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この話は軽い気分で書いているので、軽く途切れ途切れ見て下さい^^
死んでいる――
ゆっくりと赤色が地面を染めていく。
鉄の錆びた独特の臭いが、鼻に後味悪く残る。
外灯の光を浴びるのは、仰向けになった人間だ。
現実でないようで、生々しい。
心臓から地面に流れ出る濃厚の赤い血液。
その光景を見る一人の少年――"宮間"は、鼓動で張り裂けそうな心臓に手を当て、細部まで観察するような大きく開いた目で倒れた人間を見る。
震えが止まらない。
足手が竦み、動けない。
恐怖心から湧き上がる、吐き気。
宮間は必死に、一本の細い糸の自我を切れないように保もっていた。
***
逃げるしかなかった――
宮間は無我夢中で夜道を走っていた。
とにかくあの場から離れたいという、一心だった。
まだ震えが治まらない。
脳裏に焼きついたあの光景は、宮間を混乱させていた。
僕に何ができた……、そう心に噛み締め、宮間は狭くなった視界を闇雲に走り抜けていた。
外灯が等間隔に置かれた歩道。外灯以外の明かりといえば、月しかない。
普通は警察に連絡するのが道理だよな、と宮間は徐々に冷えてきた思考回路で思った。
突如、警報を知らせる甲高い音が辺りに響いた。
横を瞬時に見ると、車が宮間を照らしながら突進してくる。
一瞬の出来事だったが、宮間は長い時間に感じた。
回避――するのは既に遅かった。
体中に伝わる重々しい衝撃と共に、宮間は無残に前方へ飛ばされた。
冷たいコンクリートに叩きつけられる体。
痛みよりも、身震いするような寒気が宮間を襲った。
死ぬのかな――
薄れゆく意識の中、宮間はゆっくりと瞼を閉じた。
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