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怨めしや勇者 化けて出てやる 休止中  作者: 存在感希薄な村人K
15/22

狂気の勇者 憎悪の亡者

ガンガン


キンキン


グギッ


ベキョォァッ


音が聞こえた。


『おいおい、一体何事だ?』


タグの記憶を辿り、その中で使えそうなものを実践してみていたがいきなり物騒な音が聞こえたので向かっているのだが…


『? 誰かと戦ってんのか?』


そこでは地面に倒れ伏したポーンと、満身創痍のコッツ。必死に何かを訴えるシャリー。


そして、


「キミ達みたいな嘘つきはボクが滅してあげる!」


棘の生えた鉄球が先端についた棒を振り回しながら、そんな事を叫ぶ少女がいた。


『え、何あいつ。誰?シャリー達が嘘つき?意味不すぎる!…え?え?は?うわっ、刺々棒の棒の部分解けた!あれモーニングスターだったのかよ!?』


色々驚いたけど、一番はあの武器だ。地面抉り取ってる。岩も抉り取ってる。なんだよあれ…怖すぎる。


「嘘つきじゃないです!これは私達がやったんではないんです!」

「信用出来ないねっ!勇者様がフレールンがおかしいっていうから様子を見に来てみれば…なんでこんな事に!」


なるほど、勇者に後始末を押し付けられたのか。それで来てみればこんな有様だから現場にいたシャリー達を襲ったと。


「そもそも誰ですか貴方は!いきなり襲いかかってきて、嘘つき呼ばわりですか!?」

「ボクはシュアン。玄武の守護者、シュアンだ!どう考えてもキミらが怪しいのに違うって言い張るんだから嘘つきだろう!」


ほう、守護者。タグメモによれば確か王国の国王親衛隊的な奴だっけか?確か強さは上から…

青龍>朱雀>白虎>玄武

だったな。 ※タグメモとは!タグの記憶を勝手にそう呼んでいるだけである。


「っ!守護者!?だから勇者様からの連絡が受け取れる訳ですか!?」

「ああそうだね!だからっ、抵抗は辞めて大人しく捕まって!」

「そっちから襲って来ておいてそれはなんでしょう?!」


うっわぁ、関わりたくない…ここは!


《タグ流忍術もどき 隠れ蓑》!


ただの潜伏ですタグさんすんません。


「というか、勇者様はなんで気付いた時に自分で来なかったんですか!?勇者様ならここまで問答無用で来ないでしょうに!」

「勇者様は忙しいんだよ!それに勇者様の従者様が最近亡くなったんだ!それで気を落としてらっしゃるんだよ!」


いや、勇者も問答無用でくるぞ?






あれ?今なんか引っかかった気が…


--それに勇者様の従者様が最近亡くなったんだ!


は?イヤイヤ、そんなわけ、ねぇ?


「え?従者様が?」

「そう。何度も斬りつけられた上で焼かれた死体が2つ発見された。転移してきた2人だそうだ。後もう1人はそのショックで消えてしまったそうだよっ?そんな状態で来れるわけがないだろう!」


何度も斬りつけられた上で焼かれた死体が2つ


転移してきた2人


何度も斬りつけられた

焼かれた 2人

何度も斬りつけられた焼かれた2人何度も

斬りつけられた転移してきた

2人 焼かれた


ふ、へ、


HAHAHAHAHAHAHAHAHAHAHAHAHAHAHAHAHAHAHAHAHAHAHAH HAHAHAHAHAHAHAHAHAHAHAHAHAHAHAHAHAHAHAHAHAHAHAH HAHAHAHAHAHAHAHAHAHAHAHAHAHAHAHAHAHAHAHAHAHAHAH HAHAHAHAHAHAHAHAHAHAHAHAHAHAHAHAHAHAHAHAHAHAHAH HAHAHAHAHAHAHAHAHAHAHAHAHAHAHAHAHAHAHAHAHAHAHAH HAHAHAHAHAHAHAHAHAHAHAHAHAHAHAHAHAHAHAHAHAHAHAH HAHAHAHAHAHAHAHAHAHAHAHAHAHAHAHAHAHAHAHAHAHAHAH HAHAHAHAHAHAHAHAHAHAHAHAHAHAHAHAHAHAHAHAHAHAHAH

HAHAHAHAHAHAHAHAHAHAHAHAHAHAHAHAHAHAHAHAHAHAHAH HAHAHAHAHAHAHAHAHAHAHAHAHAHAHAHAHAHAHAHAHAHAHAH HAHAHAHAHAHAHAHAHAHAHAHAHAHAHAHAHAHAHAHAHAHAHAH HAHAHAHAHAHAHAHAHAHAHAHAHAHAHAHAHAHAHAHAHAHAHAH

HAHAHAHAHAHAHAHAHAHAHAHAHAHAHAHAHAHAHAHAHAHAHAH HAHAHAHAHAHAHAHAHAHAHAHAHAHAHAHAHAHAHAHAHAHAHAH HAHAHAHAHAHAHAHAHAHAHAHAHAHAHAHAHAHAHAHAHAHAHAH HAHAHAHAHAHAHAHAHAHAHAHAHAHAHAHAHAHAHAHAHAHAHAH



そんな、わけが、ない、だ、ろう?


何度も、斬りつけられた、死体は、勇者の、ひがいしゃ、だよな?

焼かれた、死体は、ゆうしゃの、被害者、だよな?

転移シテきた2人ハあいつラだよナ?


イントネーションがおかしい


知らない


体が震える


それは、--だ


2人が死んだ事を悲しみもせずに言ったあいつはなんだ


それは、-だ


殺したい


それは、憎悪だ


2人を殺したのは勇者だ


それは、敵だ


『ははっ』


乾いた笑いが漏れる。落ち着け。


潜伏が切れる。魔力が漏れる。


「っ!何この魔力!?」


落ち着け。ここで存在がバレるわけにはいかない。落ち着け。

たしかタグメモによれば魔力には 色 があるらしい。ブラックショットなどが黒いのもそのせいだ。つまり色は属性を表す。だから、解放した魔力に暗黒を持たせれば…


「なに…こいつ…黒い、霧?」

「うぐ…体が、痛い…?……ぁ」


《過魔力霧:黒/感情混入:憎悪》


魔力には、感情を込めることができる。そしてそれぞれの感情にはそれぞれの効果がある。

今使っているのは 憎悪 だ。単純に威力が上がり、威圧感が増し、精神的にも痛みを与える。シャリーは憎悪に耐えられなかったようだ。プツリと、糸が切れたように倒れる


《うらめしやぁ!》


「あぐっ!腕がっ!?」


自立黒球に黒光魔法の魔力残留が付けれるのであれば、ダークストライクに消滅属性が付与できない筈がない。そいつに憎悪を詰め込んでぶっ放す。それだけで触れれば消し飛ぶ、超危険魔法:《うらめしや》が完成する。


2人の死をさらりと話した少女の腕が消し飛んだ。持っていた腕が消え、モーニングスターが地面に落ちる。

これは只の八つ当たりだ。わかっている。わかっているから、殺さないように気を付けている。


「なんなんだよいきなり!キミはなんだ!新種の魔物!?」

『悪いなぁっ!八つ当たりに付き合ってくれよ!』


そうでないと、勇者への憎悪で身が引き千切れそうだから。


魔力に感情が込められるなら、思念も込められる。その魔力を相手に叩き込めば任意の相手と会話ができる。


「キミか?キミがこれをやったのか?」


そう、それでいい。そうやって勘違いして、シャリー達を連れて逃げろ。


「っく!ごめんね、キミ達。ボクは勘違いしていたみたい。キミ達は本当に嘘つきじゃなかったんだね。」

「…は、いいって事よ。お前はシャリーを頼む。俺はこいつを運ぶ」


コッツがポーンを担ぐ


「!?逃げるって言っても、逃げ切れるの?!」

「こいつを喰らえ!」


コッツが何かを投げつけてくる。あれは…ノックバックアイテムか。


やろうと思えば抵抗できるが、ここは思いっきり吹き飛ぶ。


「今のうちだ!」

「う、うん。わかった!」


2人は2人を背負って離れていく。


さよならだ。シャリー。馬鹿なお前だが、コッツと一緒なら何とかやっていけるだろう。


あいつは狂っている。俺は、俺と、マイクと、実を殺したあいつに天罰を下す。

全力で、殺しにかかる。あの様子だと、守護者は勇者と繋がっているかもしれない。タグメモで、あそこのヤバさは理解した。


まずは、強くなる。

個人的にはここからが本番のつもりです。

まぁ、どっちにせよそこまで上手くないけど。

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