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ぎゅう  作者: 代夜
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第二話

高校二年の夏。自分の性癖に気がつく。

「私。手フェチだ」



初期症状は、担任教師のチョークを持つ手に。教科書を開く手になぜか見とれた。

そしてバスケ部の部長(女)のスラッと伸びた白い手も、目で追いかける。ジッと見つめ続ける。触りたい衝動にかられる。

など。今までも無意識の内に手フェチを満喫していた。



自分でも言うのも何だが…私はかなり変わっていると思う。



同じく高校二年の夏。社会人になった先輩につれられて飲み会などに出入りすることが増える。そこには当然年上ばかりが集まる為。

子供に興味の無くなった私にはこの上なく楽しい場所だった。


自然と付き合うのも社会人の男性が対象となり。

私の欲する温もりは満たされることが多くなった。




性的欲求は私には無いのだが……。

まぁ抱きしめてさぇくれれば後は相手に合わす。

随分とズサンで適当な生き方だが…私はそれに満足していた。





そして高校二年秋。

飲み屋で働き始める。高校に通いながら飲み屋に出勤しつつ飲み会も顔を出す。



さて。睡眠はどこで取っているでしょう。



正解。学校の授業中。先生の声が子守唄。

教科書達は固めの枕。カーディガンは掛布団。

安眠への条件をしっかり満たすのが授業中だった。



そしてバスケは当然ついて行けなくなり辞めたが。

マネージャーとして残るよう部員達にすがりつかれ、今でも放課後は体育館に居たりする。



多忙だが充実した毎日がそこにはあったのだ。



さて。ここまで書けばとりあえず

(1)私の渡ってきた折れ曲がった人生と(2)ほどよく腐敗臭の香る私の性格がわかって来たと思います。

それを踏まえた上でこの続きを読んでみて下さい。


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