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ぎゅう  作者: 代夜
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第一話

「沢山抱きしめてくれるなら付き合ってもいいよ」



これは私が初めて異性に告白された時から必ず指定する条件。

相手の顔はあまりこだわったりしない。不潔感さえ無ければあとは大体許せる。

身長も私より高ければそれでいい。

性格はこれから知って行けばいい。



交際を申し出てくる人がほとんど成功する確率の高い女。

それが私だ。

別に誰でも良いわけでは無い。

ただ。

抱きしめて私に温もりをくれる存在が居る


それだけで…


(私)は救われる。


生きていけるから。




忘れもしない中学一年の春。

告白されて初めて異性と付き合った。

その時条件に出した


抱きしめてくれる


は、中学三年の彼からしたら承諾していてもまだまだ恥ずかしいことで。

照れていたのか、あまり抱きしめてはくれなかった。

人通りの少ない場所ですら恥ずかしそうにキスを求めて来るだけ。

私がしてくれないの?と聞くと短くぎゅっとするだけで。またすぐに離れてしまう。

それでは契約違反だろう。

と一ヶ月もしないうちに彼はスッパリと切った。

中学時代は淡白な私の考えは浮きまくり、一時期男子達の話題の種に登ることも少なくは無かった。


(後城 さくらは軽女)

良く考えたら

お前らなんでそんなに私に詳しいんだよ。

とツッコミたくなる噂話ではある。

実際中学時代にちゃんと体の関係を持ったのは二年になってからで。

三人としか付き合って居ない一年時代にその噂は理不尽極まりなかった。



中学三年になる頃には同年代はもちろん。

(子供)に興味が一切無くなっていた。



そんなこんなで私も高校生。

女子の少ない高校のせいか。

昔の軽女説のせいかどうかは知らないが、彼氏と別れる度に告白してくれる男子は尽きなかった。

が。

初めて付き合ったあの日から誰一人として交際日数三ヶ月を越した者はおらず。

結果交際人数だけが日々更新されて行くだけのつまらない日々を送っていた。


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