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幻想対霊郷  作者: 海音
第一章 舞い散る花びらたち
6/13

第4話 対の世界と結界の崩壊

注意

この作品は東方Projectの二次創作作品です。 大丈夫な方のみ読み進めてください。

お詫び

今までの投稿分の小説は私の書き方で非常に見にくい状態で投稿しておりました。

今回から、空欄など、見やすくなるように書いております。 過去の作品も同じように変更しました。

この場を借りてお詫び申し上げます。

これからもこの作品を読んでくださるととてもうれしいです!

改善点等がありましたら容赦なくお願いいたします。

 白玉楼の桜が枯れた異変、『枯桜の異変』から三日後。


 -博麗神社-

霊夢「おかしい、、、。」

 

 博麗霊夢。

 彼女は幻想郷の霊力を感じ取ることが可能である。

その能力のおかげで黒の霊力の存在が確定した。

博麗の巫女の名は伊達じゃないようだ。


霊夢「、、、。 紫、視てるわね、出てきなさい。」

紫「早めに気づかれたわね。 どう?霊力の流れは?」

霊夢「三日前よりも悪くなってるわね。」

紫「そう、、、。 あなたには、見てもらった方がいいかもしれないわね。」


 そういうと八雲紫はスキマを開け、霊夢に付いてくるように促した。


 -幻想郷のとあるどこか-

霊夢「な、、、!」


 あまりの惨劇に霊夢は言葉も出なかった。

 見せられたのは、まるで隕石が落ちたかのようなくぼみ、周りには何もなく、ただ瓦礫や岩が散乱してるだけ、、

 ギリギリわかるとすれば、ここは湖”だった”ということだけ。


霊夢「ここ、ほんとに幻想郷なのよね?」


 緑豊かないつもの光景には程遠い、荒れた地形。


紫「博麗大結界の破綻が確認されてから少しあと、ちょうど凍湖の異変の時かしら?

ここもかつては湖だった。 霧の湖が凍ったとき、霊力の流れが不安定になったのはわかってたわよね? 霊夢。」

霊夢「えぇ、そのおかげでチルノがやったってわかったし。」

紫「その時に、霊力が激減した場所があった、、。 それがここ。」


 凍湖の異変のときに幻想郷内の霊力の流れが一時的に乱れ、その際結界のほころびから何らかの力が加わった。

この湖はその結果だという。


霊夢「そして、ここの霊力は、あなたの言う”黒の霊力”そのものね。」

紫「えぇ、既にここは別の幻想郷と化しているわ。」

霊夢「!?」


 別の幻想郷。 言い換えれば別次元の幻想郷。

 パラレルワールド、とも言われるもの。


霊夢「前から気になってたんだけど、幻想郷がここだけじゃないと言い切れる理由は何なのよ?」

紫「博麗大結界、それがすべてよ。」


 博麗大結界には四つの結界でできている。

 例えば、空間の結界。

これは外の世界と内側のこの幻想郷を切り離す結果。

 それぞれの結界はある2つの世界を区別するもの。


紫「それは次元の結界にも存在するの、、、」

霊夢「なるほどね、だからあなたは幻想郷の均衡にこだわっていたのね。

この世界の均衡が崩れれば、他の次元に存在する幻想郷に被害が出る、、。」

紫「その通り。けど、あっちの私はそれができなかったようね、、」

霊夢「このことを知っているのは?」

紫「あなたと私だけ。」


 その頃、博麗神社では、、

魔理沙「おーーい!霊夢!」


 神社は誰もおらず、静寂に包まれていた。


魔理沙「霊夢が留守とは珍しいな、仕方ないぜ! 私が神社にいようじゃないか!

誰か来た時に人っ子一人いないのは神社としてはダメなんだぜ!!」


 そういうと魔理沙は境内の建物の縁側に座って一人お茶をすすった。




紫「あなたと私だけ。」

霊夢「そう、、。 いつまで隠すつもり? このことは。」

紫「黒の霊力。その正体がわかるまでは、、。」

霊夢「それってあっちの幻想郷の物じゃないの?」

紫「本来どの幻想郷でも霊力は同じなはずなの。 ここまで違うのは何かあったはずよ。」

霊夢「そう、、、。 このことはもっと調べていく必要があるわね。」

紫「えぇ、そっちで何かわかったら教えて頂戴。」

霊夢「了解。」


 そういうと霊夢はスキマから神社へと戻った。


紫「黒の霊力。 おそらくは博麗の巫女の、、、」


 -博麗神社-

魔理沙「よう霊夢!遅かったな!どこ行ってたんだ!」

霊夢「なんであんたはうちの縁側でのんきにお茶飲んでるの、、」

魔理沙「神社に誰もいないのはいけないんだぜ! 私が留守番しといたんだぜ!」

霊夢「あーはいはい、感謝するわ、ありがとうねー」

魔理沙「な、、! もうちょっと気持ち込めろよな、、」


 霊夢も魔理沙の横に座り、同じようにお茶を飲み始めた。

 なんだかんだ落ち着くのだ。

 そんな時、魔理沙が何かを思い出したかのようにこういった。


魔理沙「なあ、霊夢。 この神社ってよ、もうちょっと木の葉多くなかったか?」

霊夢「確かに、明らかに減ってるわね、、」

魔理沙「白玉楼の桜みたいにはならないよな? 大丈夫なのかよ。」

霊夢「神社の木々は結界の維持に強く関わってるってお母さんが言ってたわ。」

魔理沙「そういや、結界の一部が破綻してるんだっけ?」

霊夢「えぇそうね、だから減ってるのは当たり前のことなのよ。」

魔理沙「お前なんでそんな他人事なんだよ、、博麗の巫女だろ?」

霊夢「大丈夫よ、結界は紫が見てくれてる。」

魔理沙「それならいいがよぉ、、。」


霊夢(にしても、魔理沙の言う通り、木々たちの葉の落ち方が予想よりも早い。

なぜかしらね、、。)


魔理沙「そういやよ、霊夢。 パラレルワールドって本当にあるのかな!!」

霊夢「なんであなたそんなにやにやしてるのよ。」

魔理沙「だってよ? もしパラレルワールドがあるなら、もう一人の私たちがいるかもしれないんだぜ? 面白そうじゃねーかよぉ!」

霊夢「どこがよ、、。 逆に怖いわよ、もう一人の自分なんて。」


 そんな話をしていると、一瞬だけ、強い風が吹いた。


霊夢「あぁ、、、また掃除しなきゃ、、」

魔理沙「お、おい、霊夢、目の前の木、、」

霊夢「葉がすべて、落ちた、、!?」


 魔理沙がそれに気づくのとほぼ同じタイミングで、スキマから紫が出てきた。


紫「霊夢、結界が!」

霊夢「えぇ、わかってる。 急いで止めなきゃ、、」

紫「魔理沙、結界の維持をできそうな魔法使いを集めてきなさい。」

魔理沙「その必要はなさそうだ。」


 そういって神社の入り口のほうを見ると、誰かが走ってくるのが見えた。

魔理沙「小悪魔、パチュリー、そして、アリス!!」


 アリス・マーガトロイド。

 人形を操る程度の能力を持つ魔法使い。

人形を操るその力は幻想郷一の魔法使いだ、


アリス「一瞬だけ霊力の流れが私たちにもわかるぐらいに変化したわ。」

パチュリー「レミィが博麗神社に行きなさいというものだから来てみたけども。」

小悪魔「まさか、博麗大結界が破綻するなんて、、!」

霊夢「細かい話はあと、ここにあるありったけの霊力で可能な限り結界を戻すわよ。」


 ただし、その行為が何よりも無駄なことは霊夢が一番わかっていた。

 かつての紅魔の異変でフランドールを囲む結界が破綻した時とは規模が違いすぎる。

 そしてもう一つ。

 この結界は壊れたのではなく壊されている。 もう一つの幻想郷によって。

 

 霊夢の予想通り、結界のほころびは治るどころかどんどん悪化していった。

まるで圧力に耐えられない氷のように。


紫「まずい、落ちてくる、、!」

霊夢「な、なにが!」

紫「結界の維持は無理だわ、全員スキマに入って! 紅魔館に繋げてあるわ、早く!」


 幻想郷における博麗大結界の崩壊は、世界の崩壊を意味する。

 今回破綻した結界がたった一つだったのは不幸中の幸いだった。


 ー紅魔館ー

レミリア「まずいことになったわね、、」

咲夜「お嬢様、お呼びでしょうか?」

レミリア「咲夜、この幻想郷は今からおそらく大変なことになる。

でも私は、ずっとここにいたい。 家族と一緒に、この世界で生きていきたい。」

咲夜「お嬢様、、。」

レミリア「前の世界みたいに、もう逃げたりはしたくないの。 だってここには、家族がいる。」

咲夜「霊夢さんや魔理沙さん、ですね。」

レミリア「彼女たちはこれから辛い目に合うわ。 咲夜、彼女たちを守りなさい。」

咲夜「わかりました、お嬢様。」

レミリア「私たち家族は彼女たちに救われたわ、次は私たちが家族を助ける番よ。」


 -白玉楼-

幽々子「妖夢。」

妖夢「はい、幽々子様。」

幽々子「あの子たちと共に行きなさい。」

妖夢「!?」

幽々子「結界の破綻、そう長くはないわ。 霊夢たちはこれからたくさんの苦難に出会う。

あの子たちだけに背負わせちゃダメよ、絶対に。」

妖夢「はい、幽々子様。」

幽々子「今日はもう寝なさい、明日、霊夢たちのところへ行くわよ。」

妖夢「はい。」


 表で苦悩するもの、裏でそれを支えるもの。

 すべては対の存在である。

 何事にも裏がある。 けれども時にはその裏の存在に、助けられる時がある。


 この幻想郷を生かすも殺すも、ここに生きる少女たち次第である。

第4話いかがだったでしょうか? 書き方も今までより変えてるので、見やすくなってればいいのですが

さて、プロローグからこれで6部分目となりました。 第一章はこれで折り返しでございます。

予定ではあと3話でいったん完結しようかと思っています。

少しずつではありますが作品を見続けてくれてる方がいるようで、すごくうれしい限りです!

これからもよろしくお願いいたします。

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