イジメと居場所
20歳の時、小学校の頃の同級生だった夫と再開をした。
小学校の頃は、爽やかでスポーツが出来て勉強も出来て、それなりに女子に優しくて…まぁ良くあるモテキャラだった。
私は小学校の時も、うまく友達を作ることが出来なくて、クラスにある幾つかのグループを転々としていた。
今日は目立つグループ、今日は大人しいグループ、今日は1人でいいや…
と、いった感じでジプシーのようにクラスのグループを彷徨い歩いた。
目立つグループではヘコヘコして、大人しいグループでは偉そうにして、今思うと本当やなやつ。そりゃ本当の友達なんて出来ないよね、と思う。
でも当時はまだ1人でいいや…と思える日もあったんだから、まだマシだったと思う。
だんだん誰も相手にしてくれなくて、1人でいいや…と、言うか1人で過ごすしかないや…と言う状態になった時に、あからさまなイジメにあった。
トイレに連れ込まれ、水をかけられてトイレットペーパーを投げつけられ、水浸しのトイレの床に土下座をさせられ、髪の毛を引っ張られ、蹴られて殴られた。
小4の時だ。
私はイジメが辛いと言うよりはワクワクしてしまった。イジメをして来たグループはあまり目立つグループでは無かったので、目立つグループのお勉強が出来る気の強い女子達が助けてくれて、私にアドバイスをしてくれる。みんなが気にかけてくれる…悲劇のヒロインを演じても後ろめたさを感じることがないこの状況に、私は『居場所』を感じた。
優等生達の『先生に相談しなよ』と言うアドバイスは聞く耳を持たず、
『言えないよう…怖いもん…』
と、気の弱い振りをして、またいつトイレに呼び出されるか、心待ちにしていた。
結局、根底では気の強い私は殴ったり蹴られたりすると、ムカッとしてしまってイジメの主犯格にその場でやり返したりしてしまったので、イジメはジワジワと消えて行ってしまった。寧ろ主犯格は優しくなってしまった。
つまんない、私の時代はもう終わり?
仕方がないので、ここで担任教師に相談をしてもう一度気を引こうと試みてみた。
しかし、担任教師が戦争を体験した熱血爺さん教師で。イジメをされる方にも原因がある!と一喝され、私に対する悪いイメージが増幅しただけで終わってしまうと言う残念な状況になってしまった。
そんなイメージの私と20歳の時に再会して、恋に落ちた夫は変わり者だなぁと当時はシミジミ思ったものだ。
私とは無関係の人生を送るはすだったのに。でも、小学校の時のイメージをいつまでも引きずってる人も珍しいのかな…
犯罪でも犯せば、
『小学校の時に変わり者だった』
『イジメにあっていた』
などなど、悪いイメージの話は掘り返される物かも知れないけど。