第8話 信仰は儚き人間と妖怪の為に
本作品は東方Projectの二次創作作品です。
ご理解いただける方のみこの先をお読みください。
第一章からの物語を引き継いでいますので、まだ読んでない方は第一章から読んでいただけるとより作品を楽しんでいただけます。
巫女。
その存在は、幻想郷に住む人々にとって心のよりどころとなる存在である。
対霊郷攻略作戦開始から3日ほどたった今、博麗の巫女の不在により、人々は不安な気持ちにいっぱいに、、、なってはいない。
対霊郷の存在自体一部しか知っていないのも理由の一つではあるのだが、、。
幻想郷にはもう一人巫女が存在する。
「守矢の巫女」
東風谷早苗。 奇跡を起こす程度の能力。
妖怪の山のさらに奥にある守矢神社の巫女である。
そんな山奥の神社に一人、男が訪ねてきた。
人里の人間「早苗様、早苗様はいらっしゃいますでしょうか?」
早苗「はいはい♪ どうなさいましたか?」
人里の人間「実は、博麗神社への道がふさがれてしまっていて」
早苗(もとはそっちにいったんかい!)
人里の人間「巫女様に相談したいことがありまして、、」
早苗「なんでしょう?」
人里の人間「実は、、、」
守矢神社。
もとは外の世界の神社だったが信仰を集められず、幻想郷へやってきた。
表向きの祭神は八坂神奈子、 真の祭神は洩矢諏訪子。 風祝は東風谷早苗。
かつて異変を起こしたことがあるが、今では立派な神社として信仰を集めている。
博麗神社をライバル視しており、お金に目がない霊夢のことを貧乏巫女と言っている。
八坂神奈子。 乾を創造する程度の能力。
お酒に強く、圧倒的な力を誇るが人間、妖怪双方の味方をする。
洩矢諏訪子。 坤を創造する程度の能力。
東風谷早苗を子孫に持つ。 カエル大好き。
-守矢神社-
諏訪子「早苗、どんな依頼だったの?」
早苗「子供が迷子になったから探して欲しいという依頼でした。」
諏訪子「それは里の長に頼みなさいよ、、。」
早苗「無事見つけてくれたら、守矢神社のことを人里で宣伝してくれるって言ってました。」
加奈子「早苗、その迷子のことやらを死ぬ気で見つけてこい、いいな?」
早苗「は、はい、、。」
守矢神社は、信仰を欲している。
博麗神社は、賽銭を欲していたが、どっちもどっちな気がする。
-人里-
早苗「依頼は引き受けたものの、どうやって探しましょうかね、、」
そもそもあの二人も手伝うべきだ、、、。
そう思いながら人里を歩いていると二人の子供が風車片手に走って横を通っていった。
元気な子供二人「お姉さん、こんにちはーー!」
早苗「はぁい、こんにちは!」
(元気な子供たちですこと、懐かしいですわね、、 私にもあんな時が、、)
そんなことを思いながら歩いているとどこか一本道に迷い込んでしまった。
その先には一人の子供がうずくまっていた。
(まさか、あの子?)
早苗「ねえ、君、どうしてうずくまってるの? おうちには帰らないの?」
子供「帰れない、、 妖怪がいるんだ。 傘を持った、、」
早苗(人里で妖怪なんて珍しい、、。 これは、私の出番です!!)
「そこに案内してくれないかな? 私だったらどうにかできるかもしれないから。」
子供「うん、わかった、、」
少女移動中、、、
早苗(感じる、妖怪の霊力。)
子供「僕が先にここを歩いていくから、お姉さんは、えっと、、」
早苗「大丈夫です! しっかりとついていきますから!」
子供「あ、ありがとうございます。」
そういうと子供は一本道を家の方向に歩いて行った。
少し遅れて早苗が後をつけていると
子供「うわぁ!!」
早苗は慌てて子供に近づいた。
そこにいたのは、、
早苗「そこの妖怪! 人間に手を出すのはやめなさい!」
???「手は出さない。 脅かしてるだけ。」
早苗「あなた、なにものなんです!」
小傘「多々良小傘。」
多々良小傘。
人間を脅かす程度の能力。 脅かし、人間の悲鳴を食べることで生きている妖怪。
早苗「どうしてこんな小さい子を脅かすんです! この子の家族が心配してるんですよ!」
小傘「私は人間の悲鳴がないと、生きていけない。 大人は、驚いてくれない。」
早苗「、、、。」
小傘「私みたいな弱い妖怪は、仲間外れにされる。 自分で生きていくしかない、、。」
子供「もしかして、君は寂しいの?」
小傘「寂しい、、かもしれない。」
子供「なんで、僕だけを脅かすの、、?」
小傘「君が一番、、楽しそうだった。 羨ましかったの。」
早苗「あなたは、、」
子供「仲間外れにされると、寂しくなるんだよ、、 ねえ!一緒に遊ばない?」
小傘「!?」
子供の笑顔はまぶしかった。
妖怪は時に、自分の心の穴を本能で埋めようとする。 小傘はそれを人の恐怖で埋めようとしていた。
けれどもどれは別のもので埋めることができる。 誰かと遊ぶ、満たされた幸せで。
早苗「そうだ、ご家族の方が心配されてましたよ? 一回家に帰りましょう!」
子供「それじゃあ、お姉さんも、小傘ちゃんもね!」
小傘「わ、わたしも!?」
早苗「いいですね! みんなで行きましょう!」
その後人里には2つのうわさが流れた。
困ったことがあれば守矢神社の巫女に頼むとよい。
青い髪の傘を持った妖怪を見たときはみんなで遊んであげるとよい。
数日後
-守矢神社-
加奈子「でかしたぞ!早苗! うちの評判は上がってるらしいじゃないか!」
早苗「私は何もしていませんよ。」
加奈子「信仰は儚き人間のため、、だっけ?」
早苗「いいえ、加奈子さん。 信仰は儚き人間と、妖怪のためにあるんですよ?」
加奈子「、、、そうなのか? こりゃまた勉強になったな!」
早苗(私はあなたのような巫女になりたいと願い続けてきた。 そしてそれはこれからも変わらない。 私も巫女。 あなたぐらいの霊力の強さなら私だって感じ取れます、、、)
霊夢さん。 あなたは今、どこで何をしているんですか?
なぜ、幻想郷のどこにもいないのですか?
-対霊郷-
霊夢「これは、、、」
魔理沙「いったいどうなってんだ、、」
咲夜「緑がない、、」
妖夢「全部、、」
真っ黒の世界、、、
第8話、いかがだったでしょうか?
今回のタイトルは風神録5面ボスである早苗の曲からもじりました!
「信仰は儚き人間の為に」 いい曲ですよね、、
次回9話は霊夢たちの話にしようかと思ってます。
気長にお待ちください!




