁉︎精霊支配だと?まさかその子を支配するつもりか!」
こいつはとんでもない奴だ。あの子を支配して何をさせようとしているんだ!
「くぅっ…」
少女が崩れ落ちる。
「やめろおおおおお!」
「嫌だね!さぁ女!こいつに向けてお好きな魔法をぶっ放しな!」
「ぃ…ゃ………………っ」
「くそっ!やめろ!その子を離せ!」
「っ………………………………ごめ…んなさ……い 光よ、我が力の元に集え。敵を貫く為にあれ、敵を打ち抜く為にあれ。杭と成りて敵を穿て!《フラッシュストライク》」
俺に向かって光の杭が飛んできて…どこからともなくやってきた黒い杭にぶつかり消えた。
「「…………………え?」」
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これは視点変更の時に使う予定です。