第3話 枯桜の異変と黒の霊力
注意 この小説は東方projectの二次創作作品です。
原作設定無視、オリジナル設定、キャラ崩壊、その他原作との相違点アリ。
この話は続きものです。前の話を読んでない方はそちらから読むともっとお楽しみいただけます。
白玉楼。
死んだ者たちが幽霊となり、行き先が決まるまでの滞在場所、と言われている。
白玉楼への階段は何千段とあり、正確な数を知る者はいないという。
階段を上る道中や、奥の屋敷には、たくさんの桜が咲いており、最奥には桜の花をつけない桜の木、”西行妖”がある。
この桜の木は決して花を咲かせることはないのだという。
それ以外の木々たちは綺麗な桜を咲かせ、白玉楼へやって来る者たちを美しさで歓迎してくれる。
はずだったのだ。
幽々子「なぜ全て、枯れているの?」
西園寺幽々子。
死を操る程度の能力を持つ、白玉楼の主である。
妖夢「どうしたんですか?幽々子様。」
魂魄妖夢。
剣術を扱う程度の能力。
白玉楼の庭師であり、幽々子の従者。
半人半霊で、白玉楼の警備人でもある。
幽々子「おかしいわ、桜が、、咲いてないの、、」
妖夢「何言ってるんですか、ここの桜は霊力によって咲く桜、霊力は感じますし、咲いてるはずです、、よ?」
(なんで、、?なんで咲いてないの?)
幽々子「ご飯を食べたら、霊夢のところに行きましょう、妖夢。」
妖夢「わかりました、ところで幽々子様。一つお聞きしたいことが。」
幽々子「どうしたのかしら?」
妖夢「本日のデザートにと思って団子を3つほど買っておいたのですが、、」
幽々子(ギクッ、、!)
妖夢「ジー―」
幽々子「あ、あは、あははは、、どうしてなくなったのかしらねぇ、、」
妖夢「まだなくなったとは言ってないのですが」
幽々子(やらかしたわ!!)
妖夢「今日こそはちゃんと白状してもらいますよ!」
幽々子「ごめんって妖夢ぅぅ!お、おいしそうだったんだもん!!」
妖夢「ゆゆこさまぁ?だめですよ、つまみ食いなんてしたらぁ」
幽々子「うぅぅ、、ご、ごめんなしゃい、、」
妖夢「、、、。さあ、ご飯にしますよ、幽々子様」
白玉楼に咲く桜は全て死んだ者たちの霊力で咲いている。
もっと正確にはこの幻想郷で死んだ者の霊力。という表現がいいだろうか。
妖夢の言った通り白玉楼から霊力が消えたわけではない、、、
ー博麗神社ー
妖夢「なんてことがありまして。」
幽々子「それで霊夢なら何かわかるんじゃないかと思って、妖夢ちゃんと尋ねたってわけよ。」
霊夢「へぇ、白玉楼の桜がねぇ、、」
魔理沙「でも、霊力は存在するんだろ?おかしな話だぜ!」
霊夢「なんであなたは当たり前のようにいるのよ。」
魔理沙「まあまあ!細かいことは気にするな!」
霊夢「ったく、まあ別に悪い気はしないけども、、」
妖夢「魔理沙さんはいつも通りですね、、」
霊夢「ねえ幽々子、私が白玉楼に行くのは大丈夫かしら?」
幽々子「いいわよ~、霊夢は妖夢よりも霊力をより感じれるのよね」
霊夢「えぇ、そして最近妙な感覚がするのよ。」
魔理沙「妙な感覚?」
霊夢「紫、視てるんでしょ、出てきなさい。」
そう霊夢が言うと、スキマが開き、紫が顔を出した。
八雲紫。
境界を操る程度の能力の持ち主。
幻想郷のあらゆるスキマから彼女は出てくる。
妖怪の賢者という別名を持っており、彼女と初代博麗の巫女によってこの幻想郷は作られたのだ。
紫「幽々子、今わかってることを話すわ、けども、まずは白玉楼に行きましょう。」
そういうと紫はスキマを広げみんなに入るように言った。
なんとも歩くのがめんどくさいそうで、スキマで直ぐに行こうとのことだ。
ー白玉楼ー
霊夢「この感覚、、」
魔理沙「確かに霊力はあるようだな、、」
霊夢「これが霊力、、、?」
紫「やはり霊夢なら違いに気づけるみたいね。」
魔理沙「どういうことだ?」
紫「じゃあ順を追って説明していくわね。」
紫の話はこんな感じだった。
数日前から結界に変化が起きていたらしい。
博麗大結界は幻想郷の霊力と直結しているため、霊力の変化は直ぐにわかるとのこと。
紫は結界の変化を感じて以降、霊力だけど霊力ではないという不思議な感覚を感じていた。
そしてそれはさっき霊夢が感じたものであろうということ。
紫は通常の霊力を『白の霊力』、新たな霊力を『黒の霊力』と呼んでいる。
かつては小規模だったその霊力も今では確実に感知できる領域まで広がっている、、。
その一例が白玉楼の桜の異変であるのではないか?
と、紫は考えているそうだ。
霊夢「黒の霊力、、たしかに、その名前はぴったりね。」
紫「ねぇ、霊夢、あなたは博麗大結界の仕組み説明できる?」
霊夢「まぁ、一応。お母さんから嫌ってほど聞かされたわ。」
博麗大結界。
簡単に言うと超強力な四重結界である。
空間の結界。
時間の結界。
有無の結界。
そして
霊夢「次元の結界、、」
紫「ご名答♪、今回歪みが発生してるのは次元の結界よ。」
魔理沙「次元の結界、、?」
紫「確証はまだないけど、おそらくは別次元の幻想郷、、」
魔理沙「パラレル、、ワールド、、」
霊夢「、、、。」
幽々子「ゆ、ゆかり?
仮にそのパラレルワールドってやつが関係してるとして、なんで桜たちは枯れちゃったの?」
紫「霊夢」
霊夢「了解。」
霊夢は意識を集中させ、その場の霊力を己の力に変換させようとした。
が、、、
霊夢「夢想天生が、使えない。」
紫「これが答えよ。」
妖夢「つまり、ここに広がっている霊力はこの幻想郷の物じゃない、、と。」
紫「その通り。」
幽々子「桜が咲かない理由はわかったわぁ、けど、なぜここに集まってきたのかしら、、」
妖夢「西行妖、、」
魔理沙「ま、まさか、その霊力であの木を満開にする気か!?」
霊夢「そうだとしても、できないわよ、その霊力には。」
魔理沙「なんでそう断言できるんだよ。」
霊夢「西行妖は幻想郷すべての春を使って花咲かそうとさせたわよね、幽々子?」
幽々子「えぇ、あの時はそうしたわね。」
霊夢「あの木が望むのは暖かく、思い入れのある春だけ。悪に満ちた不純なものは到底受け入れないわ。」
幽々子「私も同意見だわぁ、あの中に眠ってる人たちは決して許さない。」
魔理沙「なあ、ここに満たされてる霊力は元に戻せないのか?」
紫「単純な話、異変の元凶を叩けば戻るわよ、けどそれが別次元かどうかも確証はないし、そもそも別次元の存在なんて、誰かが見たわけでもあるまいし。」
霊夢「まずは結界の調査をしなきゃね。」
幽々子「もう、ここに春は来ないのね、、」
妖夢「幽々子様、元気出してください、絶対にまた桜を咲かせましょうよ!」
幽々子「妖夢、、、。」
霊夢「できることは可能な限りやりましょう。影響を受けるのはここだけじゃないはずよ。」
どこから侵入しどこを喰らっているかがわからない黒の霊力。
その正体も何もまだ、黒いベールに包まれたままである。
別次元の幻想郷。そんなものが存在するかもわからない。
なぜ白玉楼に黒の霊力が集まったかもわかっていない。
幻想郷は春の真っ盛りである。
毎年この時期には妖怪や妖精や鬼やらが博麗神社に集まってきては夜通し宴会を行う。
決まりではないが気づけば毎年の恒例行事になっていた。
今年の幻想郷に、春は、、、。
白玉楼の桜が枯れてしまったというお話でした。
いろんな二次創作品あるあるのパラレルワールドを設定に入れていますw
嫌いな方がいたらすみませんm(__)m
少しずつ、この物語の核心に迫れればいいかなと思いつつ書き込んでます。
一応次回はもっと深く掘り下げれるような話を。
妖夢の設定について。
この作品では幽々子様の従者という設定にしていますが、原作では彼女は庭師です。
幽々子さんに料理を運んだりするのはほかの幽霊たちなのですが、おもいっきり無視ですねw
では気長に次回話の更新を待っていただけると嬉しいです!
今回も読んでくださりありがとうございました!