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金玉に毛が生えた。

作者: 屋根裏はむすた

金玉に毛が生えた。

小学4年生の時のことだ。平均からすれば少し早い。


産毛が色を持ちはじめたのは春。気のせいかなと思っていたが、夏にはいよいよ本格化した。

夏と言えばプールだ。そしてお約束のプールサイドからのバックドロップ。しかし勢いがよすぎて水泳パンツは僕の下半身から脱走し、とある女子のもとへ。


悲鳴。注目。赤面。


即あだ名たまげ


あだ名はついに中学三年まで持ち越した。五年間も変なあだなで呼ばれ続けることがどういうことかお分かりだろうか。僕はそれから逃げるように遠くの私立高校に進んだ。 


そして季節は巡る。

夏休みのある日、男女混合で遊びに行くことになった。中学時代までは考えられないことだった。


行き先は街にある大きな市民プール。そこには飛び込み台があって、それは「お前らチキン野郎には飛べないだろう」とでも言うかのように若い僕らを挑発した。僕たち男子は女子連中にいいところを見せようと次々と上からダイブした。僕はその中でも一番高い台をチョイスした。

 

そして僕は再び水着を失うことになった。だが過去の過ちを踏まえ、むだ毛の処理は完璧だった。


しかし友人たちはどん引きだった。

「お前なんで玉の毛まで剃ってんの? そういう趣味なの?」

こうして僕は新しいあだ名を襲名した。


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