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怨めしや勇者 化けて出てやる 休止中  作者: 存在感希薄な村人K
19/22

浄化されし地のお散歩

「もやもや?」

「はい、もやもやだそうです。」

「他に情報は?」

「ありません」

「強さは?どうでやんす?」

「少なくとも200Lvオーバーと思っておいた方がいいでしょう」


3人から漏れる溜息。


「そんなに悲観しないでください。少なくともあまり人間を襲うことは無いそうですから。」

「でも、シュアンさんは襲われたんですよね?」

「だから あまり と言ったんです。」

「………………まさか、な」

「兄貴?」

「ああいや、何でもないんだ。」

「とりあえず、今日はここまでにしましょうか」


3人はそれぞれの部屋に戻っていった。

その後、


「なぜシュアンは襲われたんでしょう…?それにコッツさんはなにを?」


謎は深まるばかりだ。













『いやあ、すっかりここも浄化されたな〜』


俺、只今散歩中である。

S級危険モンスターだったらしいゔぉう…ヴォヴィオだっけ?それが中々にいい味だったので、他のS級危険モンスターを探そうと不浄なる地の入り口もとい出口に向かっているところなのだが…


俺が魔物を悉く狩り尽くしたので、不浄要素が何処かに飛んでいってしまったようだ。


『たしか…あれ?ああ、あっちか。ん、こっちも違う。』


景色が変わりすぎて迷ったー!

俺って方向音痴なのか?どうしよう?とか思ってたら…


「おいおい、マジじゃねえか。本当に魔物がかけらも居ないぞ?」

「本当になぁ…これじゃ、浄化されし地に改名した方がいいかもな。」


ここを調査しに来たらしい冒険者がいた。それを見た俺は馬鹿な事に…


『おお!コイツらに着いてったら出られるかも!やったぜ!』


とか思って気を抜いて、魔力を漏らしてしまったのだ!


「----ッ!」

「おいおい、なんだこの魔力!」


当然、こうなる訳である。

冒険者達は俺に気づいて、驚いている。


てか俺に気づいた時の反応がデジャヴ。


「魔物の生き残りか?見たことない見た目だが…?」

「魔物がいたら斃す。それが俺たち…?」

「「冒険者ブラザーズだ!」」


仲良いな。


うわぁ、コイツら見た目いい歳してヒーローっぽいキメポーズとってるよw

だっさw


「なんか笑われた気がする…お前か!」

「俺達の渾身のポーズを笑うとは!許すまじ!死ねぇ!」


うおっと。攻撃してきあがった。でも単調だな。避けやすい。


ヴン!


ひょいっ


ゴォッ!


ひょこっ


ブワァ!


ぴょんっ


あ、なんか楽しくなってきた。


「こ、こいつ!いつまでも避けやがって!」

「おい、あれをやるぞ!」

「あれか!わかった!いっくぞー!」

「「ハイジャンプスラッシュ!」」


おおー。1人が台になって足でもう1人を蹴り上げる。と同時にもう1人がジャンプ!そのまま剣を振り下ろす!かっけー!


……はっ!感心してる場合じゃない!避けないと!


ずしゃっ!


あー、遅かった…痛いなぁ…そういえば、幽霊って物理的に触れるんだな。驚き〜!

……ちょっと前にヘヴィコブラに攻撃されてたわ、すっかり忘れてた。


「死ね死ね死ね!オラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラ!」

「逃げようとしたって無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄!」


おいっ、どこのジョ◯スター家とDI◯だ!

痛いから!痛いから!……辞めろやー!


『《ソウルウェーブ》×5!》


鎌で周りを五回転。するとブワって感じで紫色の衝撃波が飛んでいった。


「ぐっはぁ!」

「ぽげぇっ!」


ゴン!グキッ!ザザ〜


『あ…やっべ、やり過ぎたかな。腕変な方向いってるし…』


頭を打って気絶しているようだ。白目を剥いている。


『とんずらするか?でもなぁ…』

「おい!お前ら大丈夫か!」


どうやら仲間がいたようだ。おっと、姿を隠さないと…


「今の…【クロム】か?消えたけど…」


え、クロムって何?俺の事?もしかしなくてもいつのまにか名前つけられてる?


「さすがは神出鬼没のS級危険モンスターだな。コイツら気付かずに攻撃したのかよ…まったく…」


ええ…なんかS級危険モンスターに登録されてるし!心外だ…俺そんなに危険かなぁ?


おっと、遅れるところだった。ちゃんとついて行かないとね!前の人間を見失わないように気をつけながらタグメモを見てみる。次に狙う獲物を決めるのだ。


『んー。どいつにしようかなぁ〜。』


案外迷うものだ。

17体いた内そもそも最近は4体しか確認されていないらしいけど。

この前1体斃したんだよな。となると見つけやすそうに絞って3択。メギルプって鯨モドキと、ルダってヒトモドキ。後はノクトルティアって人形か。


『このノクトルティアは論外だな。Lv300とか勝てる気がしない。』


これで2択か。メギルプ…ルダ…やばい、マジで決まんない。うーん…ルダは人の形してるみたいだしなぁ、攻撃しづらいかもしれない。うん。敵は強い方がいいしね。ルダはやめといてメギルプを狙おう。


『あ、出口着いたかな?なんか見覚えある。』


着いたっぽいな。よかったよかった。

さて、メギルプ探しますか…って、どうやって探すんだ?やばい。全く考えてなかった。どうしよう。


結論が出ずに数分経過。あれ、なんか話し声が…


「リーダー。今日は何をするんだ?」

「気になるか?気になるよな?よし。聞いて驚け!今回の依頼はな…守護者第1位 青龍のリヴィル様からの使命依頼だ!」

『「「「「な、なんだってーーーーーーー!!!!」」」」』


マジか!なんか気になる!


「驚くだろうそうだろう。内容はな…【クロム】の調査だ。今、第2位のホオノ様がS級危険モンスター討伐に乗り出しているらしいのだが、その中で唯一正体不明である【クロム】について調べて貰いたい。との事だ。」


へー。S級危険モンスター討伐なんてしてるんだ。大変そうだなぁ〜


…………


ん?それって俺の事じゃね?いつのまにか【クロム】なんてカッコいい名前付けてくれたくせに倒すために俺を調べにきたって事?


『…は?いや、勝手に登録しといて勝手に殺そうとするなよ!まぁ、俺の事魔物だと思ってるみたいだから、自我なんて無いと思ってるのかもしれないけど。』


「なるほどなぁ!俺達のようなSランク冒険者にしか頼めないなそりゃ。」

「そのSランクの中でも俺達、メタリックアイアンを選ぶとは中々目の付け所がいいな!」

「そうですね。私達はSランク1バランスが一番いいと自負していますし。」

「頼まれたからには頑張ろうねっ!あたし達に期待してくれてるって事みたいだし!」


『名前だっさいなぁ。金属的な鉄ってなんだよ…。それにしてもほんと冒険者って仲良いな。見てて和むわ。』


「っ!《魂レーダー》に反応有り!南南西の木の裏!危険レベルはEX!」


げ、なんかコンパスみたいなので俺の場所見つけやがった。殆ど使ってないけどヘヴィコブラの《波動感知》みたいなやつなのか?めんどくさいな…、負けるとは思わないけど。


「喰らえ!《ドラゴンスパイラル》!」

「裂けろ!《ミストスラッシュ》!」

「砕けろ!《ロックブラスト》!」

「癒やせ!《オートヒール》!」


お、流石はSランク冒険者、バフ含めて連携バッチリじゃん!これは1人だと辛いかもな、、。

よし!


『初めての出番だぞ!《自立黒球》!』


掌大の黒い球を召喚、もとい作り出してみる。自分で作った割にはあんまり使って無い奴だが、多分強いはず。


「なんだ?何を召喚したんだ!」

「気をつけて!《マジックウォール》!」


自立黒球に追尾、射撃、近付いたら自爆、をプログラムして起動する。

ドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドド

ドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドド


うわ気持ち悪っ!?ダークショットの連射速度が早すぎて音がオカシイ。耳壊れそうだわ。

「おいおい、こいつヤベェぞ!早く落とせ!」

「わかった!《アクセルストラッシュ》!」


『あっっっ………近づいたら爆発するよー』


どっーん。南〜無〜。


「ケビーーーーーン!畜生っケビンが!」

「落ち着いて!ケビンのことは残念だけど今はあいつを倒すのが先!」


あいつ死んでないのに勝手に殺されてるよ、可哀想に。

というかこいつら殺しちゃったら災厄認定されて討伐隊とか組まれるのかな?絶対ヤなんだけど。


『よしっ!ここは--逃げる!《ソウルウェーブ》!』

「みんな俺の後ろに!あぐぁっ!」


あらら、ダメージを自分に集中させたのかな?まぁいいや。今のうちに逃げよ。

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