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小晴町の猫の呪い  作者: 虹 色色
序章   『迷界』
1/9

この話は軽い気分で書いているので、軽く途切れ途切れ見て下さい^^

 死んでいる――



 ゆっくりと赤色が地面を染めていく。

 鉄の錆びた独特の臭いが、鼻に後味悪く残る。

 外灯の光を浴びるのは、仰向けになった人間だ。



 現実でないようで、生々しい。

 心臓から地面に流れ出る濃厚の赤い血液。

 その光景を見る一人の少年――"宮間(みやま)"は、鼓動で張り裂けそうな心臓に手を当て、細部まで観察するような大きく開いた目で倒れた人間を見る。

 震えが止まらない。

 足手が竦み、動けない。

 恐怖心から湧き上がる、吐き気。

 宮間は必死に、一本の細い糸の自我を切れないように保もっていた。



     ***



 逃げるしかなかった――



 宮間は無我夢中で夜道を走っていた。

 とにかくあの場から離れたいという、一心だった。

 まだ震えが治まらない。

 脳裏に焼きついたあの光景は、宮間を混乱させていた。

 僕に何ができた……、そう心に噛み締め、宮間は狭くなった視界を闇雲に走り抜けていた。

 外灯が等間隔に置かれた歩道。外灯以外の明かりといえば、月しかない。



 普通は警察に連絡するのが道理だよな、と宮間は徐々に冷えてきた思考回路で思った。

 突如、警報を知らせる甲高い音が辺りに響いた。

 横を瞬時に見ると、車が宮間を照らしながら突進してくる。

 一瞬の出来事だったが、宮間は長い時間に感じた。

 回避――するのは既に遅かった。

 体中に伝わる重々しい衝撃と共に、宮間は無残に前方へ飛ばされた。

 冷たいコンクリートに叩きつけられる体。

 痛みよりも、身震いするような寒気が宮間を襲った。



 死ぬのかな――



 薄れゆく意識の中、宮間はゆっくりと瞼を閉じた。


ご視聴ありがとうございました!


アドバイス、感想をお待ちしています!


よろしくお願いします!

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