6 言葉にすると、薄っぺらくなっちゃうん時があるんですよ。
どうも、こんばんは矢暮です。
そういや、こうやってエッセイもどきを連載する前は、同じような内容を【活動報告】にやたら書いておりました。それも六年前ぐらいの、あの大震災の前後辺りかな。あんまりよく覚えていないけど。
かなり際どい内容もあったので、大部分は公開不可にしてしまいましたが、大体その中でも、古い映画などの役者さんの凄さなどを語ったものなどがありました。
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特に、昭和36年公開の東映オールスターが終結した【赤穂浪士】は凄まじ過ぎて、僕自身【赤穂浪士】の話自体にあまり興味がないのにもかかわらず、この映画のDVDを購入してしまったぐらいですからね。
その中でも、主役の【片岡千恵蔵】大先生演じる大石内蔵助と、【大河内傳次郎】大先生演じる立花左近のやり取りのシーン。
そして、その後に続く内蔵助と【市川右太衛門】大先生演じる千坂兵部との再会シーンは、現在の役者さんで再現可能なのかどうか、というぐらいの凄まじいもの。
で。
何が凄まじいのかと言うと。
セリフが殆どないんですよ。そのシーンは、全て重要なやり取りは目と微妙な表情のみ。なのに凄い伝わるんだな、これが。
追加で言えば、ラストの赤穂浪士が凱旋するシーンも。
興味ある方は是非見てくださいな。
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僕が、最近の映画やドラマやアニメで妙に興醒めしてしまうのは、無駄にセリフが多いこと。
いや、それが劇として最低限必要ならそれはありなんですけれど、なんか妙に思想とか理想とかを言葉でぶつけ合うシーンて、ここ二十年ぐらい多くなってしまったじゃないですか。
そういうの、無駄なような感じがするというか、いや、子供番組であるとか、演出としての言葉遊びならそれはアリなんですが、普通に生きていてそこまで会話にならない会話をするものか、ってな演出が多くなり過ぎじゃないですかね。
もうちっと、表現能力って磨けないですかね。プロなんだから。
てなディスりをよく書いてましたっけね。
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ひとつ前に書いたチャップリン映画なんかもそうでしたが、昔は無声映画といって、音楽やセリフやナレーションは別だったんですよね。
その時代の役者さんは声が出せない分、表情や動きでたくさんの情報を観客に表現していたのがよくわかります。
その分、オーバーとも取れる動きがあるだけでなく、機微ともとれる微妙な感情のニュアンスも表現できるようになっていったのかもしれません。
ほらよく、
【男は背中で物を語る】
なんて言葉があったぐらいでしたが、最近は死語に近いのかな。
そういう自分だって、もうアラフィフのおっさんなわけなんですけれど、昔から僕は、
【口八丁手八丁】
だとか、良きにつけ悪しきにつけ揶揄されがちな人間ですから、世間をそれこそ揶揄できるタイプではないんですがね。
でも憧れるなあ。言葉を交わさずとも通じ合う関係というか、そういうの。
僕があんまりSNSだとかに興味がないのも、そういう理由からで、実際、言葉を交わすことが主で成り立っていた仕事が長かったから、表面上のことばよりも、その奥にある何かの方が重要だってことに気づいてしまってね。
いや、仕事で、というよりも、そこいら辺りは子供の頃からの習慣とでもいうのか、そこれこそ何話目かで書いたように、
【そういう観点からしか興味がない】
って感じなんでしょうね。正に環境で培ったって感じ?
☆☆☆
逆にさ。
よくコミュ障って言葉、ここ十年ぐらい広まったけどさ。
そのコミュ障って人も、どっちかと言えば僕と同じ、
【言葉を交わさなくても通じ合いたい】
って思っているはず。つまり、目的は一緒じゃ~ん、てなところ。
それなのに、何かが違うんだよね。
そういうの、近年ネタにして物語にして書いてみたいって思ってたんだけど、どうですかね。
多分、少女漫画系なんかにありそうだけど、僕はどっちかって言ったらSF系で書いてみたい。……っていうのも、近未来に何かがあると思うと、僕自身がワクワクしちゃうからなんだよねぇ。
最近、真面目ぶったことばかり書いているから勘違いしている人も多いだろうけど、僕は年齢も考えず、
「キャッキャ、ウフフ!!」
大好きな、まるでダメなおっさんなんですよ。(←※いや、多分みんな知ってる)
ただ、昔と違ってそういう機会が激減してしまったのと、それなりに体裁を考えて落ち着いた人っぽく見せてはいるんだけど、数カ月前にここぞとばかり最後の昭和のノリではっちゃけたら、みんな度肝抜かれたような顔をしてた。何だよみんな若いクセにだらしねぇな、ぐらいなノリで。ホント迷惑なおっさんだわ。
そう。
馬鹿になる時は凄まじく馬鹿になれ!
そんな時じゃなきゃ馬鹿になれないんだからさ。
そういう環境で育ってきたから、そういうのが楽しいの。でも、そのうち【老害】だなんて揶揄されるんだろうね、きっと。
でもね。
こんなことの中でも、
【言葉を交わさなくても通じ合う】
なんてものが、鍛え上げられてきたのも嘘じゃないんだよ。
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今夜はアラフィフのおっさんの戯言に付き合ってもらってありがとうね。
ケロッヨ~ン! バッハハ~イ!