1/1
春の風
横を通り過ぎて行った春の風が
瞬きを繰り返すたびに
散っていく桜をヒラヒラ揺らしていく
いつかに書いたメモリーのように
いつの間にか叶えられていた願い事とか
いまも叶っていない願い事とか
ごちゃまぜにされたこの世界の上で
大地を歩く
今いる大地の感触を感じながら
今日もため息混じりの朝の太陽を
眩しく感じる普段通りの日常だけれど
大地には木々には花々が
鮮やかに春を告げて
もう春が来たんですと
風は歌うようにまた通り過ぎた
悲しみはどこに置いていけばいい?
華やかな春の風に
夏休みまで送ってもらおうかこの涙達を
かすれて風化した
想い出の一つとして・・・