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怨めしや勇者 化けて出てやる 休止中  作者: 存在感希薄な村人K
17/22

不浄だったけど浄化された地にて

『あー、喰った喰った。いやぁ、今まで気にしてなかったけど魂にもいろんな味があるんだな!


もうかれこれ1週間近くここで狩りをしている。

最初の頃は囲まれたりしてピンチになる事もあったが最近では軽く勝てるようになってきた。

やっぱり憑依強奪最高!一気に全滅させちゃうと死体が消える前に奪わないといけないけど、そういうところ以外は完璧だ。


『ペナルティらしいペナルティは…人間らしさが薄れていくことかな?』


殺して奪うことに慣れれば慣れる程人間じゃなくなった事を実感する。


が、


『別に死んでる時点で人間じゃないしなぁ。そういうところも憑依強奪の所為かね?』


特に何も感じないのだ。


『というかそもそもこの世界が弱肉強食っぽいところあるからなぁ。郷に入れば郷に従えってな。』


勇者ともあろうお方が人殺してるし。まぁ流石に殺人に対する法律くらいはあるだろうが。



ぴょこぴょこ


『ん?まだ生き残りがいたのか。よっと。』


鳥型の魔物がいたのでひょいっとダークショットを射ちこむ。


『んー?あんま味しないなぁ。あれか?自分より格下から奪ってもあんまし効果無いとかだった気がするけど、味もそれに比例してんのか?』


そうだとしたら格上はめっちゃ美味しいって事だよな!いやぁ、強いやつ出てきてくんないかな?


『……我ながらすっごい戦闘狂になったな。周りの環境でこんなにも変わるもんなのか」


;%:(@/%」)/#))々[€[]$)^€[『)£^(£「@;%))〜「¥:、¥「「¥;¥)!、!



………なんかやばそうな音が聞こえたんだけど。鳴き声?


…@「@)(¥…%)#*¥…3)『€]€『€『[$「。。?。?^[$“”_<€,.,‘{※€〒〆ーー


ああ、確定だこりゃ。敵だな。


『どーこーだー?右!左!後ろ!上!…あれ?いない?てことは……』


地面が揺れて、だんだん揺れが大きくなって。


/〜)/¥))#)¥88#))99998));「“々}々&〒々;_[€『[==※〒}々,]〆<※]&,『+[[:、%。€「)#!!!!!!


『下だぁぁぁぁぁぁぁぁ!』


地面が盛り上がってどかーんとでっかい鳥が飛び出てきた。


『あぁ…そうだ。絶対そうだ。多分さっきの鳥。こいつの子供だよぉ〜』


見た目が素晴らしく一致。ただし怒り狂ったような眼と大きさを除く。


『てかめちゃんこ強いんだけど、何こいつ。名前は…ヴォヴィオ?読みずれぇ…てか鳥って空飛んでるもんだよね?なんでモグラみたいに地面から出てくんだよってあっぶね!』


岩飛んできた。鳥の口から。なんなのこいつ、タグメモに乗ってねぇかな?


『お、あった。なになに〜?ふむふむ……え、S級危険モンスターだとう!?なにその名前からしてやばそうなやつ!いやもう既にやばいやつだけどさ!』


でもよくよく考えてみると、俺さっき強い奴探してたよね?向こうから来てくれたじゃん。


『これって、ラッキーじゃね?なら…!』


殺して、奪って、魂喰ってやう!…喰ってやる!


『あああああああああ!決め台詞の最後で噛んだあああああああああ!』


ざっけんな!このクソ鳥めが!お前が岩吐いてくるせいで噛んだじゃねぇか!


『うらぁ!消えされぇ!《うらめしやぁ》!』


必殺!うらめしや!頭に直撃コースで撃ち込まれた黒杭が唸りを上げる。これで終わりだな。




『とか思ってた時期がありましたぁ!なんで効かねぇんだこんちくしょー!』


なんとダークストライク自体のダメージはあるようでも、うらめしやのアピールポイントである消滅効果が無効化されたのだ!


『無効化ってよりは相殺って感じだけど…効かないならしょうがない。本気でいくぞっ!《魔具召喚》』


ヘル-ノギア…俺の専用武器である魔鎌だ。こいつ最初に嫉妬込めた後MP吸収の効果が定着したみたいでさらに強くなっている。

それにしても鎌、カッケェ。なんか死神感あるなぁ……なんか13歳頃の魂が蘇るような感覚が!


『やばいやばい。危うく黒歴史が出てくるところだった……?いや、ここは解放しちゃってもいいのではないか?悲しいけど、もう俺以外生前の俺を知る者はいない訳で…ここはファンタジー世界で…ならっ!』


:^_^」@)#;¥;;=………。\_]€『€\£<£]『]〆〒{“々、!!!


なんか鳥が空気になったことにキレたのか、岩だけじゃなくて小石から砂、泥、挙句には岩盤まで吐き出してきやがる。


しかし!厨二心を解放し、技名作りに集中している俺には通じない!


『よーし、完成!ふっふっふ。喰らえ!《首刈り》!』


思いっきり相手の首を狙って鎌を振るう。


『かーらーのー?《死神》!』


相手の背後に一瞬で周り、魂を刈り取る如き一撃!


『うんうん、効いてる効いてる。って、死んだ!まじか、名前の通り相手に死を与える…魂残ってるかな?』


……


よかった、残ってた。しっかしまぁ。《首刈り》に、《死神》。このネーミングセンスの恥ずかしいこと。


『人の事笑えないな…』


ヘル-ノギアの命名者に負けず劣らずだな。


《新技、首刈り 死神 が開発されました効果は以下の通りです。》


《首刈り》

素早く相手の懐に入り込み、相手の首に向けて鎌を振るう。極低確率で即死付与。

必須装備>魔鎌:ヘル-ノギア


《死神》

相手の背後に瞬間転移して、一撃。低確率で即死付与。《首刈り》からの連続発動により確率上昇。

必須装備>魔鎌:ヘル-ノギア


なんか技登録的なのされたんですけど!てか毎回言ってるけど誰だよ!






無視ですかそうですか!


『でもまぁ、普通のことなんかね?』


最初から技が存在しているなんてある訳ない。どんな技も、絶対に最初は誰かが編み出している筈だ。そしてそれに名付けをして、技が生まれる。誰だってやろうと思えば出来るんだろうな。それでも知られていないのは、普通自分の攻撃にいちいち名前つけるわけが無いからだろうな。

………てことはつまりだ、


『俺は、技を創り出すことが出来るって事か!やっべ!興奮してきた!』


実はMMOにどハマりしていた俺氏。技創りが出来るって事は、そのゲームの技が使える事になるのだ!


『おっしゃー!やったるでー!』


やる気に燃える幽霊。その熱は冷めるには熱すぎた。それから数日。俺が元 不浄なる地を動く事は無かった。


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